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ど文系のわたしが、メーカー開発職を10年続けながら「書き」はじめた理由


図書館の本の匂い。ページをめくる指先の感触。
それがわたしの原風景です。
そんなわたしが、なぜ"「おいしい」を探求する人"になったのか…
今日は、そんなお話をします。


◆本と文字に溺れて育った幼少期

わたしの人生、気づいたときにはすでに「本が好き」でした。
一体いつから好きになったのか、記憶がありません。
週末に図書館に行くのが楽しみで、
たまにお母さんと行く本屋さんはもっと好き。

好きな科目はもちろん国語。
夏休みの宿題、作文と読書感想文だけ早くやりたくてしかたありませんでした。

今でも覚えてる、卒業文集の夢は「小説家」。
少し恥ずかしかったけど、あの時のわたしは確かに本気でした。


◆「好き」で直進!


月日は経って、
ロングヘアをショートにしてみたり、
運動部に入ってみたり、
習い事をやめてみたり、
いろんなことを経験してきたけれど、
「本が好き、ことばが好き」
そこだけはいつまでたっても変わりませんでした。

高校の文理選択では1ミリも迷わず文系。
大学も悩むことなく文学部。
講義も楽しくてしかたなかったし、
同じ温度感で「ことば」を語り合える仲間に初めて出会えました。
流れに逆らう理由もなく、国語の教員免許も取得しました。(教育実習は想像の50倍ハードでした…)


◆「書ける」と評価され、選んだ場所

就活で受けた、とある食品メーカー。
(なぜ食品メーカーを受けたのかは聞かないでください。当時のわたしは、就活を驚くほど軽く考えていたのです)

最終面接で、社長にこう言われました。
「エントリーシートの文章がピカイチ!」

開発の仕事では、商談資料で商品説明やキャッチコピーを考えて書く場面があること。
そして、
理系の視点だけでは生まれない言葉を書いてほしい
と告げられた瞬間、胸が震えました。

――そんな仕事ができるなんて。
わたしは、迷わず入社を決めました。


◆…しかし現実は、世知辛く。

入社後、開発に配属になったのですが、
人手不足でとにもかくにも新人は試作試作試作。
商談資料はベテランの先輩たちが作るので、新人が口を出せる余地はありませんでした。

数年経ち、ようやくわたしも資料作成できるようになったものの、時間に追われてで資料の内容はほぼテンプレ化。
言葉を練る時間があったら生地を練れ!そんな毎日…

"あ、わたし、就活間違えたのかも。"

正直に言うと、
「もう辞めようかな」と、転職サイトを行ったり来たりしたのは一度や二度ではありませんでした。


◆「辞めたい」わたしが、辞めない"理由"

そんなこんなありながらも、わたしは新卒で入ったこの会社に10年たった今も勤めています。
「書ける」ことを期待して入ったけど、
それ以外の楽しさがあったのもまた事実で。

「こうしたら美味しくなるかな?」と考えて配合を組むとき。
悩んで苦しんだ商品が世に出たとき。
改良試作がうまくいかなくて原因を追求するとき。

たとえば、ある商品の試作で、塩分をほんの0.2%変えただけで風味ががらりと変わった瞬間。
思わず声が出て、
"あ、いま近づいた"
と確信したときの心の昂り。

純粋な「おいしい」を目の当たりにしたとき、
そんな一瞬一瞬が積み重なって、
「わたしは意外とこの仕事が好きなのかもしれない」と錯覚するのです。


曲がりなりにも、10年勤めてきた意地とプライドを、
手放せずに抱えているのも、正直な理由のひとつです。

いずれ小1の壁などで、
働き方を見直す日が来るかもしれない。

現実問題として、
子ども3人を育てるには、お金が必要なのも事実。

そんな思いが渦巻き、今日もわたしはメーカーの開発として働いています。


◆眠っていた「気持ち」が、目を覚ますとき


それでも、ふとした瞬間に、
キーボードに指を置いたまま、動けなくなることがあります。

わたしの中に眠る「書きたい」気持ちは、
少しも薄まることなく、
まだ、ちゃんとここにありました。
「書くこと」は、わたしのルーツなのだから。

母であることも、
開発職であることも、
書きたいと思う気持ちも、
どれか一つを手放す必要はないんじゃないか。

だから、わたしはこうして、
いま、もう一度、書きはじめています。

私はまだまだ道半ば。
だけど同じように迷っているあなたと、
この先の話を交わせたら嬉しいです。

コメントでぜひ、
あなたの「はじめの一歩」を聞かせてください。

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