[ワーママ]シングルマザーの友達が、子どもと一緒に人生を選んでいた話
シングルマザーの友達がいる。
朝7時から夜19時まで保育園に預けているから、その子は園児の中で一番長く保育園にいる。
私が19時直前に迎えに行くと、やっぱりその子は園にいて、気づけば我が子と仲良くなっていた。
その子は2歳年上だけど、赤ちゃん相手でも、
大人相手でも、いつも対等だった。
誰かにやってもらうのではなく、自分から誰かに手を差し伸べる。
でも、ママが迎えに来た瞬間だけは、一目散に走って、ぎゅっと抱きつく。
ママの唯一の休みは日曜日で、いつも沿線のイベントを探しては、子どもと一緒に出かけている。
日曜に何度か会ったその子は、
お化粧をして、少しだけお姉さんになって、
ママの隣で、いつものように「一緒に行こ?」と手を差し伸べてくれる。
その子は、水曜20時にフルートの習い事を始めた。
イベント会場で何度か見かけて、やってみたくなたらしい。
本当は他にもやりたいことがあったけど、ママの生活に合う時間のクラスはなかった。
それでも諦めずに探して、お願いして、個人の先生宅で教えてもらえることになった。
その子は毎回、習い事の日を楽しみにしていて、その時間だけは、ママが迎えに来るのをそわそわしながら待ち構えている。
やりたいことができる素晴らしさを、知っている。
私は最近、人生を苦しくするのは、
大変な環境そのものではないと思っている。
この親子は「できない理由」ではなく
「どうしたらできるか」を探し続けている。
ママの背中を、子どもはちゃんと見ている。
きっとあの子が大きくなった時、思い出すのは
19時まで保育園にいたことではなくて、
ママが自分を迎えに来た瞬間の、
あのぎゅっと抱きしめてくれた温かさ。
やりたいことを諦めなかったママの背中。
あの子はもう、誰かに人生を与えてもらうだけの存在ではない。
自分の人生は、自分で探して、選んで、つかみにいくものだと知っている。
