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今日の晩ごはんは、キムチ鍋だ——親だって、自分のために作っていい

私も夫も、辛いものが大好きだ。

子どもが生まれてから、
食卓に並ぶ料理はガラッと変わった。

カレー、ハンバーグ、ミートソーススパゲッティ。
どれも美味しい。
でも、なんだか物足りない。

キムチ鍋、麻婆豆腐、ペペロンチーノ……。
そんな料理は、いつの間にか作らなくなっていた。

子どものために、
野菜をたっぷり入れた料理も作る。

すると、
「これ、きらい。」
「いやな味がする。」

見向きもされず、残飯処理。

少しでも食べやすくなるよう考えた時間、
子どもの健康を気遣う気持ち。
それらも一緒に、惨敗処理。

子どもの好物を作っても、
「おなかすいてない。いらない。」
と言われることもある。

誰のために作っているのか、分からなくなる。
食べない子どもにもイライラして、
そんな自分に悲しくなる。


ある寒い冬の日、
どうしてもキムチ鍋が食べたくなった。
熱々の鍋に、豚バラ肉、豆腐、長ネギ。
ビールと一緒に食べて、
〆はキムチ雑炊だ。

そのとき、何かが変わった。

子どもがどう思うかだけに、縛られなくていい。
今日の晩ごはんはキムチ鍋だ。

子どものごはん?

レトルトカレーや、
冷凍唐揚げを食べればいい。

小学生の子どもなら、
自分でコンビニに行くこともできる。

今の時代、なんとでもなる。

もちろん、
「食べたい」と言えば、
私の分をあげてもいい。

キムチ鍋を、夫と楽しく食べた。
子どもたちは、
冷凍唐揚げを、競い合って食べていた。

嫌いな野菜を無理して食べる日ばかりじゃなく、
自分で選んだものを食べる日があっていい。

いつもより会話のはずむ食卓は、
子どもにとっても、
休息の日になったのかもしれない。

その日から、子どもたちも変わった。

朝ごはんを作ろうとすると、
冷凍庫から大好物のカレードリアを出してきて、
自分でチンする日がある。

好きなものを食べていい。
そう思えるようになったのかもしれない。

毎日じゃない。
でも、そんな日があってもいい。

だから私は、何日かに一回、
私のためだけに料理する。

笑顔で囲む食卓。
それが一番、大事だと思うから。



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