プライド月間は終わらない─Unmuted Voicesに込めた願い
6月26日(木)・27日(金)
#プライド月間は終わらない をテーマに原宿の商業施設「ハラカド」にて、仲間たちとともに開催した《Unmuted Voices by Queer Flea Market》
来場者は300名を超え、オンラインを合わせると500名以上の方が参加してくれた。
そして、トランスジェンダーの味方を可視化するためのメッセージボードには「YES」のメッセージが溢れるほどに、瞬く間に埋まっていった。
僕たち大人が知恵を出し、本気を出して作り上げた空間。
この二日間、少なくとも会場の中は安全で、僕たちスタッフ、来場者の方にとっても、きっと安心して過ごせるスペースになっていたのではないかと思う。
それぞれ本業を持ちながら、ボランティアで集まった仲間たちに、心から敬意を表したい。
そして、互いを尊重し合える世界は、なんて息がしやすいんだろう。頑張って呼吸しなくても、空気がこちらにやってくる感じ。
社会の荒波にもまれ、少しこわばった表情で来場される方も少なくはなかったが、会場を出る頃には目尻と頬の筋肉の緊張が解けていくのを何度も目にした。
みんな生身の人間で、本当は傷つきやすくて、「大丈夫」だと言い聞かせながら、今日を生きている。
トークイベントでは、仲間のエピソードを聞いて、差別や偏見がまだ根深く存在している現実を胸に刻んだ二日間でもあった。
僕は差別や偏見がある世界に住んでいたくない。
友が傷つき涙する顔をこれ以上見ていたくない。
友のそばで、泣いて笑って、時に怒って生きていきたいと改めて思った。
そして、自分が蓋をしていた痛みも、同時に手放していけたらいいなと少し思う。僕は、世の中のおかしなことに「NO」と声を上げる大人が増えれば、世界はより良い方向に進んでいくと信じている。
メッセージボードには、時間とともに、「ハグ」するような言葉もあれば、差別に「NO」を示す言葉が次々と書き込まれていった。なんだか救われる気持ちになった。
会場の入り口から中をのぞき、「俺には関係ない場所だね」と立ち去った人がいた。あの人は、何も持ち帰らずに、差別や無関心があふれる世界へと戻っていった。
説明するまでもないが、「関係のないこと」なんて、何ひとつない。
「社会」って、共に生きているこの世界のことだから。
応援の気持ちを表明し、実際に行動に移す人を僕は尊敬し応援している。いや、応援するだけでなく例えば、選挙に行ったり、署名に賛同したり、寄付をした、その時自分にできる限りの行動を起こすと決めている。
自分自身のことで声を上げることが、どれほど勇気と痛みを伴うかを知っているから。だからこそ、周囲にいる人が声を上げることが重要だと信じている。
傷ついた友に毛布をかけるようにハグをし、差別に対してNOを表明する。
それぞれの立場の人が、自分が「当事者」じゃないことに、声を上げる。
そんな世界には、もはや差別や偏見が入る余地はない。あなたと、その「余地」をなくしていきたい。
会場の外でも、胸いっぱいに息が吸える世界を目指して。
