【閲覧注意じゃない】虫嫌いでも大丈夫!擬人化で巡るオーストラリアの虫24選
本記事はオーストラリアに生息する虫について解説しています。
記事内には虫の写真はありませんので虫が苦手な人でも安心です。
ただし、生成AIを使用した虫の擬人化は登場します。
生成AIや擬人化が苦手な人はごめんなさい。
以下の動画はホロライブEnglishのシオリ・ノヴェラ(Shiori Novella)が、オーストラリア出身のハコス・ベールズ(Hakos Baelz)をゲストに招いて行った「Smash or Pass: Australian Bug Edition(スマッシュ・オア・パス:オーストラリアの虫編)」という企画配信の動画です。
【注意】動画内には虫の写真が登場します。虫嫌いな方はご注意
企画の概要とルール
ネット上の定番ミームである「Smash or Pass(抱けるか/無理か、転じて「アリか/ナシか」)」をベースにしたゲーム形式の企画です。
オーストラリアの虫をジャッジ
シオリ・ノヴェラが、オーストラリアに生息する全24種類の虫を画像付きで次々とプレゼンします。究極の2択
ゲストのハコス・ベールズは、その虫に対して以下のどちらかを選択しなければなりません。Smash(スマッシュ):絶対に受け入れられない。ハンマーで叩き潰す(拒否)。
Pass(パス):許せる。見逃す(自分と同じ部屋にいることを受け入れる)。
回数制限の特別ルール
ハコス・ベールズに与えられた「Smash」の権利は、【3回】だけです。 「あとからもっと恐ろしい虫が出てくるかもしれない」という恐怖のなかで、本当にここでスマッシュ権を消費していいのかを悩みながら選択する、リソース管理型のサバイバルゲーム要素が含まれています。
動画内に登場した全24種類の虫をまとめました。
虫の擬人化をやりたかっただけです。
【注意】記事内のタイムスタンプは動画の該当箇所に飛びます。
動画内に虫の写真が登場します。虫嫌いな方はご注意。
1. パンク・ビートル (Punk Beetle)
直訳: パンクな甲虫
日本での呼び名: 定着和名なし(カミキリムシの一種 Excastra albopilosa)
解説: 2024年にオーストラリアで新種として正式に登録されたばかりの昆虫です。全身を覆う白いフサフサの毛が「パンク・ロックのモヒカン」に見えることから命名されました。この毛は「昆虫を殺す真菌」に擬態して捕食者を欺くための高度な生存戦略と考えられており、発見者が当初「鳥のフン」と見間違えたほど異質な外見を持っています。

2. グリーン・グローサー・シケイダ (Green Grocer Cicada)
直訳: 八百屋のセミ
日本での呼び名: 日本には同属種は生息していない。(学名: Cyclochila australasiae)
解説: オーストラリアで最も親しまれているセミの一つで、鮮やかな緑色が野菜を売る「八百屋」を連想させることからこの名があります。非常に騒がしく鳴くことで知られ、その音量は120デシベルを超えることもあります。個体によって色が異なり、黄色いものは「イエロー・マンデー」と呼ばれるなど、色ごとにユニークな愛称がついています。
Blue Moon(青)
Chocolate Soldier(茶)
Masked Devil(赤橙)

3. クリスマス・ビートル (Christmas Beetle)
直訳: クリスマスの甲虫
日本での呼び名: クリスマスビートル(スジコガネの仲間)
解説: 真夏のオーストラリアにおいて、クリスマスの時期に一斉に姿を現すことからその名がつきました。宝石のように輝くメタリックな外殻が特徴で、その美しさから「生きたクリスマスのオーナメント」に例えられることもあります。強い走光性(光に集まる習性)を持っており、夜間に家の明かりを求めて飛び込んでくる、現地の「夏の風物詩」とも言える存在です。

4. ボタニー・ベイ・ダイヤモンド・ウィービル (Botany Bay Diamond Weevil)
直訳: ボタニー湾のダイヤモンドゾウムシ
日本での呼び名: ボタニーベイ・ダイヤモンドゾウムシ
解説: 1770年、キャプテン・クックが率いるエンデバー号が上陸したオーストラリアのボタニー湾で採取された、歴史的に極めて著名な昆虫です。漆黒のボディに、微細な鱗片が作り出すエメラルドグリーンやブルーの輝きが散りばめられており、その姿が「ダイヤモンド」に例えられました。ベールズさんは「アカシアの木(マインクラフトでの愛好品)を食い荒らす害虫」と知った瞬間に最初のハンマーを使用。宝石のような美しさよりも、お気に入りのアカシアの木を守るという「主義」が優先された結果のSmashでした。

5. フィドラー・ビートル (Fiddler Beetle)
直訳: バイオリン弾きの甲虫
日本での呼び名: フィドラービートル(ハナムグリの仲間)
解説: 背中の黒と緑の模様が「バイオリン(Fiddle)」の形状に似ていることからこの名がつきました。成虫は花の蜜を吸い、受粉を助ける益虫としての側面を持っています。動画内で「ストラディバリウス」と名付けようとした通り、自然界のデザインに人間が楽器の造形美を見出した、非常に文化的で優雅なネーミングと言えるでしょう。

6. プレイグ・ソルジャー・ビートル (Plague Soldier Beetle)
直訳: 大量発生する兵士甲虫
日本での呼び名: ジョウカイボンの一種
解説: 「Plague(大発生)」の名を冠するのは、交尾の時期に驚異的な数で群れをなすからです。あまりの数の重みで木の枝が折れることさえあります。兵士(Soldier)という名は、かつてのイギリス軍の赤い制服に色が似ていたことに由来しますが、実際には花の蜜を吸い、他の害虫を食べることもある、農業にとって非常に有益な「兵士」です。

7. セント・アンドリューズ・クロス・スパイダー (St. Andrew's Cross Spider)
直訳: 聖アンドレの十字架グモ
日本での呼び名: ナガマルコガネグモ類。
解説: 巣の中心に「X」字型の太い糸(隠れ帯)を張るのが最大の特徴です。この模様がスコットランド国旗の由来でもある「聖アンドレの十字架」に見えることから名付けられました。このX字は紫外線を反射して獲物を誘き寄せる効果や、自分を大きく見せて鳥などの天敵から身を守る防御効果があると考えられており、自然界の幾何学的な機能美の象徴です。

8. ジャイアント・センチピード (Giant Centipede)
直訳: 巨大ムカデ
日本での呼び名: オーストラリアオオムカデ
解説: 体長15〜20cmに達するオーストラリア最大のムカデであり、現地の生態系における獰猛なハンターです。夜行性で非常に攻撃的な性格を持ち、昆虫だけでなくカエルやトカゲ、時には小型のネズミといった脊椎動物までも捕食対象とします。
その毒は獲物を麻痺させる強力な神経毒を含んでおり、人間が噛まれた場合も「焼けるような激痛」に襲われると言われています。命に関わることは稀ですが、患部の腫れや激しい痛みが数日間続くこともあるため、現地でも恐れられている存在です。

9. ブルドッグ・アント (Bulldog Ant)
直訳: ブルドッグアリ
日本での呼び名: キバハリアリ
解説: 大きなアゴで一度噛み付いたら離さない、ブルドッグのような執着心と獰猛さが名前の由来です。アリとしては異例の優れた視力を持ち、約1メートル先の動くものを認識して追跡する能力を備えています。
最大の特徴はお尻にある強力な毒針です。アゴで獲物をがっちりと固定し、何度も毒針を突き刺す攻撃スタイルから「世界で最も危険なアリ」としてギネス記録に認定されています。オーストラリアに生息するこのアリは、その恐ろしさから「小さな暴君」として恐れられています。

10. ハーキュリーズ・モス (Hercules Moth)
直訳: ヘラクレス蛾
日本での呼び名: ヘラクレスサン
解説: 翼開長が最大27cmに達する、世界最大級の蛾です。ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの名にふさわしい巨体を誇ります。
驚くべきことに、成虫には口がありません。幼虫時代に蓄えたエネルギーのみで数日間を生き、その短い一生を次世代への交尾と産卵のためだけに捧げます。その圧倒的な存在感と、あまりに儚い生存戦略のコントラストは、今も多くの博物学者や愛好家を魅了し続けています。

11. ジャイアント・バローイング・コックローチ (Giant Burrowing Cockroach)
直訳: 巨大な穴掘りゴキブリ
日本での呼び名: ヨロイモグラゴキブリ
解説: 「世界で最も重いゴキブリ」として知られ、翅(はね)を持たないその姿は、まるで巨大なダンゴムシやカブトムシの雌のようです。地中深くに1メートルものトンネルを掘り、家族で寄り添って暮らす生態を持っています。
主食はユーカリなどの落ち葉で、それらを食べて土に還す「森の掃除屋」としての役割を担っています。寿命は最長で10年にも及び、昆虫としては驚異的な長さです。清潔で臭いもなく、どこか愛嬌のある動きから、原産国のオーストラリアでは高価なペットとしても人気を博しており、まさに「ゴキブリ」の概念を根底から覆すユニークな存在です。

12. ゴライアス・スティック・インセクト (Goliath Stick Insect)
直訳: ゴリアテの棒昆虫(ナナフシ)
日本での呼び名: ゴライアストビナナフシ
解説: 旧約聖書の巨人ゴリアテの名を冠する通り、20cmを超える巨体を持ちます。メスは重すぎて飛ぶことができず、翼をパラシュートのように使って木から降りるというユーモラスな生態があります。鳥などの外敵に襲われると、鮮やかな赤色の後翅を広げて威嚇し、トゲのある脚でキックして抵抗するという、見た目以上に武闘派なナナフシです。

13. スパイニー・リーフ・インセクト (Spiny Leaf Insect)
直訳: トゲトゲの葉の昆虫
日本での呼び名: オーストラリアトゲナナフシ
解説: 枯れ葉に完璧に擬態するナナフシです。最大の特徴は、脅かされると腹部をサソリのように丸め上げ、毒針があるかのように見せかける「ベイツ擬態」です。実際には全くの無毒で植物しか食べませんが、その姿と複雑な質感が映画『インディ・ジョーンズ』などの小道具として採用されるほど、視覚的なインパクトが強い昆虫です。

14. ピーコック・スパイダー (Peacock Spider)
直訳: クジャクグモ
日本での呼び名: クジャクグモ
解説: 体長わずか数ミリ、マッチ棒の先ほどの小さなハエトリグモです。オスがその名の通り「クジャク」のように鮮やかな色彩の腹部を扇状に広げ、複雑なステップと振動を組み合わせた求愛ダンスを踊ることで知られています。
このダンスは時に数十分続くこともあり、メスの気を引くのに失敗すれば捕食されるリスクもある、文字通り命がけのパフォーマンスです。つぶらな瞳とコミカルで一生懸命な仕草がSNSを通じて世界中で話題となり、「世界で最もキュートなクモ」として人気を博しています。

15. フェザー・レッギド・アサシン・バグ (Feathered Legged Assassin Bug)
直訳: 羽毛の脚の暗殺虫
日本での呼び名: フサアシサシガメ
解説: 特定のアリを専門に狙う、昆虫界の「プロの暗殺者」です。最大の特徴は、その名の通り後ろ脚に生えそろったフサフサの毛。動画内で "Boots with the fur"(毛皮のブーツ) と例えられたこの部分は、アリの注意を引くためのおとり、あるいは獲物を誘い込むためのガイドとして機能します。
さらに恐ろしいのは、腹部にある特殊な器官からアリを惑わす分泌液を出すこと。この「甘い罠」を舐めたアリが麻痺して動けなくなった瞬間、鋭い口吻を節の間に突き刺し、毒液を注入して中身を吸い取ります。派手な見た目とは裏腹に、化学兵器と物理攻撃を組み合わせた、極めて冷徹な戦術家です。

16. ジャイアント・ギプスランド・アースワーム (Giant Gippsland Earthworm)
直訳: ギップスランドの巨大ミミズ
日本での呼び名: メガスコリデス・アウストラリス
解説: 最大3メートル、直径4cmにも達する世界最大級のミミズです。地中を移動する際、体液を噴射して滑りを良くするため、地上まで「ギュルギュル」という不気味な音が聞こえてくることがあります。非常に長寿で10年以上生きるとされていますが、皮膚が極めてデリケートで、わずかな傷でも致命傷になりかねない繊細な巨人です。

17. シドニー・ファネル・ウェブ・スパイダー (Sydney Funnel-Web Spider)
直訳: シドニーの漏斗(じょうご)網グモ
日本での呼び名: シドニージョウゴグモ
解説: 猛毒グモの宝庫オーストラリアにおいて、最も危険視されている種です。その名の通りシドニー周辺にのみ生息し、じょうご型の巣を作ります。牙が非常に強く、人間の爪や靴の革さえも貫通します。動画内でベールズさんが「箱に入れて、その箱を箱に入れて、自分に郵送して、届いたらハンマーで叩き潰す!」とSmashしたほど恐れられているのは、攻撃性が非常に高く、人間に遭遇すると逃げずに立ち向かってくる性質があるためです。
(原題:The Emperor's New Groove)からの引用ですね

18. ゴールデン・オーブ・ウィーバー (Golden Orb Weaver)
直訳: 黄金の球体の織り手
日本での呼び名: オオジョロウグモの仲間
解説: 吐き出す糸が鮮やかな黄金色に輝くことからこの名があります。この糸は非常に強靭で、かつては漁網や防弾チョッキの素材研究にも使われたほどです。巨大な網を張ることで知られ、稀に小鳥やコウモリが引っかかって食べられてしまうこともあります。メスは巨大ですが、オスは非常に小さく、メスの網の端でひっそりと暮らしています。

19. レッドバック・スパイダー (Redback Spider)
直訳: 赤い背中のクモ
日本での呼び名: セアカゴケグモ
解説: 黒い体に鮮烈な赤いストライプが特徴の猛毒グモです。非常に有名で、現在は日本を含む世界各地に外来種として広がっています。都市環境に適応しており、植木鉢の裏や靴の中などに潜むことが多く、人間が誤って触れて咬まれる事故が絶えません。ベールズさんはその「小さすぎて見逃しやすく、かつ致命的」という点に最も強い恐怖を示し、最後のSmashを捧げました。

20. ペルーシッド・ホーク・モス (Pellucid Hawk Moth)
直訳: 透明な鷹の蛾
日本での呼び名: オオスカシバ
名前の「Pellucid」は「透明な」を意味し、その名の通り透き通った羽が最大の特徴です。実は羽化した直後は羽に鱗粉がありますが、最初の飛行でそれらを振り落として透明になります。
スズメガ(Hawk Moth)の仲間らしく、非常に優れた飛行能力を持ち、ハチドリ(Hummingbird)のように空中で静止(ホバリング)しながら花の蜜を吸います。蛾特有の粉っぽさがなく、もふもふとした胴体とつぶらな瞳を持つため、園芸ファンの間では「空飛ぶエビ」や「可愛い珍客」として親しまれています。

21. モール・クリケット (Mole Cricket)
直訳: モグラコオロギ
日本での呼び名: ケラ(螻蛄)
解説: 英語名「モグラ(Mole)コオロギ」の通り、土を掘るための強靭な前脚を持ち、人生のほとんどを地中で過ごします。「泳ぐ、走る、掘る、飛ぶ、鳴く」という5つの特殊能力をすべて兼ね備えた万能昆虫です。
オスは土の中に拡声器のような形の穴を掘り、自分の鳴き声を増幅させて遠くのメスに愛を伝えます。

22. ハンツマン・スパイダー (Huntsman Spider)
直訳: 狩猟者のクモ
日本での呼び名: アシダカグモ類
解説: 網を張らずに歩き回り、ゴキブリなどを狩る(Huntsman)クモです。手のひらサイズまで成長し、見た目は極めて恐ろしいですが、実際には非常に臆病で人間を避けます。ベールズさんが「Peter」と名付けて愛着を持っていたように、家の中の害虫を食べてくれる「ジェントル・ジャイアント」として、オーストラリアでは共生を好む人も少なくありません。

23. ブルー・アント (Blue Ant)
直訳: 青いアリ
日本での呼び名: ブルーアント(アオアリハチ)
解説: メタリックブルーの美しい体を持つ「アリ」に見えますが、分類学上は「ハチ(Wasp)」の仲間です。
特に有名なのが、極端な性的二型です。メスは羽を持たず、アリのように地面を歩き回りながら、モグラコオロギなど地中性昆虫を探します。一方、オスは羽を持つ典型的なハチ型の姿をしており、メスとは別種に見えるほど外見が異なります。

24. ブロンズ・オレンジ・バグ (Bronze Orange Bug)
直訳: 青銅色とオレンジ色の虫
日本での呼び名: 日本語での決まった呼称はなく、主にオーストラリアに生息するオオカメムシ科の一種(学名: Musgraveia sulciventris)
解説: オレンジの果樹園などに現れる大型のカメムシです。驚くと強烈な腐敗臭を放つだけでなく、目や皮膚に入ると火傷のような激痛を引き起こす強酸性の液体を飛ばします。動画の最後に登場し、「Smashしたい!」と叫びましたが、「残念ながらハンマーを使い切ってしまった」ため、強制的に同じ部屋で過ごす(パス)という結末となりました。

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1. オケラの「オ」の正体:丁寧すぎる虫?
まずは名前のミステリーから。標準和名は「ケラ(螻蛄)」ですが、一般には「オケラ」と呼ばれることが多くあります。
この「オ」は、「お魚」「お茶」のような接頭語が付いたものだとする説が有力です。
古くから農地でよく見られた身近な虫だったため、親しみを込めた呼び名として定着したのかもしれません。
2. なぜ一文無しは「おけら」なのか
「一文無し」を意味する「おけら」も有名な表現です。
語源には諸説ありますが、有力なのは、オケラを掴んだ時に前足を広げる姿が「お手上げ」に見えた、という説。
所持金が尽きて降参状態になった人を、「おけら」と呼ぶようになったといわれています。
3. 「ミミズ鳴く」という風流な誤解
俳句の世界には「蚯蚓(みみず)鳴く」という秋の季語があります。
$$
\begin{array}{|l|c|} \hline
\text{俳人・俳句} & \text{解説・鑑賞} \\\\ \hline
\begin{array}{l}
\text{小林一茶} \\
\text{里の子や 蚯蚓の唄に 笛を吹く}
\end{array}
& \begin{array}{l}
\text{子供たちがミミズの声に合わせ} \\
\text{笛を吹く。一茶らしい童心と} \\
\text{生き物への親しみが溢れる句。}
\end{array} \\\\ \hline
\begin{array}{l}
\text{正岡子規} \\
\text{手洗へば 蚯蚓鳴きやむ 手水鉢}
\end{array}
& \begin{array}{l}
\text{水の音に驚き鳴き声が止んだ、} \\
\text{静かな夜の鋭い観察眼が光る} \\
\text{写生俳句の代表例。}
\end{array} \\\\ \hline
\begin{array}{l}
\text{河東碧梧桐} \\
\text{蚯蚓鳴いて 夜半の月落つ 手水鉢}
\end{array}
& \begin{array}{l}
\text{ミミズの声の中、月が水面に映り} \\
\text{やがて沈む。秋の夜の深まりと} \\
\text{静謐な美しさを象徴している。}
\end{array} \\\\ \hline
\begin{array}{l}
\text{川端茅舎} \\
\text{蚯蚓鳴く 六波羅蜜寺 しんのやみ}
\end{array}
& \begin{array}{l}
\text{六波羅蜜寺の深い闇に響く声。} \\
\text{仏教的な「真の闇」と微かな} \\
\text{虫の声の対比が鮮烈な一句。}
\end{array} \\\\ \hline
\begin{array}{l}
\text{富田木歩} \\
\text{みみず鳴くや 肺と覚ゆる 痛みどこ}
\end{array}
& \begin{array}{l}
\text{結核の苦痛をミミズの声に重ね、} \\
\text{消え入りそうな自身の命と} \\
\text{向き合った切実な句。}
\end{array} \\\\ \hline
\end{array}
$$
しかし、実際にはミミズに発音器官はありません。
地中から聞こえる「ジー……」という音の正体は、土の中に棲むオケラだと考えられています。
オケラは土深くで鳴くため姿が見えません。一方で、土を掘れば必ず出てくるミミズが、その声の主だと結びつけられたようです。
正体の誤認から生まれた季語でありながら、そこに独特の情緒を見出した点が、日本文化の面白さでもあります。
4. 「ケラの五技(ごぎ)」:万能ゆえの哀愁
オケラは、飛ぶ・泳ぐ・掘る・走る・登るという多彩な能力を持つことで知られています。
こうした「多芸だが決定打に欠ける」存在を、中国古典では「梧鼠五技(ごそごぎ)」や「螻蛄才(けらざい)」などの言葉で表現しました。
もっとも、オケラに関して言えば、少なくとも“掘る能力”は昆虫界でもトップクラスです。
「器用貧乏」: 英語にも似た表現があります。
"Jack of all trades, master of none"
(何でもできるが、何か一つを極めているわけではない)
なお近年では、
"…though oftentimes better than a master of one"
(それでも、一芸だけの人より優れていることも多い)
という続きが「器用貧乏」を肯定的に捉える文脈でも使われています。
Is a Jack of All Trades better than a Master of One? | Rithwik Krishna | TEDxGIIS Dubai
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