中学受験をして思うこと
親のエゴで中学受験をさせられ、30年以上経ちます。
それでもまだ覚えていることを、気持ちの整理も兼ねてつらつらと書いていきたいと思います。
◾️嬉しかったこと
・いまだに連絡を取り合える友達がいる。
ある程度生活水準が同じようになるので、そこそこ付き合える。
・私自身の体、体調などを気にかけてくれた。後から考えたら、その時体調崩すとテスト受けられないから心配してただけかもですが、“私”を見てくれているようでうれしかったです。
・毎日の送り迎え。
帰宅は常に夜(毎日22:00くらい)だから付き添いは当たり前ですが、親がいてくれることの安心感はありました。
・お腹空いたら温かなご飯を作ってくれた。
寝不足の成長期なので、腹減り具合が日によってまちまち。それでも夜食とか作ってくれて、わがままを聞いてくれることが子どもとして嬉しかったです。
・受かった時、すごい喜んでくれた。
そりゃ、受験させたかったのは親だけなので、喜ぶのは当たり前なのですが、子どもは親が喜ぶとうれしいものです。
◾️悲しかったこと
・「おまえのせいでどこも行けない」と言われた。
いや、私は受験したかったわけじゃないから。
それなのに私のせい?と当時かなり腑に落ちなかった。
・点数ばかり言って焦らせてきた。
なんで焦ってるのかわからないけど焦る親につられて焦らされてパニック。
→一旦落ち着いて、なんなら塾を休んでもよく話し合って欲しかった。
・偏差値が低いと言われ続けて親の縁で高いところを受けさせられた結果、やる気がなくて落ちた。
本当は受かる偏差値だったらしく、知らなかったから手を抜いた。
→高望みでもお前ならできると後押しして欲しかった。
・親と共に生きる将来のビジョンがないため、なんのために受験しているのかわからなかった。
「おまえのため」「将来困らないため」と言われるけど、そんな先のことはわからなくて、今の辛さや寂しさをわかって欲しかった。
→その学校に行ったらなにをして、親とはどう関わって生きていけるのか、未来を見せて欲しかった。
・寝る時間、遊ぶ時間が欲しかった。
どうして受験勉強させられてるのかわからないため常に不満。風呂で寝ることも多々。
→睡眠不足により成長が止まっていた。受験終わった途端に解放されて、なにをして遊んで良いか本気でわからなくなるため、小6の2月から中学入学後の6月くらいで辞められるつなぎの短期の習い事とか用意するといいかも。学校環境が一気に変わる中、習い事だけは変わらないから安心できる、みたいなやつ。
・記憶障害を起こした。
元々キャパの少ない頭に無理やり勉強を詰め込みまくった結果、過去の写真を見てもなに一つ思い出せず、卒業アルバムに載せる思い出の文章が書けなくてかなり苦戦した。
→過去を捏造して書いたけど、いまだに受験前のことはほぼ思い出せない。親が幼い時に楽しい思い出を作ってくれていたのも水の泡。
◾️してもらいたかったこと
・否定せず、自信を持たせて欲しかった
あなただからできる、大丈夫ってウソでも親の言葉は絶大。
・優しくして欲しかった
毎日なぜかすんごい怒られてました。きっと私が母の理想と違っていたから。
訳もわからず勉強させられているのに、毎日休まず塾へ行ってるのだから、少しくらいほめてくれてもよかったのに。
・一緒に生きる未来を見せて欲しかった。
未来の自立ばかりを言われても小学生には不安しかない。私立の中学へ行けたら自分や親はどう関わり、変わるのか、「学校帰りにカフェに寄ってお茶できるね」程度でもいいから、親のメリットも教えて欲しい。突き放さないで、一緒にいる未来を見せて欲しい。
◾️自分の環境
兄が中学受験に失敗し、親族から育児ができないと言われた母が、自分は育児ができるという証明のためだけに私を中学受験させ、その後も望まない進学をさせ続けられました。
私が希望する進路は親族から育児失敗と言われる恐れがあったため、全て却下され、ゴリ押しすると「学費は払わない」「自分で働け」と言われ、家から追い出される恐怖から、言いなりになるしかありませんでした。
受験は自分の意思ではないため、塾での模擬面接にて進学理由を問われた際「親が行けっていうから」と答え、親呼び出しの問題を起こしたほどです。(その後、「ウソでいいから行きたい」と言えと強制された)
30年以上経って振り返ってみてやっと、あの時がんばってよかったのかも、と思えるようになってきました。
それは今、友人や家族に恵まれているからだと思います。私立に行かなければ出会えもしなかった人たちですから。
ただやはり、親から私の存在が、「親族を見返すだけの駒」とはっきり言われたことはさすがにショックでした。子どもとも見てないんだな、と。
中学受験が良いか悪かったのか、それはずいぶん経ってからでないとわからないと思います。
同じく中学受験した同級生は高校で素行の悪さから退学となり、専門に通い職についたと聞きました。
私立の中学でいじめられ、私の通う私立へ編入してきたけどやはり馴染めず、とりあえず短大に行けたけど通えなかった子も居ました。
中学受験をしたから安泰、大成功というわけではなく、そこで誰とどう関わっていくか、自分がどう生きていくかによって変わります。
私は与えられた環境の中で強く生きていける反骨精神と探究心があったため、そのままずるずると研究の道に進みました。
それが幸せなのかはまだまだ生きてみないとわからないです。
◾️望むこと
中学受験は親にとっても、子にとっても戦いです。
親が辛いからと子どもに当たらないでください。子どもだって遊びたい、寝たい気持ちを勉強にシフトしてがんばってます。
ですから、幼いながらもその努力をほめ、温かく応援し、立派に自立する道筋から手が離れるまでは一緒に居る未来を共有して、親子でがんばってもらえたらと思います。
私立の中学行ったらあとは安心、学校にお任せ!って手を離したら途端に悪さをしますよ。だってそっちの道を知らないで生きてますから、興味を持って深淵を覗きにいきます。そんな子たちは中学受験をしたくらいですから、聡いです。やることが巧妙で、親を騙すのもわけないです。
私の同級生はそうやって何人も私立から退学させられました。親たちは口をそろえて「うちの子がそんなわけない!」と言ってましたが、同級生らは「あの子たちはそうだよねー」とわかってました。
受験が終わっても、親子のコミュニケーションは大事にしてください。
中学受験に受かったらゴールではなく、そこからスタートなんです。色んな意味で。
◾️余談
我が子も中学受験をするなら塾通いをさせないといけない年になりました。が、私はそれを望まず、子どもも地元の通える中学へ通うことで合意しました。
自分がわけもわからず受験させられ、記憶をなくし、成長を止め、子どもなのに遊ぶことを忘れ、また痴漢に合いながら学校へ通い続ける意味に疑問を持ったからです。
まず第一に、本人が私立に行く志がないと努力を続ける意味を見失います。
我が子は今の環境に満足で、むしろ私立に行かなくても将来の夢は叶えられるので、今から私立に行く必要がないといったところです。
私立に行きたい志の高いお子さまを陰ながら応援しております。
