読書は読み終わった後の行動までが1セット(『荀子』儒效篇)
今回取り上げるのは『荀子』儒效篇からの名言。
聞かざるは之を聞くに若かず、
之を聞くは之を見るに若かず、
之を見るは之を知るに若かず、
之を知るは之を行うに若かず。
学は之を行うに至りて止む。
(読み:キかざるはコレをキくにシかず、
コレをキくはコレをミるにシかず、
コレをミるはコレをシるにシかず、
コレをシるはコレをオコナうにシかず、
ガクはコレをオコナうにイタりてヤむ)
聞かないのは聞くことに及ばず、
聞くことは見ることに及ばず、
見ることは知ることに及ばず、
知ることは実践することに及ばない。
故に、学問は実践してはじめて目的を達成するのである、という意味。
何かを学ぶというのは、聞いたり、見たり、知ったりするだけでは足りず、実際に行動するところまでいってはじめて学んだと言えるのである、という言葉です。
荀子にとって、学問とは実践するもの、ということですね。
ここからわかる通り、荀子の定義する学問とは座学ではありません。
知識として学んで終わり、というわけではないのです。
知識と実践は車の両輪のようなものです。
知識だけで終わっていては、実際に取り組んだ際にうまくできないかもしれません。
経験が不足しているので、不測の事態に対処できないでしょう。
一方で、実践するだけだとそもそも基礎的なやり方がわかりません。
理論や背景を知らないと効率的な運用もできないでしょう。
つまり、より深く習得するためには、知識と実践のどちらも必要なのです。
知識として知り、実践してみる。
そこで得た経験をもとに、知らないところ、気になるところを調べてみる。
問題解決の糸口を見つけたら、もう一度挑戦してみる。
このような学びと実践のループが、人をより成長させるのだと思います。
後天的な学習が人を成長させる、と考えている荀子らしい文章だと思います。
私は読書が好きなのですが、ついつい本を読んだだけで満足してしまい、何もかも知ったつもりになってしまうことがあります。
「へー、○○って、そういうことなんだ」
「お、○○便利そう。今度試してみよう(そして忘れる)」
そういえば、子供のころは初めて知ることにドキドキして、ワクワクしながらすぐに試していた気がします。
図鑑で知った恐竜を見に博物館へ行ったり。
漫画で知った豆知識を友達に披露したり。
ですが、大人になるにつれ、
「良いのは分かるんだけど、これやると時間がなくなるんだよなぁ・・」
「気になるけれど、疲れているから今度でいいや・・」
みたいな「やらない理由」を探して、いつの間にか実践しなくなっていました。
何となく、時間やコストを気にするようになってしまって。
「タイパ」や「コスパ」という言葉に、必要以上に踊らされるようになっていたのだと思います。
そんな私ですが、荀子のこの言葉に出会ってから、読書の仕方が変わりました。
学んで終わりになっていた受動的な読書が、行動を変えるための能動的な読書になったのです。
具体的には、以下のようにしています。
読書をした際、気になったところや学びになったところに付箋で印をつける。
読了後に、付箋の箇所をざっと見て、自分にとって重要なところを選別する。
残った付箋をもとに、読書メモとしてノートにまとめる。
まとめたノートの中から、実行したい行動をNext Actionとしてタスク化する。
こうすると、本から得た学びが実践につながります。
実践してみると思っていた以上に得るものが多いです。
うまくいくもの、いかないもの。
自分に合うもの、合わないもの。
試行錯誤することで、どうすればうまくいくのか、自分とって最適な方法は何か、ということが分かるようになってきたのです。
学びが自分の血肉になっていく感覚は、とても心地よいものです。
タスク化したNext Actionにチェックを入れると、一歩ずつ自分が成長している気がして、とても前向きな気持ちになれます。
聞かざるは之を聞くに若かず、
之を聞くは之を見るに若かず、
之を見るは之を知るに若かず、
之を知るは之を行うに若かず。
学は之を行うに至りて止む。
(聞かないのは聞くことに及ばず、
聞くことは見ることに及ばず、
見ることは知ることに及ばず、
知ることは実践することに及ばない。
故に、学問は実践してはじめて目的を達成するのである)
この言葉がきっかけで、学ぶことの楽しさを思い出すことができました。
『荀子』の中でも特に好きな言葉です。
学んで実践する。
そのことを忘れずに、日々の学びに取り組んでいこうと思います。
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