『ゴキブリ駆除』ルポ 現場から生中継
『ゴキブリ駆除・成功哲学』
静まり返った深夜のキッチン。
おれは1人でベイト剤施工をしていた。
数分後『ガラガラ』と突然
「えっ、なんの音」
誰もいないはずなのに。
唯一そこにいるのは
人間1名、ゴキブリ3桁〜4桁匹
のみである。
ゴキブリは喋らない、音を立てない。
チャバネゴキブリ。
霊感はない。誰かが侵入したのか
他の生物が侵入したのか
少し『わずかな恐怖』を感じながら
ゴキブリの巣にベイト剤を
塗布。
深夜のベーカリーキッチン
ちょうど4時くらいにまた、
不思議な機械音が・・・
『ピピッ、ピー』と内部の部品が
物理的に動く機械的作動音
『カチッ、ジー、ブーン』が
組み合わさった音がした。
「あれっ、な、ななんだ」
『人、生物、霊・・・』
恐怖と不安が入り交じった感情が
沸き起こりました。
真っ暗なbarに入室
ソファーに何かかたまりが・・・
「えっー、もしかして」
慎重に慎重に、店の経営者から
電話。
「うちの従業員いるかもしれません」
「あっ、生きてる人間か」
「良かった」
ふと、みたら、動いた、
「あっ。生きてる、大丈夫だ」
その方にLEDライトを当てないように
注意しながら
店内のライトのスイッチのある場所へ
「そんな心配いらないんじゃ」
「いやいや、歌舞伎町だからですよ」
「納得しました」
さて、いったい何の仕事をしているのか
それをお話致します。
ゴキブリ駆除をビジネスにしています。
人に「どんな仕事してるんですか」と
聞かれたとき
「ゴキブリ屋です」と答える。
「えっ、」
となるので
「ゴキブリ駆除です」
ということにしている。
個人的には下町出身という事も
あり
プロ意識を高めたいと
勝手な理屈をつけて
そう言ってしまっていました。
『屋号』はありますが
個人的には
名刺に
『ゴキブリ駆除師』とか
『ゴキブリ駆除家』とか
付けようか
と考えた事もあります。
職業別にも区分けがないジャンル。
それが『害虫駆除』『害獣駆除』
です。
もちろん『ゴキブリ駆除』もありません。
「なんですか❓️その仕事は」の
世界です。
さすがに
人に話せば、通る仕事ですが
職業区分けでみると
そのくらいの社会的、世間的評価
しかない。
さまざまなアンケートや何かの契約書に
職業欄があります。
そこには多くの職業が記載されていますが
いまだに、残念ながら
清掃業はありますが
害虫駆除、害獣駆除は
ありません。
そのくらいの認識しかされていません
日本では。
アメリカでは国家資格になっています。
日本ではその程度なのです。
ペストコントロール協会の会長が
「うちの業界は清掃業より下か」
と落胆した発言をした
という話があります。
ゴキブリというワードは
「ゴキブリヤロウ」とか
相手を罵るために使う人も
いる。
侮辱するワードとしても使われる。
そう、
ゴキブリはそういう対象なんだ。
人間のみなさんからみたら
ゴキブリは下等生物なんですよね。
でも、ゴキブリには人間より
優れている機能がたくさん
あります。
この内容は有料研修、セミナーで
話す事ですから
ここまで。です。
さて、
十数年前にゴキブリの生物学者に
お会いしたことがある。
日本人の学者です。
カフェでコーヒーを楽しみながら
お話をさせて頂いた経験があります。
そのとき彼はこう言いました。
「どうしてみんなそんなに嫌うんだろう」
何も悪い事していないのに。
たしかにゴキブリは
『菌の運び屋』とか
『細菌をたくさん持っている』
『ピロリ菌を運ぶ』
とか
いろいろと言われているが
現実的に人間にとって命を脅かす
ほどの『菌』を保有しているのか
と言われると
「はい」とは
言えない。
約50年前にある番組でクロゴキブリを
フライパンでソテーして
食した男性がいた。
『奇人変人』というコーナーでした
この人はその後どうなったか
電車の中で亡くなった。
死因は不明とのことでした。
BAD
ゴキブリは生き物の臓器を食べる事実を
世の中の人は知らない。
わたしは密かに思った。
この人は食べたゴキブリの生き残りに
臓器を食べられたんだと。
いや、待って。
人間の身体には『胃酸』という
強力な『酸』があるでしょ。
ゴキブリは酸にやられるはず。
「そうですね」
「良いところに気が付きましたね」
ゴキブリの個体は確かに
三途の川を渡ることになります。
これはあくまで人間界でのお話です。
わたしもゴキブリの生物学者の書籍
(日本人・アメリカ人)
を読みましたが
黄泉の国の話は書いていません。
結論、ゴキブリの卵は卵鞘
(卵の容器)によって守られてまいます。
どんな劇薬を使っても
卵鞘にはびくともしない
のです。
ゴキブリの個体は人間の酸にやられ
ますが卵鞘は残り
生まれたゴキブリが臓器を
食す。
これが死因ではないか
あくまでわたし個人的な推察
であります。
『恐るべしゴキブリ』
そんなゴキブリ駆除に使用する
のが『ベイト剤』という
クリーム・ジェル状の毒エサ
になります。
30g入りのシリンジです。100g中0.6g
第二類医薬品
わずかな量しか入っていません。
あとはゴキブリの好きなエサが入っています
これをゴキブリが営巣しているところ
ゴキブリの通り道に
塗布していきます。
種類によりますが
飲食店によく発生する小型の
ゴキブリ
『チャバネゴキブリ』
集合フェロモンをだしながら集まる
巣を作りやすいゴキブリです。
『3桁、4桁のチャバネゴキブリ』を
相手にします。
ゴキブリ施工者は
チャバネゴキブリの巣がどこにあるか
を知らないと仕事になりません。
新人または、経験の浅い人は
巣を見逃す。
これが頻繁に起きます。
『どうして止まらないんだろう』
専門用語で
止める=0匹にする。
なかなか止まらない。
ここが第一の『壁』になります。
この壁を乗り越える。
「ベイト剤施工で失敗する多くの業者は」
ベイト剤を塗布した後に
止まらないから。
どうしていいかわからなくなり
パニックになり、
エアゾール(スプレー)を使ってしまう
からなのです。
この問題についての答えは施工者が
ゴキブリの巣を見逃すから
に他なりません。
「あっ、止まらないのは巣を見逃したからなんだ、もう1回巣を探そう」
と考えられる業者、施工者は
まだ、救いがありますが
「あっ、ダメだ」とすぐにエアゾール(スプレー)
を使用するようであれば
その業者(施工者)に進歩は
ありません。
自分の腕が未熟なのに薬剤のせいにする
建物のせいにする。
「ベイト剤食べないよ」
待て待て、ベイト剤のせいにする前に
しっかりベイト剤をゴキブリの巣を
的確にみつけて塗布できているか。
が、重要なのです。
現場100回。
100回以下の経験しかしていない
人間はそんなことを言う資格はナシ。
『ベイト剤施工から逃げてきた仕事』
で100回じゃダメですよ。
壁にぶつかり乗り越えてきた
100回でないと。
『 中身が問題 』
『どのように考えられるか』
止まらないのは巣を見逃したから
もう1回、もう1回、もう1回
探そう
と考えられるのか、
どうかが
『ベイト剤施工で成功する』か
失敗するか
の分かれ道になります。
ゴキブリからすればベイト剤は
エサです。
自分たちが食べるエサに自分にとって
危険なものが付着したら
人間だって食べません。
ゴキブリだって同じです。
わたしがベイト剤施工する際
主に調査段階でご説明しますが
(お電話の段階でお話する事もあります)
ご注意点としてお話します。
どうしてもゴキブリが現れたら殺虫剤使って
しまうという場合は
ベイト剤は使用しません。
ブラックキャップもベイト剤ですから
考え方は同じです。
ブラックキャップ配置した後に
使っていませんか。
ゴキジェットなどの殺虫剤
これは『アウト・・・』
ですよ。
この壁をいくつ乗り越えてきたのか
これが『経験』と
なるのです。
壁を乗り越えないで逃げた仕事を
する人間には
成長はありません。
間違いない事実です。
『ゴキブリ駆除も同じ』
数え切れない壁を乗り越えてきました。
初回(始めて入るお店)
発生の多いお店ですね。
何回も何回も頭の中でシミュレーション
します。
繰り返し、繰り返し行います。
一発で止められなくても
一発で『止める』
自分の中で
モチベーションをギリギリまで
上げますから
前日は寝れないことが
ほとんどです。
睡眠時間、2時間。
簡単に申し上げると
自分にかけたギリギリの
プレッシャーでいっぱいになり
寝れないのです。
1回で結果を出す。
「2時間しか寝れなくて大丈夫」
「はい、気が張ってますから」
現場に着けば
集中モードがオンになりますから
かなりの精度でベイト剤を
打つことが出来ます。
施工時間約3時間、4時間
集中。
終わったあとは
ダウン。
車の運転も厳しい。
そんな状態に陥ります。
ゴキブリ駆除で培った成功哲学
『諦めないで』
心が折れそうになった経験は
数え切れないくらいあります。
ありました。
それを乗り越えてきた強さがあります。
チャバネゴキブリはとても
しつこいゴキブリです。
壁は大、中、小ありますが
すべての壁を乗り越えてきました。
『諦めない』 Never Give Up
これが
わたしの『成功哲学』となりました。
