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奥只見大駐車場から電力館への道

※この記事はWEBサイト「うおぬまダム周遊マップ」に掲載していた記事を再掲したものです。(元記事の公開は2020年7月19日)

 こんにちは。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 西日本を中心に大規模な豪雨災害が発生し、各地で大きな被害が出ています。近年は自然災害の大規模化が顕著になっております。十分お気を付けください。

 さて、今回は奥只見ダム周辺にあるものを紹介したいと思います。
 奥只見には奥只見ダムがあり、ダム湖には奥只見湖遊覧船が就航していますが、少し歩いてみるとダムの周辺には他にもいろいろなものがあります。

 出発は奥只見大駐車場です。大駐車場はもともとは奥只見ダムを建設する際、コンクリートの製造をする設備などがあった場所です。


スロープカー

 大駐車場からダムの上と同じ高さの場所へはスロープカーに乗って行くことができます。

奥只見のスロープカー
スロープカーからは奥只見ダムも見えます

歩道と水車ランナ

 歩いて上に行きたい人はスロープカー乗り場の近くから上る階段の歩道があります。
 歩道の脇には、奥只見発電所で昭和48年から平成15年まで使われていた発電機の水車ランナがあります。奥只見発電所ではダムでせき止めた水で大きな水車ランナを回し、水車ランナに接続されている発電機で電気を作っています。大量の水でこの大きな水車ランナを回していたことを想像すると、水の力の大きさがよくわかります。

歩道の脇にある水車ランナ
スロープカーから見た水車ランナ
歩道には奥只見ダムと紅葉、奥只見湖・只見川の水源である尾瀬のシンボル
ミズバショウなどがあしらわれたカラーマンホールもあります

奥只見ダム

 スロープカーを降りると広場があり、そこから奥只見ダムの上へ行くことができます。

奥只見ダムの上。コンクリートに年季を感じます

 広場からは遊覧船乗り場へ行く道と電力館へ行く道に分かれています。
今回は電力館へ行ってみましょう。

左が遊覧船乗り場へ行く道、右の坂道は電力館へ行く道
坂道の折り返し地点、右の道を下から歩いてきました。奥只見ダムの上流側も見えます。
折り返し地点からは遊覧船乗り場へ階段で下りていくこともできます。

電源神社

 折り返し地点を過ぎると電源神社があります。ダムのあるところは水の神を祀ることがありますが、奥只見の場合は電源神社で高龗神(たかおかみのかみ)を祀っています。奥只見の電源神社はダム完成後の昭和38年創建で、奈良県の丹生川上神社の分社ということです。

電源神社

岡田正平の胸像

 電源神社を過ぎると小さな公園のような場所があります。ここには民選知事(選挙で選ばれた都道府県知事、昭和22年の地方自治法施行までは知事は政府から派遣されていました)としては初代の新潟県知事であった岡田正平の顕彰碑と胸像が建てられています。
 岡田正平は明治11年に中魚沼郡中条村(現在の十日町市)に生まれ、昭和22年に新潟県知事に当選。知事在任中は多数の社会事業に尽力しましたが、特に只見川の電源開発については精力的に事業を進めました。この胸像は岡田正平の功績を称えて昭和37年に建立されたものです。

顕彰碑と胸像までは石段が続いています
顕彰碑とその上に立つ胸像。岡田正平の目は上流の水源地を向いています。
顕彰碑の撰文は安岡正篤。
昔は灯籠も立っていたようです。

岡田正平の顕彰碑と胸像を過ぎると電力館に近づきます。

電力館への道

荘田エーデルワイス

 電力館の周囲も見渡してみましょう。
 電力館の近くには「荘田エーデルワイス」が植えてあります。「荘田エーデルワイス」は、荘田幹夫理学博士がスイスから持ち帰ったエーデルワイスの種子を育てたものです。荘田幹夫博士は建築構造物の耐雪構造や送電線の雪害防止、雪崩の研究など雪に関する研究の大家で、奥只見で発電所を建設するための調査や枝折峠でダイナマイトを使った人工雪崩の実験などにも携わりました。
 「荘田エーデルワイス」は、7月ころに花が咲きます。どちらかというと地味な植物ですが、奥只見の大きな特徴である雪と荘田博士とを伝えるものです。

荘田エーデルワイス

慰霊碑

 「荘田エーデルワイス」の近くには慰霊碑が建っています。奥只見ダムや発電所などの建設で犠牲となった117人の冥福を祈るもので、奥只見発電所の竣工式の前日、昭和37年6月7日に慰霊祭が行われました。

慰霊碑。裏面には殉職者の氏名が刻まれています。
慰霊碑の後ろからは奥只見ダムとダム湖を見下ろせます

水車ランナ

 電力館の前にも奥只見発電所で使われていた水車ランナが置かれています。
 この他にも、湯沢町の奥清津第二発電所にも奥只見発電所で使われていた水車ランナが置かれています。

電力館の前にある水車ランナ
奥清津第二発電所にある、奥只見発電所で使われていた水車ランナ

 電力館や水車ランナ、慰霊碑、荘田エーデルワイスのある場所は、もともとは奥只見ダムを建設する際に左岸側(電力館側)と右岸側(電力館の対岸)をつなぐケーブルクレーンがあった場所です。ダム建設の際には両岸にワイヤーを渡して、ワイヤーからコンクリートの入ったバケットを吊るしてコンクリートを運びました。
 荘田エーデルワイスの花壇近くから見下ろすと、対岸に雪崩止めの列が見えます。この雪崩止めの列が電力館のある場所と同じ高さの場所で、ケーブルクレーンの右岸側があった場所です。

雪崩止めの列がある場所が、ケーブルクレーンがあった場所

奥只見電力館

 電力館は現在(2020年7月)は新型コロナウイルスの感染拡大予防のため閉館中で、ダムカードの配布も中止しています。

電力館(2020年7月)
2023年9月よりリニューアルオープンしている

 電力館の外にある水槽にはモリアオガエルの卵があり、オタマジャクシが泳いでいました。

モリアオガエルの卵
水槽にはオタマジャクシがたくさん泳いでいます。
モリアオガエルの卵は一週間から十日くらいでふ化するそうです。

 今回は奥只見ダムの周辺を紹介しました。足元や周りをよく見てみると、カラーマンホールであったり、電源神社であったり、岡田正平の胸像、荘田エーデルワイスなど、奥只見を物語る様々なものがあります。
 皆さんの近くにも改めて見直してみるときっと意外な発見がありますよ。

奥只見湖を行く遊覧船ファンタジア号
奥只見名物の山ぶどうソフトクリーム


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