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凪野 さら|沈黙の系譜|30年使い続けている青いグ


30年使い続けてきた切子グラス






このグラスを購入したのは、
もう30年くらい前になる。





名前も、産地も、
今では曖昧になってしまった。





けれど、
ずっと気に入って使ってきた。





深い青。

白く霞んだ硝子。

葡萄の模様。

光の入り方で、
静かに表情が変わる。





私は、このグラスに
モンステラを挿している。






花ではなく、
大きな緑の葉。







大好きなモンステラ



お気に入りの葡萄の切子


何も語らない部屋の中で、
ただ静かにそこに在る。





物には、
時間が宿るのだと思う。





長く使った器には、
その人の暮らしが滲む。

新品には出せない静けさがある。





私は、
古くなったから手放す、
という感覚が昔から少し苦手だった。





気に入った物は、
修理しながらでも使い続けたい。





30年経っても、
この青を見ると落ち着く。





たぶん、

好きな物は、
年月では古くならないのだと思う。




気に入った物を残す







凪野 さら|沈黙の系譜

人生をアーカイブする女

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©sara_60note








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