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公務員を辞めて分かった。「安定」は給料だけではなかった

「このまま公務員を続けていいのか」

「でも、辞めて生活していけるのか」

もし今、その間で揺れているなら、辞める前に一度だけ確認してほしいことがあります。

それは、いま持っている「安定」の中身です。

私は42歳で、20年間勤めた公務員を辞めました。

外に出て分かったのは、公務員の安定は、毎月の給料だけではなかったということです。

毎月の金額より、「次も入る」が大きかった

公務員時代は、決まった日に給料が振り込まれていました。

当時は、それを特別なことだと思っていませんでした。

外に出ると、同じようにはいきません。

仕事をしても、すぐ売上になるとは限らない。今月入ったからといって、来月も同じ金額が入る保証はない。

通帳を見るときに気になるのは、今の残高だけではありません。

「来月、いくら入るのか分からない」

この不確かさが、思っていた以上に頭の容量を使いました。

安定の価値は、金額だけではなく、先の予定を立てられることにもありました。

肩書きが、知らないところで信用を支えていた

公務員だったころ、家を借りたり、カードを作ったりするとき、「勤務先」を書けば話が進みました。

自分の信用だと思っていたものの一部は、勤務先の信用でした。

辞めると、その肩書きはなくなります。

今度は、何をしている人なのか、どんな実績があるのかを、自分で少しずつ示していく必要があります。

私はnoteを書き、Kindle本を出し、仕事の実績を作りながら、その信用を積み直している途中です。

肩書きがなくなって初めて、あれが毎日どれだけ仕事をしてくれていたのかが分かりました。

保険や年金も、「自分で確認すること」に変わった

公務員を辞めても、健康保険や年金がなくなるわけではありません。

ただ、職場を通じて手続きや支払いが進んでいたものを、自分で確認し、選び、納める側に変わりました。

住民税や保険料の通知が届くたびに、「働くこと」と「暮らしを管理すること」は別の仕事なのだと感じます。

中にいるときは見えにくかった手続きや備えも、安定の一部でした。

それでも、辞めたことを後悔しているわけではない

ここまで書くと、「公務員は辞めないほうがいい」という話に見えるかもしれません。

でも、私はそう言いたいわけではありません。

失ったものは大きい。それでも、自分で選んで外に出たことは後悔していません。

大事なのは、安定を軽く見て勢いだけで辞めないことです。

反対に、安定が惜しいという理由だけで、つらさを全部我慢し続ける必要もありません。

辞めるか、続けるか。

その答えを出す前に、自分が何を持っていて、外に出たら何を自分で用意するのかを知っておく。それだけで、判断は少し現実的になります。

辞める前に、二つの欄で書き出してみる

紙を一枚用意して、左に「いま職場から受け取っているもの」、右に「辞めたあと、どう補うか」と書いてみてください。

確認するのは、まず次の五つです。

  1. 毎月の収入

  2. 賞与や退職金

  3. 健康保険や年金の手続き

  4. 休暇や病気のときの支え

  5. 勤務先という社会的な信用

すべてに答えが出なくても大丈夫です。

右側が空白になった項目が、「辞める前に調べること」です。

書き出したうえで、それでも外に出たいと思うなら、その気持ちは勢いではなく準備に変えられます。

続けると決めたなら、それも「怖くて残った」のではなく、持っているものを理解して選んだ答えになります。

どちらを選ぶとしても、なくしてから価値に気づくより、持っているうちに一度だけ確かめてみてください。

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