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光三ってこんな奴16.5

-前回のあらすじ-

生きている意味がよく分からなくなってしまった私は自分の命を天秤に乗せてみることにしました。


良く「人は生かされている」というような事を聞きますよね例えば自殺を考えている人の元に
急に数十年ぶりに連絡があったり。

普段来るはずのない人が家に訪ねてきたりとかね。

何故そんな事をしたのか?と聞かれるとよく分からないのですが私の根底にある”何か”がそうさせたとしか言いようがありません。

中学校まで住んでいた小さな町
平日の昼間、私はそこにきていました
そこで一つ実験をしたのです。

ルールは簡単
自分で決めた町の区域内を端から一周して
こちらからでは無く、知り合いに声をかけられなければ”私はこの世界に居る意味も必要性も無い
と判断して”死んでしまおう“というものでした。

冗談でもなんでも無く
人は生かされているなんて事が本当にあるなら
こんな生きてる価値も無いくだらない奴にも
神の慈悲とやらがあるだろうと
与えられた命を冒涜するような行為をしたのです。

ただそんな、愚かな真似をした私に
こればかりはというような
平日の昼から会うわけも無いんですよね、
同級生は学校か仕事だし、そもそも人気者でも目立った事も無い私に誰が声をかけようか?

どこかで私は“生きてる価値が無い”という死んでいい理由“答えが半分“欲しかったんだろうなと考えています。


でも本当に不思議で町の外周を通る訳無いんですよね‥大きな道を通る筈なんです、向かう方向だってなんで何も無い方向に歩いてきたのか?
未だ謎のまま‥

私がルールを設けてまずは町の外周をと
歩き出して10分もしない内に
「あれぇ?光三くんじゃなぁい?なんでこんなところにいるの?」

声を掛けてきたのは、中学生までお世話になった個人塾の先生でした。

「随分大人になって、もう彼女はいるの?結婚式なんかは呼んでねぇ」
みたいな事を話しかけて来ていたのは覚えていますが私の頭の中はそれどころでは無く

「こんな事あるの?あー‥ふふふふふ、」

しかも先生はご主人のお母さんの介護で旦那さんの実家にもう何年も住み込んでいて、ここ2日ほど帰って来てたそうなんです。

「そんな事‥そんな事‥なんでまた先生で‥
あ‥‥生かされてる‥生かされてるなぁ‥生きてるしか無い」と先生とたわいもない会話をした後少し離れた公園で1人泣きました。


これは誇張でもなく本当に私が体験した不思議な話です。

もちろん、誰しもに適応するわけではありませんのでこんな事はしないに限るとは思います。

そもそも死ぬ気ならそんな事しなくていいし
元いた町に寄り付く時点で
何かに縋りたい気持ちもあったでしょうが
それでも私は100パーセントでは無い可能性に
”選ばれ生かされた“のです。

それから先も自分の能力の低さゆえ
何度も何度も挫けたりそれこそ死ぬ様な目に
あったりするのですが、
死を選ぼうとしたのはこれっきりです。

何度思い返しても
「いやー開始早々あれは無いよ‥決意返せ(笑)」
と口元が上がってしまう出来事でした。

では次は人によってはあるあるな
出向先のブラックな会社で死にそうになったり
もう一つの大きな失恋で闇堕ちした20代後半です。

それではまた🫡


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