荷物整理してたら昔の作品を発掘した話
はじめまして。
今年の7月からMOSHでUIUXデザイナーをしております、河合です。
この記事はMOSH Advent Calendar 2024の17日目の記事です。
…といっても実はAdvent Calendar自体書くのが初めてで、みなさんまじめな内容の記事が多い中何書こうかとても迷いましたが…
先日引っ越しをして、その準備で家の荷物をひっくり返していたいたときに自分が昔描いた絵とかを発掘しました。
とても懐かしかった。
最近は全く作品作りの時間を取ることができていなくて何年も仕事中心の生活でしたが、昔はこんなに自由にいろんなものを作っていたんだな、と引越しの荷物まとめをサボって見返していました。
なので、皆さんご興味があるかはわかりませんが、今日は一人のUIUXデザイナーが若い頃作っていたものをご紹介しようと思います。
過去の作品たち
僕は絵の書き方は基本習ったことがなくて、割と独学で描いてきました。
まだ赤子の頃からクレヨンでフライパンの裏とか、本棚の横とかに絵を描いては親や保育園の先生に怒られていたそうです。ストリートアーティストですね。
作る手法も1つにこだわりがあるわけではなく、興味があればいろいろ試していました。鉛筆画はお手軽で好きだし、油絵・アクリル画も楽しいです。絵じゃなくてミニチュアの模型もワクワクするし、PCで作った作品もあります。
今日はいくつか、現物またはデータに残っていた範囲で、記憶に強く残っている作品をピックアップしていきたいと思います。
Film photography &Darkroom photo manipulations

僕は当時アメリカとイギリスに住んでいて、イギリスの高校ではアート、音楽、舞台のカリキュラムが強い高校に入学しました。さすがアート系が強い高校、写真を現像するための暗室が完備されていたんです。
暗室でフィルム写真を現像するなんて楽しそう!と思って早速専攻科目に入れました。(イギリスの高校は専門性を追求するために科目は3つから4つ専攻科目として選びます。僕は本当は建築家になりたかったので数学・物理・美術を専攻してましたが、追加で写真(Photography)も追加しました。)
当時はJerry Uelsmannという写真家のファンで、彼は暗室で数々のシュールな世界を描いていて、その技術を習得したくて色々調べ試行錯誤し、複数のフィルムと暗室の機械で光量と時間だけ操作して、1枚を作品を作るに熱中している時期がありました。
これはその時の一枚です。木と腕の別々の写真を使っていて、それぞれ背景のトーンも違っていました。現像用紙に当てる光量と時間や薬品につける時間などいろいろ試してできました。
Drawings & Paintings

鉛筆画です(ハイライトは白のアクリル絵の具)。高校生の時のものですね。ロンドンに住んでいた時、友人がドイツに引っ越すということでその方が演奏していたサックスを描いてお渡ししたのを覚えています。
影と光のコントラストが好きなのと、持ち手の部分の光の反射を表現したくて画用紙を鉛筆の粉を薄く滲ませて、白のアクセントが映えて光ってるように見えるよう強調してました。

こちらは大好きなガイコツを鉛筆で描いたものですね。スケッチ程度なので雑めです。ガイコツは何回描いても楽しいし、質感や形に発見があります。

こちらは結構時間かかった絵。あまりにも美しかったので倉庫から引っ張り出してきてもらいました。
鉛筆で基本描いて、背景ベタと影は黒いマジック、ハイライトは白アクリル絵の具で、細かいディテールは0.3mmのペンで描いたものです。
パースに苦労したのを覚えていますが、下書きである程度の構図を組めたあとは、かなり濃いめに影をつけていく作業が気持ちよかったです。鉛筆の粉で真っ黒になりました。

マンションのリサイクルエリアにまだ使える綺麗な木の板が置いてあったので拝借し余っていたアクリル絵の具で描いたピエロさんです。
絵の具が足りなくて結構薄めになってますが、水で薄めた絵の具で背景をぼかしたりして、雰囲気は結構好きな1枚です。
普通の人にはゴミでも、アート好きからするとありがたい材料だったりします。あ、でもちゃんと綺麗にしてから使ってますからね?ご安心を。
Miniature 3D models

リサイクルといえば、このラーメン屋さんのミニチュア模型も、何かを買った時の箱の厚紙・段ボールを使って作ったものです。
厨房は模型を作り込むの大変そうだったので油絵で描いて逃げました。笑
テーブル・床・壁の古い汚れた感じを出すのが楽しくて、鉛筆の粉をティッシュにちょちょいとつけて、押し当てて汚したら、水で薄くした絵の具を塗ってさらに拭き取ってを繰り返すとこの塗装の剥がれた感じだを出せました。
大きさは、両手広げた上に乗るくらいのサイズです。

ミニチュアといえば、ロンドンで建築家のもとでインターンをしていた時に作ったものもあります。
オペラハウスのデザイン案件で、フルオーケストラの人と楽器の模型を作る必要があり、当時僕がミニチュア作品をネットに載せていたものを見てお声がけいただきました。
ペンチでワイヤーを曲げて、溶かし溶接し、を繰り返してとても小さなホルンを作りました。2cmないくらいです。
溶接がとっても難しくて・・・小さい断面同士をくっつけても、はみ出た余計な金属を削って細いラインをキープするのが大変でした。結構怪我した。


何かを溶かして作った作品で一番記憶に残っているものは、葛飾北斎の「冨嶽三十六景《神奈川沖浪裏》」を模型で作ったらどうなるか試してみたものです。
これは「グルーガン」というDIYや工作の場面で活躍してくれる便利アイテムで、樹脂でできた「グルースティック」と呼ばれたものを溶かすことでものをひっつけるために使う道具を使って作りました。
グルースティックは熱で溶かしていくため大変暑いです。普通に火傷します。
が、そんなこともお構いなしに、溶かしたグルースティックを土台に垂らし、固まる前に指で触って形作っていきました。
なぜ危険を冒してまで己の指で?と思うかもしれないですが、指だとひっついてもペリっと剥がしやすいこと、あとは水しぶきを表現するには指先でちょんちょんと叩いてあげると溶けた樹脂の中に空気が入って、あわあわとした感じを出せるから、です。
ただ当たり前ですが指は火傷しまくりで指紋が消えるかと思いました。
良い子は真似しないようにしてください。
Digital artworks

アメリカに住んでいた時に弾いていたバイオリンを実家で発掘したので、物撮りしてPhotoshopに取り込んで、コラージュ風に加工したものです。
バイオリンは全然うまくなりませんでしたが、いい感じの作品が作れたのでよかったです(?)
大学の時にPhotoshopを始めて触ってから一時期こういうコラージュ風の作品を作るのにハマっていました。
いろんな素材を組み合わせるので、作品の雰囲気をコントロールしやすくて、独特の世界観が作れるのでいろんな写真素材を集めていました。

友人にボディビルディングをされている方がいて、大会前後で時々写真を撮っていました。彼の記録の意味で撮影でもありましたが、僕の作品でも使わせて欲しい!とお願いして何度か撮影させてくれたことを覚えています。
その時の作品の1つがこれです。磨き上げた体を加工、しかもサイボーグにしちゃって「せっかく作り上げた体なのに何やってんだ」と言われてしまいそうです。すいません。
でもとってもお気に入りの作品です。
最後に
バラバラといろんな過去の作品を並べて一方的に説明してしまいましたが、いかがだったでしょうか?普段お仕事でご一緒している方には、実はほとんど見せたことがなかったものです。
また、普段はUIUXデザイナーとしてお仕事していますが、こういう「アート作品」を作るのと、プロダクトのUIUXをデザインするのでは全く目的も、考え方も、作り方(デザインも人との関わり方も)違います。
ただ1つ、今の仕事にも活きているな、大切にしているんだな、と感じることがあります。
細部までこだわり抜き、作ったものを愛すことです。
昔から細かいディテールにこだわっていくのが好きでした。それは自分が好きで追求するっていうのもあるけど、見てくれる人に少しでも「お、ちょっと近くで見たい」とか「どうやって描いてる・作ってるんだろう」とか思って、もっと見入って世界に入って欲しかったから。
UIデザインでも、UX設計でも、同様にディテールにこだわって作ることを心がけています。
ただこだわりは時間もかかります。
プロダクト開発をしている以上、細かいところにこだわることでスピード感を失うことは避けなければなりません。ユーザーのために、ビジネスの成長のために、妥協はつきものです。でもそれはいいことです。
アート作品には、それぞれ「完成」というラインが存在すると思っていて、完成したら次の作品制作に移ります。
ただプロダクトデザインはそうではなく、ユーザーと共に成長していきます。「完成」がないのです。
始めてUIUXデザイナーになった時もここがすごい面白いなあ、と思ったし、特にMOSHのようなスタートアップでは変化の流れがとても早く、常に新しいことに挑戦して作っていくので本当にすごいスピードで進化していきます。
一歩ずつでいいから細部まで作り込んでいきたいと思い続けるこだわりが、プロダクトの体験をDelightfulなものにしてくれると信じています。
その結果お客さんが楽しんでくれたり、困っていたことが解決されたり、新しい挑戦のお手伝いができたのなら、それは自分とそれを一緒に作ることができたMOSHの強いチームの「進化し続ける作品」として愛していけたら幸せだなと。過去の作品を振り返ってふと、そう改めて感じました。
そんなプロダクトを、一緒に作ってみませんか?
では、少し早いですが、Merry UX'mas!
