#114 「007/スカイフォール」を語り尽くす / コヨイチ
※この投稿はYouTubeで配信中の「今宵1本の映画 - コヨイチ - 」での音声をダイジェストで書き起こしたものです。
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ラフランス: はい、コヨイチ始まりました。今回もよろしくお願いします。ルークさん、前回も言いましたけど、来るのが早いんじゃないですか?(笑)
ルーク: やる気を出させていただきました。もうゴール(全作完走)が見えてきたからね。
ラフランス: 素晴らしい。いよいよ最終コーナーが見えてきましたね。今回は皆さんお待ちかね、ダニエル・クレイグ版の3作目『007/ スカイフォール』編をお送りしたいと思います
ラフランス: 「スカイフォール」は2012年の作品ですね。トルコでの任務中、Mの命令による誤射で消息を絶ったボンドは、MI6本部爆破の報を受けて姿を現し、現場への復帰を果たす。手がかりを追い上海へ飛んだボンドは、謎の美女セヴリンを介し、元工作員のサイバーテロリスト、シルヴァの存在を突き止める……というお話です。
MGMの経営破綻の危機を救った特大ヒット作
ラフランス: 制作背景ですが、当初はMGMの財政破綻でプロジェクトが一時中断していたんですよね。そのタイミングもあって、シリーズ50周年の記念作品として公開されました。結果、MGMを破産から救うほどの大ヒットになり、007シリーズ全25作の中で歴代第1位の興行収入を記録しています。監督はサム・メンデス、撮影はロジャー・ディーキンスという、アカデミー賞常連の豪華な布陣です。音楽もデヴィッド・アーノルドから、メンデス組のトーマス・ニューマンに変わっています。
プレタイトルシークエンスとアデルの歌う「スカイフォール」
ラフランス: イスタンブールで、ボンドと新人のイヴが、潜入捜査官のリストを奪った傭兵パトリスを追跡する。最後はMの命令で、列車の上で格闘する二人をイヴが狙うんですが、間違えてボンドを撃ってしまって、ボンドが峡谷へ落ちるところから始まります。
ルーク: あの、ユンボ(重機)から列車にジャンプするシーン、最高だったよね。着地した瞬間に、こう、袖のカフスをシュッと直す仕草! あれが「ネクタイじゃないんだ」っていうのがまた新しくて、かっこよかった。
ラフランス: まー電車に飛び移った時にジャケットの袖がめっちゃ上がってましたからね(笑)ネクタイ直す仕草は、よくブロスナンがやってましたけどよくよく考えるとあんなに緩まないですよ(苦笑)。
ルーク: 僕ちょっとついこの前、“シルベスター”の『ランボー』を5作全部見ちゃったんですよ。それで言うと、滝に落ちるシーンね。よく見ると、あれ実はマネキンなんだよね。“シルベスター”だったら、あそこも自分で飛んでるはずなんだけど(笑)。まあ、その辺の細かいことはありつつも、すごくワクワクするいいシーンでしたよ。
ラフランス: ちょっといいですか? スタローンのこと“シルベスター”って呼ぶの、ルークさんしか聞いたことないですよ。前も言いましたけど(笑)。
ルーク: まあ、しっかり最後は「飛んでイスタンブール」だから。
ラフランス: あー、うまいですねー! 脱線しすぎでこの辺で聞くのやめられそうですよ(笑)
ラフランス: 主題歌はアデルの「スカイフォール」。007シリーズで初めてアカデミー歌曲賞を受賞した曲ですね。
ルーク: 音楽がすごくクールだった。アデルはパンチのある歌姫で、シャーリー・バッシーのような往年のボンドソングの雰囲気が戻ってきた感じがして良かったよ。
ラフランス: 久々にパンチのある女性ボーカルの曲になりましたね。「ゴールドフィンガー」や「消されたライセンス」あたりと同じような。いかにもボンド映画って感じでいいですね。
ボンドに立ちはだかる敵、美しきボンドガール
ラフランス: 今回の敵は、ハビエル・バルデム演じるシルヴァ。
ルーク: ハビエル・バルデムが出てくると、どこの映画でも「圧縮空気(ノーカントリー)」を使うんじゃないかと思っちゃうよ(笑)。あの顔芸が素晴らしい。セリフを言っていないのに、「何してんねん」とか「まだやるんかい」という声が聞こえてくるような表情だったね。
ラフランス: たしかに。怪演でしたよね。Mに対する歪んだ恨みみたいなものが、マザコン的な怖さがありました。
ラフランス: 今回はセヴリン役のベレニス・マーロウ、マネーペニーだったイヴ、そして実質的なボンドガールとしてのMですね。
ルーク: ベレニス・マーロウは綺麗だよね。僕は目の周りを全部黒くしている人が好きなのよ(笑)。 あと、イヴがマカオのカジノへ行く前に、ボンドの髭を剃ってあげるシーン。あそこはセクシーで良かったね。
ラフランス: 目の周り黒い人って(笑)…。分かりますけどなかなか自分の近くにそんなメイクしてる女性いないですよ。イブの髭剃りシーンはドキドキしましたね。セブリンは物語を動かすための仕掛け以上の役割はないですけどセクシーだった。そして今回は何と言ってもMですよね。彼女とボンドの関係性がここまで描かれるのはたぶん初めてですよね。
Qの秘密兵器の復活
ラ・フランス: 今回はQが出てきますので、当然、秘密兵器を与えられるというシーンがあるわけですけども。指紋センサー付きワルサーPPKと、小型位置送信機。割とシンプルな秘密兵器でした。
ルーク: そうだねー。
ラ・フランス: そして、まあ秘密兵器というか、ボンドがなぜか個人所有している、アストンマーティンDB5ですね。これはちょっと「おわっ!」てなりますね。それも、助手席に乗ってるMに「なんだか乗り心地悪い車ね」とか言われた時に、ボンドがこう、吹き飛ばそうとしてたじゃないですか、椅子を射出するシフトノブのところをパカッと開けて、赤いボタン見せて(笑)。
ルーク: そうね。でも開けるかね!しかし(笑)。開けてボタン押して「飛びます、飛びます」じゃねえよってね。
2人の映画まとめ感想
ルーク: この作品は単なるアクション娯楽映画じゃなくて、本格的なスパイ映画に上がっているなと思ったかな。MI6が持つ矛盾や、情報員の過去を描いていて、完成度が非常に高い。アクションは添え物にして、サスペンスと頭脳戦に振り切ったハビエル・バルデムの存在感は大きかったね。
ラフランス: 撮影監督のロジャー・ディーキンスによる色の使い方も。上海の真っ青な映像や、スコットランドの燃えるオレンジ。なんかいちいち「画が決まってる」んですよね。そのおかげでなんだかボンド映画が「珈琲館とスターバックス」とか「ドトールとブルーボトルコーヒー」みたいな、ちょっと意識高い系になってる感じがしました(笑)。 でも、過去2作で肉体派として突っ走ってきたクレイグ版ボンドが、ここで一旦立ち止まって、MやQ、マネーペニーといったお馴染みのフォーマットにうまく着地させたのは見事だったと思います。
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