Photo by
natsuhino
コイン、幻想
ひとつのコインを指でなぞる
銀色の輝きが夜空に溶けるように
一瞬の光、そして消える
この世界の願いのように
投げた瞬間、宙を舞う
裏か表か、どちらに転ぶ?
選べぬ未来、選べぬ運命
その軽やかな回転の音が
心の中で響き渡る
幼い頃、夢見た物語
宝物を探し、星空を駆け巡る冒険
コインひとつで全てが変わると
信じていたあの日々の遠さよ
だが今、知っている
コインはただの道具
夢は儚く、掴むことのできぬ霧のよう
それでも、なお希望を込め
もう一度、コインを空に投げる
表か裏か、どちらでもいい
その一瞬の煌めきに、意味を見出して
夢物語は、現実と手をつないで
儚くも、確かな道を照らす
