家族旅行記|錦市場 勇気を出して席を立ったら本音と幸せに辿りついた
【この旅の記録】
▼第1話はこちら
錦市場は、京都の台所と言われているらしい。
アーケード街にお店がひしめき、とても活気のある場所とのことだった。
でも、夕方17時ごろから閉まり始めるとガイドブックには書いてあった。
その頃、時刻は17時ちょっとすぎ。居酒屋の予約18時半。
「閉まってるかもしれないけど、せっかく来たし散歩行こうよー。なんかスイーツあるかも」と子どもたちを元気づけて錦市場に出かけた。
結果、ほとんどのお店が開いていた。
連休スペシャルだったのか、18時までは閉まっているお店の方が少数だった。やったー!来てみてよかった。
確かに活気がすごい。なるほど、これが京都の台所ね!
日本酒を小さなコップに一杯100円で呑ませてくれるお店あり!
子どもたちは抹茶のいちご大福をゲット、大人は日本酒を持ってイートインさせてもらうことにした。
楽しい~ 最高すぎる。
おつまみをそこで少し頼んだが、高校生の子どもたちはいちご大福を食べ終わった。待たせてしまうことになる。散歩してきてもいいよと伝えた。
その時、私はアスパラ焼きを頼んだが、日本酒は飲み終えていた。
もう一杯を頼むかどうか一瞬迷ったが、
「ちょっと気がかりだから私も子どもたちと出かけてきていい?」
と夫に確認した。
夫は一人にされることにたぶん少々驚いていたけど、私はどうしても居ても立ってもいられない気分だった。
「では、アスパラよろしくおねがいしまーす」
と静かに、なるべく丁寧に席を立った。
市場の賑わいの中を歩きながら、だんだん気付いていったんだけど、
「子どもが気がかりで」などというのは表面的な理由付けであって、とにかく私はお店が閉まってしまう前に錦市場を歩きたかったらしい。
一軒に留まっているのはもったいないと思ったのだ。今、お酒がどうしても呑みたいわけじゃない、賑わいを肌で感じて歩きたい。
心の底にはそんな気持ちが沈んでいたようだ。
そういう本音が、すぐには出てこないものなんだよな~。
私は、「良い母親(子どものため)」という盾を使って、実は「自分の好奇心」を満たしたかったのだ。
そんな自分の狡さにも気付けた。
でも、顔色を伺って我慢する自分はもう卒業。
勇気を出して席を立ったからこそ、本音に辿りつけたのだ。
子どもたちに追いつくと、大層驚いていた。
なぜ父を置いてきたん?ほんと、何やってんの?おかしいって。
と口々に私を問い正し、焦っているようだった。また険悪な雰囲気になるんじゃないかと心配しているようだった。今まで君たちには大変苦労を掛けたからね。ごめんよ。
謝りつつ、目線は「何食べようかな」しか考えてない感じに泳いでいた。
抹茶コロッケだけはナイ、って子どもが言ってたのに、記念に頼んでみた笑
やりたい放題だ。
やばい、戻ろ、と子どもが焦っているので戻ることにしたが、元の店に夫はいなくて、私もちょっとだけ焦ってきた。
かけたくなかったけど電話してみたら、意外と穏やかな声がした。
ラッキー大丈夫です。サムズアップ。
市場の入口のほうまで戻っていくと、日本の屋台をイメージした感じの立ち飲み屋があって、そこで夫と合流した。
外国人向けの装飾とお値段だよね~と言いつつも、夕暮れに外で食べるハモ天が最高だった。サクサクふあふあしてた。
自由って素敵。
京都楽しい。ありがとう。ってお腹の底からこみ上げてくるようだった。
若干の緊張がスパイスとなって、夜が楽しくなった笑
そろそろ居酒屋に向かおうか、と歩き始める。
今から居酒屋なんて素敵過ぎる。
予約取れてよかった~ でも、多分予約取れなくてもなんとかなってた。そんな根拠のない自信に満ち溢れていた。
道すがら見上げると、細い月。

友達が言ってたんだけど、細い月見ると幸せになれるらしい。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援よろしくお願いします!いただいたチップは、よりよい創作のための冒険費として大切に使わせていただきます。