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55歳から人生は安くなる? シニア割引を調べたら想像以上だった

「シニア割引」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。

映画館のシニア料金。
バスの敬老パス。
あるいは美術館や博物館の入館料割引。
レストランの割引。
あたりでしょうか。

私もそのあたりだったので、
「2026年現在、どのようなシニア割引があるのだろう」と調べ始めてみると、その数の多さに驚かされました。

スーパー、ドラッグストア、ホテル、航空会社、鉄道、携帯電話、理美容店、スポーツジム、引っ越し会社、ハウスクリーニング・・・。

生活のあらゆる場面にシニア向けの優待制度が存在していたのです。

さらに驚いたのは、その多くが65歳以上ではなく、55歳や60歳から利用できることでした。

「まだシニアじゃないから関係ない」
と思っている人の中にも、すでに利用できる制度があるかもしれません。

調べているうちに、ある疑問が湧いてきました。
もしこれらの割引をうまく活用したら、年間でどれくらい得をするのだろう?

映画館で数百円安くなるくらいなら、それほど大きな差ではないかもしれません。
しかし、毎日の買い物や旅行、交通費、携帯電話料金なども含めて考えるとどうでしょう。

もしかすると、知らないだけで年間数万円、あるいはそれ以上の節約につながるのではないでしょうか。

そこで今回は、シニア割引・シルバー割引をできるだけ幅広く調査し、
どんなサービスがあるのか?
何歳から利用できるのか?
実際にいくら得をするのか?、という視点で整理してみました。

調べてみると、単なる「お得情報」ではなく、日本社会の変化も見えてきました。

かつて高齢者は「支えられる側」と考えられていました。
しかし現在、多くの企業はシニア世代を重要な顧客として位置づけています。
なぜ企業はこれほどまでにシニア向け優待を増やしているのでしょうか。

そして私たちは、その恩恵をどれだけ活用できているのでしょうか。

この記事が、ご自身やご家族の生活を見直すきっかけになれば幸いです。


<第1章> シニアは何歳から? ― 実は55歳から始まっていた

シニア割引について調べていて、最初に驚いたことがあります。
それは、「シニアは65歳からではない」ということです。

私は勝手に、シニア向けサービスというのは年金受給が始まる65歳以上の人が対象だと思っていました。
ところが実際に調べてみると、55歳から利用できるサービスも少なくありません。

企業や団体によって、シニアの定義がまったく違うのです。

(55歳から始まるシニア割引)

代表的なのがイオンの「G.G感謝デー」です。
55歳以上の会員を対象に、毎月15日に買い物代金が割引になるサービスです。

55歳といえば、まだ現役で働いている人も多く、「シニア」と呼ばれることに違和感を覚える人もいるでしょう。
しかし企業側から見れば、55歳を超えると子育てが一段落し、自分のために使える時間やお金が増える人も多くなります。

つまり、企業は年齢そのものではなく、ライフスタイルの変化に注目しているのです。

私自身、この制度を知ったとき、「えっ、55歳でもうシニア扱いなの?」と思いました。
一方で、利用できる割引があるなら、遠慮なく利用した方がよいとも感じます。

(60歳になると一気に増える)

シニア向けサービスが本格的に増えるのは60歳からです。

映画館のシニア料金をはじめ、
レストラン
カラオケ
温泉施設
スポーツジム
旅行商品、など、多くのサービスが60歳をひとつの区切りとしています。

これは日本企業で長く定年年齢とされてきた60歳が影響しているのかもしれません。
もちろん最近では私の様に65歳や70歳まで働く人も増えています。

しかし企業の制度設計には、今でも「60歳」という節目が色濃く残っています。
60歳を迎えた途端に、利用できるサービスが一気に増えるのです。

(65歳は「高齢者」の基準)

さらに65歳になると、より大きな優待制度の対象になります。

例えば、
JRのジパング倶楽部
ANAやJALのシニア運賃
各自治体の高齢者向け制度、などです。

国の統計や法律でも、65歳以上を高齢者として扱うことが多いため、企業や自治体もこの年齢を基準にしています。

旅行好きの人にとっては特に重要です。
新幹線や飛行機の割引は金額が大きく、年に何度も旅行する人なら数万円単位の差になることもあります。

(70歳以上になると自治体の優待が増える)

さらに70歳を超えると、自治体による支援制度が充実してきます。

代表的なのが敬老パスやシルバーパスです。
地域によって内容は異なりますが、
路線バス
地下鉄
公共施設
文化施設。などが優待価格で利用できる場合があります。

毎日の移動に利用する人にとっては非常に大きなメリットです。
むしろ映画館の割引よりも、こちらの方が家計への影響は大きいかもしれません。

(「シニア」は年齢ではなく市場になった)

今回調べていて感じたのは、「シニア」という言葉の意味が変わってきていることです。

かつてシニア向けサービスは、高齢者を支援する福祉的な意味合いが強かったように思います。

しかし現在のシニア割引は少し違います。
企業はシニア世代を、「支援の対象」としてではなく、「重要なお客様」として見ています。

時間がある。
旅行にも行く。
外食もする。
趣味にもお金を使う。
そんなアクティブな世代として注目しているのです。

だからこそ、スーパーからホテル、携帯電話、引っ越し会社に至るまで、さまざまな企業がシニア向け優待を用意しています。

つまりシニア割引とは、高齢者福祉の制度というよりも、日本最大級のマーケットに向けた企業の戦略なのです。
そして私たち利用者にとっては、その戦略を上手に活用することで、生活費を節約できるチャンスでもあります。

では実際に、どのくらい得をするのでしょうか。
次章では、シニア割引を活用した場合の年間節約額を試算し、本当にお得な制度をランキング形式で見ていきます。

<第2章> 年間いくら得する? シニア割引節約額ランキング

シニア割引について調べ始めたとき、私は正直こう思っていました。
「映画が数百円安くなる程度なら、それほど大きな違いはないだろう」

ところが実際に計算してみると、意外な結果になりました。
もちろん、割引の価値は利用頻度によって変わります。
映画をほとんど観ない人に映画館のシニア料金は意味がありませんし、旅行をしない人にJRの会員制度は不要です。

そこで今回は、ごく一般的な利用頻度を想定して年間の節約額を試算してみました。
すると、数千円どころか数万円、中には10万円近く差が出るケースも見えてきたのです。

第10位 理美容室
月に1回散髪や美容院を利用し、シニア割引が300円だった場合。
300円 × 12回、年間約3,600円
決して大きな金額ではありません。
しかし、利用するだけで毎年これだけ浮くと考えれば悪くありません。
理容店や美容室では平日限定のシニア割引を実施しているところも多く、時間に余裕のある人ほど恩恵を受けやすいサービスです。

第9位 カラオケ
最近はシニア世代のカラオケ利用が増えています。
健康維持や仲間との交流の場として利用する人も少なくありません。
1回300円割引として月2回利用すると、
300円 × 24回、年間約7,200円になります。
歌うことはストレス解消にもなりますし、健康維持にも役立つと言われています。
楽しみながら節約できるのは魅力です。

第8位 映画館
シニア割引といえば、やはり映画館です。
通常料金より500円程度安くなることが多いため、
500円 × 月2回 × 12か月、年間約12,000円になります。
映画好きの人ならもっと差が広がるでしょう。
私も映画館に行くたびに感じますが、映画は一人でも楽しめる趣味です。
シニア世代との相性はとても良いのかもしれません。

第7位 温泉・スーパー銭湯
全国の温浴施設ではシニア料金が設定されていることがあります。
300円割引として週1回利用すると、
300円 × 52回、年間約15,600円になります。
健康維持やリフレッシュも兼ねられるので、利用価値はかなり高いでしょう。

第6位 ドラッグストア
意外な伏兵です。
シニアデーなどで5%割引になるケースを想定します。
毎月2万円利用すると、
2万円 × 5% × 12か月、年間約12,000円になります。
医薬品や日用品は生活必需品です。
節約を意識しなくても自然に恩恵を受けられる点が魅力です。

第5位 スーパー
さらに大きいのがスーパーです。
例えば月5万円の食費や日用品を購入し、月1回5%割引の日を利用した場合。
5万円 × 5% × 12か月、年間約30,000円になります。
1回あたりの割引はそれほど大きく感じなくても、積み重なるとかなりの金額です。
毎日利用するサービスほど、割引の威力は大きくなることが分かります。

第4位 航空会社のシニア運賃
飛行機を利用する人には非常に大きなメリットがあります。
1往復あたり5,000円安くなるとして、年4回旅行すると、
5,000円 × 4回、年間約20,000円になります。
旅行好きな人ならさらに差は広がります。
定年後に旅行を趣味にする人が多い理由のひとつかもしれません。

第3位 JRの会員制度
旅行好きにとって最強クラスの制度です。
新幹線や特急列車を利用するたびに割引が受けられるため、
年間の節約額は、3万円~6万円程度になることも珍しくありません。
旅行の頻度によっては、今回紹介した制度の中でもトップクラスの恩恵を受けられるでしょう。

第2位 自治体の交通優待制度
地域差はありますが、敬老パスやシルバーパスは非常に強力です。
もし毎日の移動を公共交通機関に頼っている場合、年間5万円から10万円以上の交通費削減につながるケースもあります。
派手さはありませんが、生活への影響は絶大です。

第1位 複数制度の組み合わせ
今回調べていて分かったのは、「最も得をするのは特定の制度ではない」ということでした。

例えば、
スーパー 年間3万円
映画館 年間1万2千円
温泉 年間1万5千円
JR 年間4万円を合わせると、年間約10万円になります。

さらに航空会社や自治体の優待制度を加えると、10万円を超えるケースも十分考えられます。
つまり、本当に大切なのは「どの制度が一番お得か」ではなく、自分の生活に合った制度をいくつ利用できるかなのです。

(節約以上の価値がある)

ここまで金額だけを見てきましたが、シニア割引にはもう一つの価値があります。

それは、「外へ出るきっかけになる」ということです。
映画館に行く。
温泉に行く。
旅行に行く。
仲間とカラオケに行く。
結果として活動量が増え、人との交流も増えます。

企業は顧客を増やしたい。
利用者はお得に楽しめる。
シニア割引は、その両方にメリットがある仕組みなのかもしれません。

では、ここまで紹介してきた以外に、どのようなシニア割引が存在するのでしょうか。
次章では、調べていて思わず「そんなものまであるの?」と驚いた意外なシニア割引を紹介していきます。

<第3章> そんなものまで? 意外なシニア割引の世界

シニア割引というと、私も含め、多くの方が定番のサービスを思い浮かべるのではないでしょうか。

しかし今回調べていて驚いたのは、「なぜこの業界まで?」と思うような分野にもシニア割引が広がっていたことです。
しかも、それらは単なる高齢者支援ではなく、企業側の明確な戦略が見えてくるものばかりでした。

ここでは、私が特に意外だと感じたものを紹介したいと思います。

(引っ越し会社にもシニア割引がある)

最初に驚いたのが引っ越し業界です。
引っ越しといえば若い世代のものというイメージがありました。
進学、就職、結婚、転勤。
人生の節目に利用するサービスだからです。

ところが近年は、
子どもの独立
配偶者との二人暮らし
バリアフリー住宅への住み替え
サービス付き高齢者向け住宅への入居など、高齢者の引っ越し需要が増えています。

そのため、
シニア向け引っ越しプラン
荷造り代行
不用品処分
家財整理、などをセットにしたサービスも増えています。

昔は「引っ越しは若者のイベント」でした。
今は「人生後半の住み替え需要」という新しい市場が生まれているのです。

(ハウスクリーニングや家事代行)

これも意外でした。

年齢を重ねると、
高い場所の掃除
換気扇の清掃
エアコン掃除
庭木の手入れなどが負担になります。

そこで、
ハウスクリーニング
家事代行
庭木剪定
不用品回収などの業者がシニア向け割引を行っています。

若い頃には自分でできていたことも、年齢とともに大変になることがあります。
企業はそのニーズに応えようとしているのです。
言い換えれば、シニア割引とは単なる値引きではなく、
「生活を続けやすくするためのサービス」
でもあるのかもしれません。

(携帯電話会社もシニアを狙っている)

携帯電話会社も面白い業界です。

かつては、「高齢者はスマホが苦手」と言われていました。
しかし今では状況が変わりました。
家族との連絡。
写真撮影。
動画視聴。
ネットショッピング。
キャッシュレス決済。
スマホは生活インフラになっています。

そのため通信会社各社は、
シニア向け料金プラン
スマホ教室
設定サポート
電話相談窓口などを充実させています。

つまり企業は、「高齢者はデジタルに弱い」とは考えていません。
むしろ、「これから成長する重要な顧客層」として見ているのです。

(パソコン教室やカルチャースクール)

個人的に最も意外だったのは教育分野でした。
パソコン教室。
スマホ教室。
英会話教室。
カルチャースクール。
こうした学びの場でもシニア向け料金が設定されています。

昔は、「勉強は若いうちにするもの」という考え方が一般的だったかもしれません。

しかし今は違います。
退職後に新しい趣味を始める人もいれば、外国語を学ぶ人もいる。資格取得に挑戦する人もいます。

人生100年時代と言われるようになり、学び直しそのものが大きな市場になっているのです。

(シニア割引は「弱者向け」ではなくなった)

ここまで見てきて気づいたことがあります。
それは、シニア割引が「弱者支援」から大きく変化していることです。

昔のシニア向けサービスには、「高齢者を助ける」という意味合いが強くありました。
しかし現在は違います。

企業はシニアを、
時間がある
行動力がある
消費意欲がある顧客として見ています。

実際、平日の旅行市場や温泉市場を支えているのはシニア世代です。
映画館やスポーツジムでも重要な利用者になっています。

つまり企業は、「高齢だから割り引く」のではなく、「来てほしい大切なお客様だから優待する」のです。

(日本最大の市場)

日本では少子高齢化が進んでいます。
言い換えれば、若年層市場は縮小し、シニア市場は拡大しています。

企業がシニア向けサービスを充実させるのは自然な流れでしょう。

今回調べたシニア割引だけでも150種類以上ありました。
実際には地域限定の制度や自治体独自のサービスまで含めると、その数はさらに増えるはずです。
そして今後も、おそらく増え続けるでしょう。

シニア割引は単なるお得情報ではありません。
そこには、日本社会がどこへ向かっているのかという大きな変化が映し出されているのです。

では、なぜ企業はここまで積極的にシニア世代を優遇するのでしょうか。
次章では、シニア割引の背景にある企業の戦略と、日本社会の変化について考えてみたいと思います。

<第4章> なぜ企業はシニアを優遇するのか ― シニア割引の裏側にある戦略

ここまで見てきたように、シニア割引は映画館やバスだけの話ではありません。

スーパー、ホテル、携帯電話、引っ越し会社、スポーツジム、カルチャースクールまで、実にさまざまな業界に広がっています。

調べれば調べるほど、「なぜ企業はここまでシニア向けサービスに力を入れるのだろう?」という疑問が湧いてきました。

もちろん、「高齢者に優しい社会をつくる」という理由もあるでしょう。
しかし企業は慈善団体ではありません。
利益を出さなければ事業を続けることはできません。
つまり、そこには必ずビジネスとしての理由があるはずです。

(日本で最も大きな市場)

その理由を一言で表すなら、「シニアは日本最大の消費者層だから」です。

日本では少子高齢化が進み、65歳以上の人口は年々増えています。
一方で、若年層の人口は減少しています。
企業から見れば、市場の重心そのものがシニア世代へ移っているのです。

例えば、若者向けの商品を開発しても、対象となる人口は年々減っていきます。
しかしシニア向けの商品やサービスは、今後も需要が見込めます。
企業がシニアを重視するのは、ごく自然な経営判断とも言えるでしょう。

(「お金がある人」が多い)

もちろん、すべてのシニアが経済的に余裕があるわけではありません。
しかし全体として見ると、現役時代に住宅ローンを完済し、子育ても終え、一定の資産を持つ人も少なくありません。

また、毎月の収入は減っても、生活に必要な支出も若い頃ほど多くない場合があります。

企業から見れば、
ある程度の購買力がある
支払い能力が安定している、という魅力があります。

だからこそ、旅行会社もホテルも、シニア向け商品を積極的に販売しているのです。

(「時間がある」という強み)

もう一つ大きいのが時間です。

現役世代の多くは、
平日は仕事
土日は家族サービス
長期休暇は混雑という制約があります。

しかしシニア世代は比較的自由に予定を組める人が多い。
企業にとってこれは非常に魅力的です。

例えば温泉旅館。
土曜日は満室でも、平日の客室は空いていることがあります。
そこでシニア向け割引を設定すれば、平日の稼働率を上げられます。

映画館やスポーツジム、美容室でも同じです。
空いている時間帯に来店してもらえれば、お店の収益は安定します。

つまりシニア割引は、「空席や空き時間を埋めるための仕組み」でもあるのです。

(実は企業にもメリットが大きい)

私たちは割引を見ると、「企業が損をしている」ように感じることがあります。
しかし必ずしもそうではありません。

例えば映画館。
席が空いているなら、半額であっても来てもらった方が売上になります。

ホテルも同じです。
空室のままより、割引してでも利用してもらった方が良い。

スーパーも、シニアデーを設けることで来店頻度を高めることができます。

企業にとって重要なのは、「値引きすること」ではなく、「選ばれること」なのです。

(昔のシニア像はもう古い)

かつてのシニアのイメージは、
家で静かに過ごす
あまり消費しない
新しいことをしない、というものだったかもしれません。

しかし今のシニア世代は違います。
旅行に行く。
スマホを使う。
動画を見る。
スポーツジムに通う。
SNSを楽しむ。
学び直しに挑戦する。
現役世代顔負けのアクティブな人も少なくありません。

企業はその変化を敏感に感じ取っています。
だからこそ、「高齢者向けサービス」ではなく、「アクティブシニア向けサービス」という言葉が使われるようになったのでしょう。

(シニア割引は未来の私たちへのメッセージかもしれない)

今回調べていて感じたのは、シニア割引は単なる値引き制度ではないということです。

そこには企業からのメッセージが込められているように思えます。
「年齢を重ねても外へ出てほしい」
「旅行を楽しんでほしい」
「趣味を続けてほしい」
「新しいことに挑戦してほしい」

企業は利益を求めています。
しかし結果として、私たちが活動的に暮らす後押しにもなっています。

そう考えると、シニア割引は単なる節約術ではなく、人生を豊かにするための仕組みとも言えるのではないでしょうか。

では実際に、数あるシニア割引の中で本当に利用価値が高いものはどれなのでしょうか。
次章では、生活スタイル別におすすめのシニア割引を整理しながら、「まず何から利用すべきか」を考えてみたいと思います。

 <第5章> 本当にお得なのはどれ? ― タイプ別おすすめシニア割引

ここまで、さまざまなシニア割引を見てきました。

スーパー、映画館、ホテル、交通機関、ドラッグストア、携帯電話、理美容室……。
その数は想像以上です。

しかし、ここで一つ問題があります。
それは、「全部は使えない」ということです。

映画を観ない人に映画館の割引は必要ありません。
飛行機に乗らない人にシニア運賃は関係ありません。

大切なのは、数多くある制度の中から、自分の生活に合ったものを見つけることです。

そこで最後に、生活スタイル別におすすめのシニア割引を整理してみたいと思います。

(とにかく節約したい人)

まずおすすめしたいのは、日常生活に直結する割引です。
なぜなら利用頻度が高いからです。

例えば、
スーパーのシニアデー
ドラッグストアのシニア優待
理美容室のシニア料金などです。

旅行や映画の割引は利用するときだけですが、買い物は毎日のことです。
1回の割引額は小さくても、年間で見ると大きな差になります。

節約効果だけを考えるなら、まずは普段利用している店舗のシニア優待を調べるのが一番効率的でしょう。

(旅行好きな人)

旅行が趣味の人なら、真っ先に確認したいのが交通機関の優待制度です。

特に有名なのが、
JRの大人の休日倶楽部
ジパング倶楽部
ANAのシニア運賃
JALのシニア運賃です。

旅行代金の中で大きな割合を占めるのは交通費です。
ここを抑えられると節約効果は非常に大きくなります。

例えば、新幹線代が3割安くなるだけで、数回の旅行で年会費の元が取れることもあります。
旅行が好きな人ほど恩恵を受けやすい制度と言えるでしょう。

(映画や趣味を楽しみたい人)

人生を楽しむことを重視する人には、
映画館
カラオケ
温泉施設
美術館
博物館などのシニア割引がおすすめです。

金額だけを見ると交通機関ほど大きくはありません。
しかし、趣味を続けるためのハードルを下げてくれます。

例えば映画館。
「今日は観たい作品があるけれど、少し高いな」と思うことがあります。
そんなときにシニア料金なら気軽に足を運びやすくなります。

節約だけでなく、人生の楽しみを増やしてくれる割引とも言えるでしょう。

(健康を大切にしたい人)

健康志向の人には、
スポーツジム
プール
温泉施設
ウォーキングイベントなどの優待がおすすめです。

年齢を重ねるほど、健康は何よりの資産になります。
病気になってから医療費を心配するよりも、元気なうちに身体を動かす方が結果的にお得かもしれません。
シニア割引をきっかけに運動習慣を始める人も少なくないようです。

(車を運転しない人)

都市部に住む人や運転免許を返納した人にとって、自治体の交通優待制度は非常に重要です。

敬老パスやシルバーパスなどを利用できれば、
バス
地下鉄
路面電車などの交通費を大きく抑えられる場合があります。

毎日の移動に関わるため、実際の節約効果はかなり大きくなります。
対象年齢になったら忘れずに確認したい制度です。

(一番お得なのは「組み合わせ」)

ここまでタイプ別に紹介してきましたが、実際には一つの制度だけを利用する人は少ないでしょう。

例えば、スーパーで買い物をし、映画を観て、温泉に行き、年に数回旅行をする。
そんな人なら、それぞれの割引を組み合わせることができます。
1つ1つは数千円や数万円でも、積み重なれば年間10万円近くになることもあります。

つまり、本当にお得なのは「最強の制度」を探すことではありません。
自分の生活に合う制度を複数活用することです。

(シニア割引は人生を小さくするためではない)

最後に、この記事を書きながら感じたことがあります。

節約という言葉を聞くと、「我慢する」「支出を減らす」というイメージがあります。

しかしシニア割引は少し違います。
映画を観る。
旅行をする。
温泉に行く。
学び直しをする。
仲間と交流する。
そうした活動を続けるための後押しになっています。

つまりシニア割引は、人生を小さくするための制度ではなく、人生を広げるための制度なのかもしれません。

年齢を重ねると、どうしても「できなくなったこと」に目が向きがちです。
しかし調べてみると、社会には年齢を重ねた人を応援する仕組みが数多く用意されていました。

もし対象年齢に近づいているなら、一度調べてみる価値は十分にあります。
知らないまま過ごすのはもったいない。
それが今回、150を超えるシニア割引を調べてみて感じた率直な感想です。

<おわりに>

少子高齢化という言葉を聞くと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。
年金問題。
医療費の増加。
人手不足。
社会保障費の負担。
ニュースでは、どちらかと言えば暗い話題として取り上げられることが多いように思います。

もちろん、それらは日本が向き合わなければならない重要な課題です。
しかし今回、シニア割引について調べていて、少し違う景色も見えてきました。

年齢を重ねることは、失うことばかりではないということです。
55歳になると利用できる制度が増え始めます。
60歳になると選択肢はさらに広がります。
65歳を超えると旅行や交通機関の優待制度も充実してきます。
映画館、スーパー、温泉、ホテル、スポーツジム、携帯電話、理美容室、引っ越し会社まで。
社会には、年齢を重ねた人を応援する仕組みが想像以上に存在していました。

もちろん、シニア割引を利用したからといって人生が劇的に変わるわけではありません。
年間数千円のものもあれば、数万円のものもあります。
しかし、その本質は金額だけではないように思います。

映画館へ行くきっかけになる。
旅行へ出かける後押しになる。
新しい趣味を始めるきっかけになる。
友人と会う機会が増える。
家の外へ出る理由になる。

シニア割引とは、単なる値引き制度ではなく、「これからも人生を楽しんでください」という社会からのメッセージなのかもしれません。

今回調べた中で最も印象的だったのは、多くの企業がシニア世代を「支援の対象」ではなく、「大切なお客様」として見ていることでした。

時間がある。
経験がある。
好奇心がある。
そして人生を楽しむ力がある。
そんな世代として期待されているのです。

考えてみれば、年齢を重ねること自体は誰にも避けられません。
もし避けられないのなら、少しでも前向きに受け止めたいものです。

「もう歳だから」ではなく、「この年齢になったからこそ利用できるものがある」、そんな見方もできるのではないでしょうか。

この記事を書く前、私はシニア割引といえば映画館くらいしか思い浮かびませんでした。
しかし調べてみると、その数は150種類以上。
そして地域限定の制度まで含めれば、さらに多くの優待が存在するはずです。
もしかすると、私たちは老後のお金の心配はしていても、老後に使える制度についてはあまり知らないのかもしれません。

この記事が、ご自身やご家族の生活を見直すきっかけになれば幸いです。

さて、あなたはいくつ知っていましたか?
そして、まだ利用していないシニア割引はありましたか?
もしあれば、次のお出かけや買い物のときに、一つ試してみてはいかがでしょうか。
年齢を重ねることが、少し楽しみになるかもしれません。

お読みいただきありがとうございます。
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これからもよろしくお願いします。










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