また出た!今度は「静かな解雇」だ
以前、「静かな退職」という現象が起こっていることを取り上げましたが、今度はその逆で、「静かな解雇」が進行しているようです。
以前の記事はこちらからご覧ください。
パワーハラスメントにも逆ハラスメントがあるように、
まさに「やられたらやり返せ!」と言わんばかりの応酬ですね。
逆ハラの事も記事に書いていますので、よかったらご覧ください。
引退した身からすると、
「まあお互いよくやるよね」と、あきれてしまいます。
今日はそんな「静かな解雇」についてのお話です。
<静かな解雇とは>
静かな解雇(Quiet Firing)とは、
会社が社員に直接「辞めてくれ」と言わずに、働きづらい状況を作ることで、本人が自主的に退職せざるを得ないように追い込むことです。
静かな退職が給与の範囲内で最低限の仕事しかしないのに対し、静かな解雇はその企業版と言えます。
静かな解雇で上司に放置され続けた結果、社員が「もう最低限の仕事しかしてやらない」といって静かな退職が引き起こされることもあります。
<具体的な行為>
具体的に会社や組織は辞めてほしい人間に対し、どのようなことをしてくるのでしょう。
● 重要な仕事から外される。
● 会議に呼ばれなくなる。
● 昇進や昇給が止まる。
● 単純な作業だけしか、やらせてもらえなくなる。
● 逆に達成不可能なノルマを与えられる。
● 必要な情報が共有されない。
● 上司との面談がなくなる。
● 意図的に孤立させられる。
などが挙げられます。

<なぜ起こるのか>
人材不足が騒がれる中、どうして静かな解雇が進んでいるのでしょうか。
〇 AIの発達により、書類作成や整理などの簡単な業務は若年社員に手取り足取り説明してやらせるよりも、AIにさせた方がはるかに早く正確に出来るようになってきた。
〇 リモートワークが増えた。
〇 終身雇用が絶対ではなくなってきた。
〇 成果主義も台頭してきた。
〇 どうしても優秀な伸びる社員に集中してしまうから。
〇 日本の労働基準法では正社員の解雇が厳しく制限されており、安易にできない。
〇 人件費削減のため、中高年や高給社員、ミスマッチの人材から切る動きになることに加え、自主退職させることで、会社から上乗せされる退職奨励金を払わなくて済むようになるという面もある。
〇 上司との相性が悪い、社風と合わないなどで居場所がなくなる。
〇 上司が直接解雇宣告することのストレスを避けようとする、或いはそのためのコミュニケーション能力が不足していたり、勇気がなかったりする。
などが考えられます。
<組織内への影響はないのか>
他の社員が静かな解雇を受けている様子を目の当たりにすると、
「自分もいつか同じ目に遭うのではないか」という不信感が沸いてきます。当然ながらチームの士気も低下します。
また、SNSなどで広まってしまうと、企業ブランドが低下し、採用面にも悪影響がでます。
<静かな解雇をされているサイン>
自分が静かな解雇をされていると感じるサインはどんなものがあるのでしょう。
● 以前は任されていた仕事が突然ゼロになる。
● 上司の態度が急変する。
● 評価基準があいまいになる。
● 周囲との接点すら断たれる。
● 何の指示もされなくなり、いてもいなくても同じという扱いを受けるようになる。
などですが、これらは一時的な組織変更の場合もあるので早計な判断はできません。
<受けた時の対処法>
静かな解雇は不合理な孤立や執拗な冷遇、成長のチャンスを奪うといった明らかな嫌がらせになると、ハラスメントや退職強要となり、場合によっては会社側に慰謝料や損害賠償を請求することも起こりえます。
そのためには、
〇 メモで良いので、記録を証拠として日付入りで残しておく。
〇 こちらから上司にコミュニケーションを取りに行く。
〇 人事部に相談する。
〇 外部の労働相談窓口に相談に行く。
〇 転職サイトに登録するなどして自分の市場価値がどのくらいかを確認する。
〇 社内異動を検討し希望する。
〇 転職する。
などの対応策を取っておく必要があります。
<最後に>
退職するのか残留するのかの判断は、
「今どう感じているのか」、
「何を望んでいるのか」、
「身体はどういう状態か」、
「自分が大切にしたい生き方と矛盾していないか」、
「金銭面や家族の状況などから見て、辞めるタイミングかどうか」
を併せて考える必要があります。
自分が限界を超えて壊れてしまわないうちに、
つまり迷うことができるうちに、
先延ばしにせずよく考えて判断することです。

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