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通関士に3か月で合格できた理由──勉強時間ではなく、勉強のやり方を変えたから

私は前回、「私が簿記1級で挫折した理由」という記事を書きました。
そこでは、何年も勉強を続けながら思うような結果を出せず、「勉強時間を増やせば合格できる」という考え方そのものが間違っていたことをお伝えしました。

しかし、その後に挑戦した通関士試験では、わずか3か月の勉強で合格することができました。
「簿記1級には何年も苦しんだのに、なぜ通関士には3か月で合格できたのですか?」

そう聞かれることがあります。
実は、その答えはとてもシンプルです。
私は特別に頭が良くなったわけでも、記憶力が急に良くなったわけでもありません。
年齢が若かったわけでも、勉強だけに集中できる環境だったわけでもありません。

変わったのは、勉強時間ではなく、勉強のやり方でした。

この頃の私は関西空港で仕事をしながら勉強を続けていました。
年齢も40歳の厄年を迎え、衰えを感じ始めた頃です。
自由に使える時間も限られていましたが、その限られた時間をどう使うかを徹底的に考えました。

そして、「暗記する勉強」から「理解する勉強」へ切り替えたことで、学習の効率は大きく変わったのです。
この経験は、私に一つの確信を与えてくれました。

独学で結果を左右するのは、才能ではなく学び方である。

この記事では、私がどのように勉強法を変え、なぜ短期間で合格することができたのかを、実際の経験をもとにお話しします。
これから資格試験に挑戦する方や、今の勉強法に不安を感じている方にとって、「努力が結果につながる学び方」を考えるきっかけになれば幸いです。


<第1章> 私は最初から通関士を目指していたわけではない

私が通関士を目指したのは、「資格を取りたい」という強い思いが最初にあったからではありません。

当時、私は関西空港にある免税売店で働いていました。日々の仕事を通じて、「もっと専門的な知識を身につけたい」という気持ちが少しずつ芽生えてきたのです。

通関士は、輸出入に関する手続きを行う国家資格です。
貿易に携わる人にとっては非常に重要な資格であり、決して簡単に取得できるものではありません。
合格率は10%程度です。

もちろん、最初は不安もありました。
「本当に自分に合格できるのだろうか。」
そんな気持ちは何度も頭をよぎりました。
しかも私は、仕事をしながらの受験です。
学生のように一日中勉強できる環境ではありません。
仕事が終われば疲れていますし、休日にも予定があります。
だからこそ、「限られた時間でどう学ぶか」が最大の課題でした。

もし、簿記1級に挑戦していた頃と同じ勉強法を続けていたら、おそらく今回も結果は出なかったでしょう。
長時間机に向かい、とにかく覚えようとする勉強では、社会人が継続するのは簡単ではありません。

私は、その失敗をすでに経験していました。
だから今回は、「勉強時間を増やす」のではなく、「勉強の質を変える」ことを最優先に考えました。
この考え方の転換が、後に3か月で合格という結果につながる最初の一歩だったのです。

振り返ってみると、通関士試験への挑戦は、単に一つの資格を取るための勉強ではありませんでした。
「どうすれば人は効率よく学べるのか」を、自分自身の体験を通して学ぶ機会だったのです。

この経験は、その後の私の勉強法だけでなく、人に教える方法や仕事への向き合い方にも大きな影響を与えることになりました。

<第2章> 簿記1級と同じ勉強をしていたら、また失敗していた

通関士の勉強を始めたとき、私は最初に一つだけ決めたことがありました。
「簿記1級のときと同じ勉強は、絶対に繰り返さない。」

簿記1級では、とにかく長時間机に向かっていました。
教科書を読み、参考書を読み、問題集を何度も解く。
覚えられなければ、さらに繰り返す。

当時の私は、「勉強とは時間をかけること」「何度も繰り返せば覚えられる」と信じていました。
しかし、その勉強法では思うような成果は得られませんでした。
覚えたはずの内容は時間がたつと忘れ、問題の出題形式が少し変わると手が止まってしまいます。
つまり、知識を「理解」していたのではなく、「暗記」していただけだったのです。

この経験から、私は一つのことに気づきました。
暗記だけでは、本当の実力は身につかない。

そこで通関士の勉強では、まず「理解すること」を最優先にしました。
「なぜ、この手続きが必要なのか。」
「なぜ、この法律があるのか。」
「この制度は、どんな目的で作られているのか。」

こうした「なぜ」を考えながら学ぶようになると、それまでバラバラに見えていた知識が少しずつつながり始めました。
一つの知識を理解すると、その周辺の知識まで自然と整理され、丸暗記しなくても思い出せるようになっていったのです。

私はこのとき初めて、「勉強とは知識を詰め込むことではなく、知識を結び付けることなのだ」と実感しました。

もちろん、理解しただけでは合格できません。
最後には覚えなければならないこともあります。
しかし、理解したあとに覚えるのと、意味も分からずに覚えるのとでは、学習効率はまったく違います。

簿記1級での挫折は決して無駄ではありませんでした。
あの失敗があったからこそ、「勉強時間を増やす」のではなく、「勉強の質を変える」という発想にたどり着くことができたのです。
そして、この考え方こそが、3か月という短期間で通関士試験に合格できた最大の理由だったと、今でも確信しています。

<第3章> 私が最初に変えたのは「理解する順番」だった

通関士の勉強を始めて、私が最初に変えたのは「何を勉強するか」ではありませんでした。

変えたのは、学ぶ順番です。

以前の私は、教科書を読みながら大切そうなところに線を引き、ひたすら覚えようとしていました。
分からない言葉が出てきても、そのまま読み進めることがよくありました。

しかし、それでは知識が積み重なりません。
土台がないまま二階や三階を建てようとしているようなものです。

そこで私は、「分からないまま先へ進まない」というルールを自分に課しました。

専門用語が出てきたら辞書や参考書で意味を調べる。
制度の流れが分からなければ、図を書いて整理する。
「なぜこの手続きが必要なのか」を自分なりに考えてみる。
そして、理解できた内容を、自分の言葉で説明できるかを確認する。

この順番で勉強を進めるようになりました。
最初は遠回りに思えました。
「早く問題を解いたほうが効率的ではないか」と感じたこともあります。
しかし、理解に時間をかけた結果、その後の学習スピードは驚くほど速くなりました。
一度理解した内容は忘れにくく、新しい知識も次々とつながっていったからです。

以前は一つひとつを別々に暗記していましたが、今度は知識が一本の線となり、やがて大きな地図のように頭の中で整理されていきました。
私は、この経験から強く感じたことがあります。

勉強は、「覚えてから理解する」のではなく、「理解してから覚える」ほうが、はるかに効率がいい。

これは通関士試験だけに当てはまる話ではありません。
資格試験でも、学校の勉強でも、仕事でも同じです。
理解という土台ができていれば、その上に積み重ねる知識は崩れにくくなります。
通関士試験に3か月で合格できたのは、特別な才能があったからではありません。
学ぶ順番を変え、「理解を先にする」という当たり前のことを徹底したからです。

今振り返っても、この小さな発想の転換こそが、私の独学を大きく変えた一番の分岐点だったと思っています。

<第4章> カード式ノートが勉強を変えた

勉強法を見直す中で、私にとって最も大きな転機となったのが、カード式ノートとの出会いでした。

それまでの私は、普通のノートに勉強した内容をまとめていました。
しかし、一度書いたノートは最初から最後まで見直さなければならず、本当に復習したいところだけを効率よく確認することができませんでした。

そこで始めたのが、一つの項目を一枚のカードにまとめる方法です。

法律の条文、専門用語、手続きの流れ、間違えやすいポイントなどを、小項目ごとにカードへ整理していきました。
すると、不思議なことが起こりました。

理解できているカードはすぐに答えられます。
一方で、理解があいまいなカードや忘れているカードは、すぐに見つかります。
つまり、自分の苦手な部分が自然と浮かび上がってくるのです。
私は、その苦手なカードだけを繰り返し復習しました。
分かっている内容に何度も時間を使うのではなく、分からないところだけに集中する。

この勉強法は、限られた時間しかない社会人にとって非常に効率的でした。
さらに、カードは持ち運びが簡単です。
通勤時間や休憩時間など、ほんの数分でも取り出して確認できます。
「まとまった勉強時間が取れないから勉強できない」という言い訳ができなくなりました。
そして、カードをめくるたびに、自分が理解できていること、まだ理解が足りないことがはっきり分かります。

勉強とは、「たくさん勉強した気になること」ではありません。
「できないこと」を一つずつ「できること」に変えていくことです。

カード式ノートは、そのための最適な道具でした。
もちろん、大切なのはカードそのものではありません。
本当に重要なのは、「理解した内容を小さく整理し、苦手だけを繰り返し学ぶ」という考え方です。

この考え方を身につけたことで、私の勉強は大きく変わりました。
通関士試験に3か月で合格できた背景には、このカード式ノートを中心とした学習方法があったことは間違いありません。

カード式ノートの具体的な作り方や活用法については、別の記事で詳しく紹介していますが、私にとっては今でも、数ある勉強法の中で最も効果を実感した方法の一つです。

<第5章> 毎日3時間でも十分だった

「3か月で合格した」と話すと、多くの人からこう聞かれます。
「毎日何時間も勉強していたのでしょう?」

しかし、実際はそうではありませんでした。
私は仕事を続けながら勉強していました。
自由に使える時間は限られており、一日中机に向かうような生活はできません。
そこで私は、自分の生活リズムに合わせて勉強時間を決めました。

朝は4時に起きて5時までの1時間。
そして夜は21時から23時までの2時間。
合わせて1日3時間です。

もちろん、疲れて勉強が思うように進まない日もありました。
仕事が忙しい日もありますし、集中できない日もあります。
それでも、「今日はやめよう」と考えるのではなく、「少しでも前に進もう」と考えるようにしていました。

この積み重ねが、3か月後には大きな差となって表れたのです。
私は簿記1級での経験から、一つのことを学びました。

勉強時間を増やすだけでは、結果は変わりません。
理解できないまま何時間勉強しても、知識はなかなか定着しません。
反対に、理解を大切にした勉強であれば、限られた時間でも十分に力を伸ばすことができます。

社会人になると、「勉強する時間がない」と感じる人は少なくありません。
しかし、本当に必要なのは時間の長さではなく、その時間をどう使うかです。

毎日1時間でも、2時間でも構いません。
大切なのは、理解を積み重ねる勉強を続けることです。
振り返ってみると、私が通関士試験に3か月で合格できた理由は、特別な才能があったからでも、誰よりも長く勉強したからでもありません。

*簿記1級での失敗から学び、勉強法を根本から見直したこと。
*「理解してから覚える」という学び方に変えたこと。
*そして、限られた時間でも毎日続けたこと。
この三つが重なった結果だったのです。

もし今、「自分には才能がない」「仕事が忙しくて勉強する時間がない」と悩んでいる方がいるなら、私はこうお伝えしたいと思います。

結果を変えるのは、勉強時間ではありません。
結果を変えるのは、学び方です。

それは、簿記1級で挫折した私自身が、通関士試験を通して身をもって証明したことなのです。

<第6章> 通関士試験が教えてくれた、本当の財産

通関士試験に合格したとき、もちろんうれしい気持ちはありました。
国家資格に合格できたという達成感もありましたし、努力が報われたという喜びもありました。

しかし、今振り返ってみると、私が本当に手に入れたものは「通関士」という資格そのものではありません。
それは、「自分は学び方次第でまだ成長できる」という確信でした。

簿記1級で挫折した頃の私は、「勉強は才能がある人のもの」と、どこかで思い込んでいました。
記憶力の良い人や頭の回転が速い人には勝てない。
そんな気持ちがあったのです。

しかし、通関士試験への挑戦は、その思い込みを大きく変えてくれました。
勉強法を変えることで、結果は大きく変わる。
理解を積み重ねれば、年齢や才能に関係なく人は成長できる。

この経験は、その後の私の人生に大きな影響を与えました。
新しい知識を学ぶときも、仕事で新しい課題に直面したときも、「まず理解する」という姿勢が自然と身についたのです。

そして、この学び方は資格試験だけでなく、英語学習でも大きな力を発揮しました。
英語もまた、単語を丸暗記するだけでは話せるようになりません。
「理解しながら学ぶ」という考え方は、資格試験だけでなく、あらゆる学びに共通する原則だったのです。

だから私は今でも、勉強に才能は必要ないと考えています。
必要なのは、自分に合った正しい学び方を見つけることです。

もし今、思うような結果が出ずに悩んでいる人がいるなら、自分を責める前に一度、勉強法を見直してみてください。
努力が足りないのではなく、努力の向け方が少し違っているだけかもしれません。

通関士試験に3か月で合格できた経験は、私に「結果は学び方で変えられる」ということを教えてくれました。
そして、その学びは今もなお、私の人生を支え続けています。

<おわりに>

私はこれまでの経験を通して、一つのことを確信しました。
人は、勉強時間を変えるよりも、勉強のやり方を変えたほうが結果は大きく変わる。

だから私は、「自分には才能がない」「年齢的にもう遅い」「仕事が忙しくて勉強する時間がない」と悩んでいる人にこそ伝えたいのです。

諦める必要はありません。
まずは、自分の勉強法を見直してみてください。
理解を積み重ねる学び方に変えれば、限られた時間でも知識は確実に身についていきます。
そして、その積み重ねは、やがて大きな自信となってあなたの人生を支えてくれるはずです。

私にとって通関士試験は、単に国家資格を取得したという出来事ではありませんでした。
「独学でも結果は出せる」ということを、自分自身で証明できた経験だったのです。

この第3シリーズでは、「独学で成果を出すために本当に大切なこと」を、私自身の経験をもとにお伝えしています。
次回は、「英語が話せるようになった本当の理由」をテーマにお話しします。
私は英語も、特別な才能があったから身についたわけではありません。
通関士試験と同じように、「理解する学び方」に変えたことで、少しずつ話せるようになっていったのです。

資格試験と語学学習。一見すると別の世界に見えますが、成果を生み出す原則は共通しています。
ぜひ次回の記事も読んでいただき、独学で成長するためのヒントを見つけていただければ幸いです。

お読みいただきありがとうございます。
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これからもよろしくお願いします。











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