75.『KAKUSHI』|勝手に脚本会議
その謎は、日常に隠されている。
#KAKUSHI記事
◆冒頭
世界は、見えていないところで少しだけ面白い。
その「隠し」を見つけられる人は、ただの偶然に出会ったのではない。
——たぶん、それは誰かの仕掛けだ。
◆設定
現代の東京。
主人公は日常の中に潜む「隠し○○」を偶然見つけてしまう人たち。
地図アプリのルート、古いレシピ本、家電量販店、ライブハウス…。
ごく普通の場所で出会う小さな不思議。
だが、それらはある会社——株式会社KAKUSHIが密かに仕掛けた遊びだった。
◆登場人物
1話主人公・サキ(28)
地図アプリ依存気味の会社員。効率より寄り道が好き。
2話主人公・マホ(34)
料理好きのシングルマザー。古本屋巡りが趣味。
3話主人公・タカユキ(41)
家電好きな教師。取材先で変な物をよく買ってしまう。
4話主人公・ユウト(23)
就活中の大学生。趣味はライブ巡り。
◆各話構成
第1話:隠しルート
出張当日の朝、サキは地図アプリに目的地を入れる。
「混んでるルートは嫌なんだよな。」
ふと、検索欄に「東京駅 隠し」と打ち込むと、普段は出ないルートが表示された。
「…え、何これ。『東京駅 隠し』って入れたら、こんなルート出るんだ。」
地図アプリに表示された道は、小さな公園を経由している。
昼間でもひっそりと静まり返っているその場所には、驚くほど多くの野良猫が集まっていた。
公園のベンチの上には、古びた首輪が置いてあった。
野良猫たちが一斉にこちらを見ている。
「忘れ物かな?」
手に取ると、裏に小さく数字が刻まれていた。
「誰かの忘れ物?…番号とKAKUSHI?って刻んである。」
ポケットにしまおうと思ったが、スマホで写真を撮ることにした。
背中に猫たちの視線を感じながら、東京駅へ向けて歩き出す。
少し遠回りだったけど可愛い公園見つけた。
SNSに投稿してみた。
猫の画像と、#ネコと#KAKUSHIルートと共に。
第2話:隠しレシピ
古本屋で手に入れた、少し色あせたレシピ本。
帰宅後、マホがふとカバーを外すと、裏面に手書きのレシピがあった。
「ん? カバーの裏に…手書きのレシピ?」
「5分でできるズボラ飯」と書かれたそれは、材料も作り方もやけに簡単。
試しに作ってみると、驚くほど懐かしい味がした。
「…なにこれ、妙に懐かしい味。お母さんが作ってくれた味に、ちょっと似てる…」
二度目に作ったとき、カバーの端に薄くアルファベットが書いてあるのを見つける。アルファベットの最後はKAKUSHIの文字。
「え、これ…?隠しレシピってこと?」
まるで誰かが、料理を通して言葉を送ってきているかのようだった。
面白かったのでSNSに投稿してみた。
#KAKUSHIレシピ。
第3話:隠し家電
家電量販店で、タカユキは店員の笑い話を聞く。
「『隠しで』と言ったお客さんには、特別な家電を出すんです。メーカーの遊び心ですね」
「そんなのあるんですね。…じゃあ、せっかくなんで『隠し』で扇風機とかあります?それください。」
冗談半分で口にしてみると、本当に出てきた。
羽が6枚ある、妙に存在感のある扇風機。
隣の同じ型の扇風機は羽が5枚なのに。
家に持ち帰り、その扇風機を掃除をしようとしたとき、6枚目の羽の裏に小さな文字列を見つける。文字の最後にはKAKUSHIの文字。
「なにこれ?けどレアな家電ゲットしたかも。」
SNSにレア家電ゲットした。
タカユキは、SNSに投稿してみた。
#メーカー名
#KAKUSHI家電
第4話:隠しアイドル
就活に行き詰まっていたユウトは、友人から奇妙なライブ情報を聞く。
「月に一度だけ、スケジュール表に“???”って出る日があるんだ」
足を運ぶと、そこに現れたのは正統派のアイドルたちが全員が変顔しかしないライブだった。
歌声は美しい。
振り付けは破天荒。
客席は笑いに包まれる。
MCの最後、リーダーが一言だけ真顔で言った。
「今日のライブに来れた人は、不思議な体験できるかも♪」
正統派アイドルのこんな不思議なライブが不思議体験だよ。
ライブの記念にとチケットをSNSにあげようと思い、チケットを見た。チケット下部には、小さな記号と文末にはKAKUSHIという文字が並んでいた。
話題になると思ってスマホで撮ってSNSに投稿した。
アイドルのグループ名と#KAKUSHIライブと。
第5話:株式会社KAKUSHI
5話目はコメント欄に隠してあります。
クボタヤマダ
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