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39.『オトナ園で、少し休んで』|勝手に脚本会議


子供の頃
大人って、もっと大人だと思っていた。


●冒頭

有給は「体を休めるため」。
育休は「誰かを育てるため」。
じゃあ、大人が壊れそうになったとき、
“自分を育てる休暇”があってもいいんじゃないか?
ここは、会社員のための“保育園”。
本を読んでもいい、映画を観てもいい、
泣いても、昼寝しても、怒ってもいい。
大人が再び働くために、一度「休む」場所だ。

●設定

舞台は、とある企業グループが試験的に開設した 「オトナ園」
制度名は「自己育成休暇(通称:自育休)」。
燃え尽きた社員やストレス過多の人材は一定期間、会社を離れてこの「オトナ園」に預けられる。「働きすぎ」「自己喪失」「心のリセット」。
そこでは、大人なのに子どものように過ごしていい不思議な体験が待っている。

園には、会社員たちの心を癒すための独自の“カリキュラム”がある。

  • お昼寝タイム:スマホもPCも時計も預けて、静かに眠る。

  • おやつタイム:お菓子を食べながら、今日の気持ちを一言日記に書く。

  • お遊戯会:会社では見せない自分を発表する時間。

  • 園長の面談:人生の“宿題”を一緒に見つめる。


●登場人物

・園長:園宮
40代前半の女性。元医師で元大手企業の人事部長。
鋭い洞察力で社員の心の“固さ”を見抜き、時に優しく、時にズバッと核心を突く。
口癖は「大人もね、たまには泣いてもいいのよ。」

・副園長・高田
30代半ばの男性。元SE。
心を病んで「オトナ園」の第1期卒業生だったが、その後ここで働くことを選ぶ。
実体験をもとに、社員の気持ちに寄り添うお兄さん的存在。

・第1話:細川
入社15年の営業部課長。数字に追われ、いつからか笑わなくなった男。
"お遊戯会"で初めて涙を流す。

・第2話:鳴海
24歳の新人社員。失敗を恐れて動けなくなったZ世代女子。
“積み木セラピー”で心を解放する。

・第3話:早川
37歳のシンママ。家事育児と仕事の両立で限界寸前になってしまった。
お昼寝タイムで初めて“何も考えない時間”を過ごす。

・第4話
28歳のベンチャー企業社員。成功欲が強すぎて病んでしまった野心家。
園での“紙芝居発表”で、初心を思い出す。

・第5話:五十嵐
50歳、部長職。
部下との軋轢で「辞めるかどうか」迷う男。
最終話で、1-4話の"園児"たちと触れ合い「働く意味」を見つけ直す。

●各話構成

第1話:泣き虫課長、口笛と共に

営業部課長・細川は、会社の数字至上主義に心をすり減らしていた。
園長・園宮に「まず、泣いてみましょう」と言われるが、最初はバカバカしいと反発していた。
しかし、オトナ園のお遊戯会でMr.Childrenの"口笛"を歌ううちに、涙が溢れ、思わず号泣していた。彼が学生時代よく聴いていた曲だった。

ああ 雨上がりの遠くの空に虹が架かったなら
戸惑いや不安など 簡単に吹き飛ばせそうなのに

Mr.Children「口笛」

細川は自分の感情を取り戻して笑顔で復帰する。
復帰後は虹の写真を撮るのが趣味になった。
写真を撮りに行くときは"口笛"を口ずさんでいる


第2話:レゴで組み立てるZ世代

新人OL・鳴海は、上司の過剰な指摘により失敗を恐れて行動できなくなってしまった。
そんな鳴海に園宮は「積み木でなんでも好きなものを作ってみましょうか」と提案し、様々な大人のレゴを用意する。
「マインクラフトとかじゃないの?こんなちっちゃいブロックで?」
細かいブロックにイライラする鳴海だったが時間をかけて見事に完成させる。
「小さいブロックも少しずつ積み上げることが大事」
と副園長に諭され、心が軽くなる。

指摘されても大丈夫。少しずつできることを積み上げればいいんだ。

第3話:何もしない

仕事と育児に追われる早川は、常にスマホを手放せない。
自分のスマホには子供を預けてる保育園から連絡が来るかもしれない。
社用スマホは会社や顧客からの連絡がひっきりなしに届く。

園宮はスマホもPCも預かり、「今日は何もしない日」を強制する。
「大丈夫。お子さんの連絡は私たちが対応するから安心して。晩御飯だってこちらで準備するし、家のことはウチのスタッフが全てやるから、あなたは何もしちゃダメ」
不安で仕方がない早川。最初は気持ちが落ち着かなかったが、園宮たちスタッフのサポートに少しずつリラックスしていく。お昼寝ルームには「ルージュの伝言」のオルゴール曲が静かに流れていた。
気づいたら眠っていた。久しぶりにぐっすり眠れた。
昼寝から目覚めたとき、涙が止まらなかった。
そんな体験を経て、再び前向きに歩き出す。

キキがオソノさんを頼ったように、私も誰かを頼っていいんだ。

第4話:色鉛筆と野心家

榊は、成功ばかりを追いかけ若い頃から仕事に奮闘してきた野心家。
園宮は自分の過去を“紙芝居”で表現してみてと言う。
最初は茶化していた榊。
「パワポで作っていいんですか?」
「そこにある色鉛筆で描くのよ」
「…色鉛筆なんて幼稚園の時以来握ってないよ」
渋々、色鉛筆を手に取り描き進めていく。
決して上手くない絵だが、学生時代に描いていた純粋な夢を語る榊。
気づけば周りも涙ぐむ。
「あの頃は成功するよりも、純粋にやりたいことを夢見てたんだよなぁ」

榊はたまに、会議の資料を色鉛筆で描くようになる。

第5話:卒園式

外資系メーカーの部長・五十嵐が園にやってくる。
同じ時期に自己育成休暇でオトナ園で過ごしていた細川、鳴海、早川、榊たちが、彼の“卒園式”をサポートする。
園宮が最後に言う。
「大人だって、まだ育ってる途中なのよ。」
五十嵐は会社に戻る決意を固め、オトナ園は次の“園児”を待つ。


クボタヤマダ


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