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2/8のラン系インフルエンサーの行動を考える。さいたまマラソン中止を受け思うこと。

列島に雪が降り、衆院選で政治の大転換が起こった2月8日。ランナー界ではこの日のさいたまマラソン「中止決定」が、とても大きなインパクトととして広がりました。そんな中、日本記録保持者やインフルエンサーたちの行動が波紋を広げています。

インフルエンサーたちの波紋を広げた投稿

さいたまマラソンの中止決定は午前5時頃。その1時間後の午前6時3分。マラソンの日本記録保持者・大迫傑選手は、Xにこう投稿しました。

【勝手に】さいたまマラソン中止企画!

2/8中、場所はどこでもOK。 42.195km以上走った方の中から抽選で10名にプレゼント ※さいたまマラソン参加者でなくてもok
【参加方法】インスタのみ ①2/8中に42.195km以上ラン ②走行ログ、写真を投稿 ③#さいたまの代わり を付ける ④大迫傑をメンション

大迫傑選手のXより

また、Youtubeなどで活躍する「ウルトラランナーみゃこ」さんも、SNSにこう投稿しました。

さいたまマラソンは中止ですが、会いましょう!

今日この日の為に頑張ってきた気持ちや初挑戦をする人、遠くからさいたまに来てくれた人、完走させ隊があるからさいたまを選んでくれた人、やるせない気持ちも、熱い気持ちも含めて一緒に分かち合えたらと思います。

注意。安全第一。無理なご来場はお控えください。大会中止に伴う作業などの邪魔にならないようお願いします。本呼びかけは大会公式のものではないです。私がみんなに会いたいからです!!!
9:00にアリーナゲート前(写真撮ってお話して解散します!)

みゃこさんのSNS投稿より

私はこれらの投稿を目にして、この素早い行動力、「すごいな!」と正直思いました。

その一方で、「安全を考慮して大会中止になったのに、フルマラソンを走ることを提案したり、アリーナで会うことを提案したりするのはいかがなものか」などと批判の声もネット上には溢れました。

当然のことと思います。
でも、私は、お二人の行動を高く評価しています。

努力してきた人たちだから〝わかる〟共感

もちろん、安全が第一。運営側も苦渋の決断で大会を中止としたのに、走ることや会場に集合することを呼びかけることによって二次災害が起こらないとも限らず、ケガや事故に巻き込まれる恐れも十分に考えられます。

でも、これらお二人の投稿は、さいたまマラソンの中止の知らせを目の当たりにしたからこそ、突発的、衝動的に沸き起こった気持ちを単に行動に移されたものであると推察します。

なぜ、そんな突発的、衝動的での行動となったのか。

それは、お二人がこれまでに血のにじむような、孤独で忍耐強い努力をされてきたからこそではないだろうか。だからこそ、素人ながら頑張るランナーたちがこの日の朝、どのような心情になったか、どれほど落ち込んだか、想像ができ過ぎて、心痛めたからでしょう。

ランナーたちはこの日のために、暑い日も寒い日もコツコツと努力を続け、本業の仕事やプライベートと両立し続けながら、この大会で自身の目標を達成しようと目指してきた。その一人一人の気持ちが、痛いほど分かる。だから、だったんだろうと思います。

大会中止の報に接した時の、ランナーたちの絶望感、喪失感、そして、悔しさ…。そのような気持ちは、私も走る立場になってとても理解できます。その、どこにも、誰にもむけようのない悶々とした気持ちをおもんばかり、ガス抜きの場として利用してほしいという思いから沸き起こったのが、お二人の行動だったと思うのです。

大迫選手は世界で戦っていますし、みゃこさんもウルトラランナーなので、危険なことや安全安心の重要性については、誰よりもしっかり分かっていらっしゃるかと思います。それよりも強く、ランナーたちの気持ちを考えられたんだろうな、と。

ランナーたちにとって、2/8は一年後へのスタートの日

大迫選手の投稿は、2月9日午後9時の現在で3500件近くのイイねがつき、780を超える引用も含めたリツイートには、「42キロ走りました!」という投稿で溢れています。その投稿には、ランナーの清々しい笑顔ばかりです。

設定をこの日にしなくても、という声もありますが、この日だからこそ、そして中止の報から1時間後に発せられた企画というのが、意味深いとも思います。

そもそも、フルマラソンに挑戦する人たちは、誰よりも「安全に走れる人」だと思います。練習で、数々の痛い思いや怖い思いをしているからこそ、安全か危険かを素早く察知する勘どころが鋭いし、これ以上いったら危険だという分別が身体で分かっています。低体温症も心配されますが、ランナーであれば、止めどころも十分に分かっています。自己責任の重みも分かっています。

そもそも、日ごろから走っている人でないと、42キロをサッとは走れませんし、そもそも挑戦すらしないだろうと思います。

みゃこさんは、当日の様子を早速、YouTubeでアップしています。ランナーの方たちの「走りたかったよ~」「来年こそリベンジ!」「また1年後を目指して頑張ります!」「来年はいい天気になりますように」などといったランナーのリアルでポジティブな肉声に、見ているこちらも胸打たれました。

だって、この日に「サブフォー達成するぞ」「初フルマラソンを完走するぞ」などと意気込み、限られた時間をやりくりしながら、走り続けてきたのです。いろんな思いをもって、さいたまを目指し、さいたまに集まったのですから。

一方で、思いがけずこのような形で中止となったこの日のことを、エントリーしたランナーたちにとっては、なかなか無い〝思い出〟にもなったのではないかと思います。

そして、私もあらためてこう思いました。

何も心配なく走れるということが、どれだけ幸せなことで、ありがたいことであろうか、と。

ランナーたちは、一年後の大会に新たな視点をうつし、この日から、また走り始めるのです



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