鉄骨が組めない?シンナー不足とアルミ高騰が直撃する建設業界

花華と、時間の早さ


3月27日、金曜日。いわゆる花華。
1週間お疲れ様でした。

気づけばもう来週から4月。
2月に続いて、3月もあっという間に過ぎていった感覚です。

この時期になると毎年思いますが、
時間の流れの早さは、そのまま自分が前に進んでいる実感でもあり、同時に年を重ねている実感でもあります。


学生から受ける、静かな刺激


今日は最終面接を控えた学生さんと面談練習をしていました。

毎年この時期に学生と関わりますが、最近の学生は思考の解像度が高いと感じます。

コロナ、戦争、円安、物価高、そしてAI。
不確実な環境の中で、「自分は何をやるのか」をしっかり言語化している。

一時情報を取りに行き、実体験を積み、その中から志望動機や価値観を組み立てている。
話を聞いていると、こちらが学ばされる場面も少なくありません。

油断すると、すぐに“アップデートされない側”に回ってしまう。
だからこそ、意識的に若い世代と関わることが、自分にとっての刺激になっています。


現場は「人手不足」だけじゃない


そんな前向きな時間とは対照的に、
仕事では一日中、ある問題に向き合っていました。

シンナー不足です。

建設とシンナーは一見遠い存在に思えますが、実は現場にとって重要な材料の一つです。

鉄骨は工場で製作された後、錆止め塗装を施して現場に納品されます。
そしてシンナーは、その錆止め塗装を構成する一部として不可欠な存在です。

つまり、この一部が欠けるだけで
鉄骨が出荷できない → 現場が止まる
という連鎖が起きかねません。

現在、塗料メーカー側で出荷制限の可能性が示唆されており、各社とも在庫で何とかつないでいる状況です。

ヒアリングしても返ってくるのは、
「あるものでやるしかない」
「不可抗力で正直どうしようもない」
という声ばかりでした。

無塗装での出荷という選択肢も出ていますが、それも簡単な判断ではありません。

調達としても、海外調達の選択肢もなく、
代替が効かない領域。
“何も打てる手がないこと自体がリスクになる”という難しさを感じています。


アルミ高騰という、もう一つの圧力


もう一つ、じわじわ効いてきているのがアルミです。

アルミは輸入依存のため、
ロンドン金属取引所(LME)の地金価格に加えて、
輸送費・保険料・港湾費用・需給バランスなどを反映した
**アルミ割増金(プレミアム)**が上乗せされます。

このアルミ割増金(プレミアム)が現在、大きく上昇しています。

2024年:トンあたり約100ドル
2026年:トンあたり約350ドル

約3.5倍。しかも11年ぶりの高水準です。

各メーカーは年間契約が主流なので、
すぐに価格へ反映されるわけではないものの、
確実に時間差で効いてくるコストです。


「好調に見える」ことの違和感


こうした状況を踏まえると、建設業界の“見え方”にも違和感が出てきます。

売上は確かに伸びています。
ただ、それは単価上昇による部分が大きい。

一方で、受注数量は減少傾向にあるケースも少なくありません。

つまり、
売上は伸びているが、実態は楽ではない
という構造です。

これまでは人手不足が主な制約でしたが、
今後は「材料がない・高い」という制約も無視できなくなっていく。

人がいても、材料がないと建たない。
そんな当たり前の前提が、改めて重くなってきていると感じます。

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