え?1位じゃないの?滑り込み当選だった塩村あやか候補 票を減らしたのは「笑顔」
当初、塩村あやか候補は東京選挙区でトップ当選するかと言われていました。告示日の池袋に、全国比例のれんほう候補と東京選挙区の塩村あやか候補が来るというので行ってみました。当初の聴衆は100人くらいでした。
塩村あやか候補 演説で最悪だったのは”笑顔”
塩村あやか候補の演説は、あまり聞いたことが無かったので楽しみにしてました。マイクを持ち話し始めた内容は「乳がん検診のひとつであるマンモグラフィー検査が、検査をうける女性の立場からは、痛いのが悩み。そこで痛くない検査の推進をしてきました」といったようなことでしたので、それ自体は目線が低く設定されていて悪くなかったのです。問題は、表情でした。終始さわやかな笑顔。「私は頑張ってきました!」をアピールしているかのように見える爽やかな笑顔でした。でも話している内容は、笑顔で語り続ける内容ではないのに、と思いながら私は見ていました。
乳がんになったことのある人やそのご家族が聞いていたら良い気分ではいられないでしょう。日本人女性の9人に1人が乳がんに罹患すると言われていますが、このときの演説終了時には300人の聴衆。聴衆が全員女性だったとしてこの聴衆の中に33人が乳がんに罹患したことがある若しくは罹患の可能性があるということになります。聴衆の半数が男性だったとしても、母親はいるでしょうし、家庭持ちでしたら奥さんもいるでしょう。たしかに、塩村候補が取り組んできて実現した実績自体は悪い話ではありません。でも、満面の笑顔で爽やかに語りつづける話ではなく、時には厳しい表情で現状の問題点や今後の課題を語り、真剣さをみせることもできたのではないでしょうか。実にもったいない。

武器を使いこなす
若さや可愛いらしさは、時期の限られた素晴らしい武器ですが、政治家で参議院1期6年を務めたなら、前回と同じ武器を使いまわしても勝てません。もう1回戦進むのなら、前回からの成長である現職政治家の持つ強さや重さ、厳しさを表現する幅の広さを魅せる場面があって然るべきです。
【改善点】演説は、聴衆の空気感との対話
演説は、政治家としての信念を訴える場でありますが、仕事の成果を伝える場でもあります。さて、選挙の際、今日ここで何を話そうかと考えるとき、失敗しがちなのは、「一番すごい仕事の話をする」という場面です。これはどんなに控えめに伝えたつもりでも、どうしても自慢話になってしまいます。そして、その仕事の内容が立派であればあるほど、本人は笑顔になってしまいます。「どう?私、頑張ったでしょ?!」という話は、聞いていて気分はよくありません。行き過ぎるとドヤ顔になっていたり。こうなったらもうアウト。
演説は、聴衆がどんな人なのか、世帯収入、家族構成、就いている仕事などを想像して、話を選ぶことが聞いてもらえるかどうかの分かれ道です。そして「私がしている仕事は政治家として当たり前のこと」と自分に言い聞かせ、そこに腹落ちしていること。偉いから政治家になっているわけではありません。有権者に選ばれたから、今ここに居るのです。バッヂの付いている政治家は、有権者に選ばれて雇用されている働き手であること。ここは腹落ちさせること。「ドヤ顔」語りつくして落選したならそれは自業自得と見られてしまいますね。
塩村候補は3年後が再チャレンジ。今回の危機を糧にどんな風に成長されるか、有権者の一人としてしっかり見ていきたいと思いました。

