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【旅エッセイ】前橋 友人に会いに行く旅 翌日のひとり散策ー文学と書店とー

以前、逗子のシェアハウスにリトリートしていたことがあり、その時のハウスメイトが前橋に住んでいる。
久しぶりに会いたいのと、前橋に行ったことがないため、どんな街なのか気になっていることもあり、今回の訪問となった。

友人の案内が楽しみで、「前橋といえば、群馬県庁所在地」というくらいの認識。あまり下調べをせず向かう。

新前橋駅で待ち合わせ、すぐにランチへ。
地元で人気のお店で、平日でもすぐに席が埋まってしまうのだとか。開店に合わせて予約をしてくれていた。
前橋界隈は、パスタが有名なのは知っていたけど、その中でも人気というのは素晴らしい。
そして期待を裏切ることなく美味しい。
「今度はワインを飲みながらの食事もいいね」
「次回は夜に訪れよう」
と、会話しながら食事を終えて、次に案内されたのは、前橋と言えばの“高層群馬県庁”。
年末とあって、展望フロアには「ニューイヤー駅伝」の中継ブースの準備が行われており、すべての景色を眺めることができなかったが、展望フロアにあるカフェで高崎に本店のある「YAMATOYA」さんのコーヒー豆を購入。
いいお土産が買えたとホクホクに。

「本当はもっと連れていきたいところがあるのに〜」と友人は言うが、前橋中心地に構えるアートなホテルのラウンジで、のんびりおしゃべりに花が咲く。
結局、食べて眺めてしゃべって終わった友人との旅だった。
次は、どこに連れて行ってくれるのだろう?
楽しい時間だった。

友人と別れて、この日の夕食は宿泊するホテルの部屋でいただくことに。
そのための下調べはきちんとしてある。
ホテルから10分ほど歩いたところのデリカテッセン。
ここで、上州牛のグリルボックスを購入することに決めていた。
しかしここでも年末の影響が…
私の前に注文をしようとしていた人が、予約をしていないとのことで、購入できずに帰っていく姿を見てしまった。
「ここで買えなかったら、どこで食事をしよう」
と考えながらも店員さんに「すみませーん」と声をかける。
そして「一つだけなら、30分ほど待って貰えば作ります」との返事が。
嬉しい!
その隙間時間を使って、駅前でワインを購入しホテルの部屋の冷蔵庫へイン。
お店に戻ったら、出来上がっていた。
ボリュームがあって、柔らかいお肉が美味しい。
普段夕食はそれほど量を食べられないので、ゆっくり時間をかけてワインと共に味わった。

翌日チェックアウト後は、ひとり前橋散策。
市街地を中心に歩く。
すると、素敵な川に出会った「広瀬川」。
川の流れが美しく、それを眺めながら流れてくる方向に歩く。
途中、岡本太郎さんのモニュメント「太陽の鐘」が現れる。
大きすぎて、全貌がよくわからないけど、独特な感性なのは伝わってくる。
どうやらこちらは、移設されたもののようだ。

さらに川沿いを歩くと「萩原朔太郎記念 前橋文学館」という建物が現れた。
詩人、萩原朔太郎の生まれた地ということで、文学館の対岸には生家が移築展示されていた。
会館内には、萩原朔太郎の生い立ちはもちろん、執筆家たちとの交流についてなども説明されていて面白い。
さらに県内の小中学生が描いた、朔太郎作品の感想絵画コンクール作品のクオリティーの高さに驚くなど、ゆっくり文学と芸術に触れた。

さらに川を上ると、ゴーゴーと激しい流れが突然現れた!交水堰(こうすいぜき)と言うらしい。
この流れは、1日中眺めていたいぐらい、水の動きと音に惹きつけられた。

しばらく眺めて、空腹に気づく。
川から離れて、食事のできるところを探そう。

街中に潜り込む。
前日にパスタを食べたので、他のものをと思うのだが、その“他のもの”に出会えない…
そろそろ何かにありつけたい!と思っていたところに見つけたのは、書店だった。
「そういえば昨日、最近できた本屋さんだと教えてくれたところだ」
その時点で、空腹がどこかへ消えた。
昨日は通り過ぎただけだったから、これは入店せねば!と本の世界へ足を踏み入れる。
並んでいる本のジャンルはさまざまだけど、地方創生や移住関係が私の目に飛び込んでくる。
自己啓発エッセイも気になる。
散々悩み2冊に絞って購入し、ちょっとお店の方と会話し店を出ると、自分が空腹であったことを思い出す。
「もうパスタにするか」と諦めていた時、おしゃれな佇まいの洋食屋を発見!ランチのラストオーダーギリギリに入店。
オムライスをオーダーして、早速購入した本を開く。
あ、歩き疲れたので、ビールもいただきながら…
「なんて充実した旅だろう」と本を読みながら思う。

シンプルな内装のレストランは、家族経営なのかどこか和やかな雰囲気。
そして、懐かしさを感じるオムライスにほっこり。
遅いランチを終え、中央前橋駅からかわいい電車に乗って、遠回りしながらトコトコのんびり帰宅の途についた。

発見の連続の前橋旅。次回友人はどこに案内してくれるのだろうか、楽しみで仕方ない。

(2025/12の旅)

#創作大賞2026 #エッセイ部門

【旅エッセイ】
訪れた場所で思ったこと、出会った記憶をエッセイにしてお届け。
各旅の写真や行程は『notabi』にて公開。
訪問した先の写真はこちらから
https://notabi.world/albums/f61f3b9b-f807-0000-a7d4-00006c484293

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