総合型選抜入試と探究から思う事

こんにちは、くらげ先生です。
総合型選抜入試は探究的思考が大切という話です。

実際、大学の総合型選抜で出題された内容を見ると、その人の学力・知識だけでは導き出せない資質・能力が試されているのが良くわかります。しかし、これに対応できるのは、探究先進校での取り組みや、授業時間外でいかに思考を働かせ、多くの人と対話をする経験をしているかで、対応力が決まりそうな印象です。(いろいろ経験した今の大人の自分だから、回答をする(論述する)ことができそうな問題だったりします)

探究で目指す資質・能力

書籍などで、探究が目指す資質能力の3つの柱として、「知識・技能」「思考、判断、表現」「学びに向かう力・人間性」とあり、前者2つの組み合わせにより、様々な状況においてそれらを活用できること。後者は、課題への対応において、どのような形の解決を求めていくか、その方向性や如何に自他を尊重した答えに向かっていくかというもの。と、私は解釈しています。

これを、学校で学ぶことのできるチャンス探究であるが、探究そのものは総合型の受験のためのものでは決してないと思います。しかし、受験での判断基準にもなってくるというインセンティブは、探究なんて不要と考える思考から離れるためには一役買っているでしょう。(私も、話の中で使いがちです)

では、学校の探究が本来目標とする資質・能力に向かっているのか、総合型選抜に有効な資質・能力を育成しているか、という面からみると、発展途上ではあるでしょう。

もともと、受け身の学習しかしてこなかった学生にとって、自分でテーマを見つけたり、与えられた課題であっても唯一解があるわけではない物事に対しての対応など想定外。その想定外を経験する必要だけは済ませたとしても、何をどう考えてよいのか全く分からない。だから、いかに切り抜けるか、やり過ごすか、逃げ切れるか、という事態になりかねない。

学校も、資質・能力と関連付けた有効な取り組みをどの程度提供できているかというと、全国の学校で模索しているのが現状。それこそ、探究中です。

どう学ぶか

己を知り、思考法を学び、多様な考え方が存在する中で、答えを出してみて、壁の存在を知り、別の答えを探し、より良い形を見つけていく経験をどれだけ積み重ねることができるのか。そのような場を提供するのが、週1時間の探究だけでできるのか。そのための対話を教員だけでできるのか。

週に1時間とすれば、年間で30時間程度。50分授業だから、実質は300分を引いた約25時間が賞味である。1日8時間労働だとしたらほんの3営業日ちょい。このくらいの時間で、大人たちは何を学べるだろうか?新入社員研修3日間で、OJT無しで野に放たれるようなものだ。

もちろん、間に1週間という時間があり、考えるチャンスだけは間にあるとはいえ、宿題も部活もあるし、バイトも恋愛も、脳のキャパシティはそちらにたくさん振り向けられる。そのなかで、探究について自主的に時間をつくるインセンティブをつくるとすれば、やはり、好きな事・考えてしまう事について取り組んでいくことなのではないだろうか。

電車好きが電車についてならいくらでも深いところまで語れるように、野球好きが個別の選手の特性や記録を語りながら中継を見るように、そうせずにはいられない物事を主題にしてDIGしていってもらうのが一番だと思う。

授業づくりの方向性(私案)

私が実際に関わっている授業の中では、年間計画の3分の1ほどの時間は、自己理解を進めること、思考法を学ぶこと、表現の技術を伝えることなどを行っていますが、残りは自分で考えて進めることと、対話量をなんとか捻出しようという形です。そして、テーマは完全フリー。

現在までにある程度の効果は見えてきてはいますが、総合型選抜試験で出される課題に対しては、まだまだ及ばない(まだ1年生だしという面も含め…)。

もっと、対話への欲求を高めていかねばと思っているところです。来年度は(2年生になったら)、1年生への関与機会をつくって、自分以外の課題に対して思考を巡らす経験を通して育ててみたいと思っています


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