【決算分析】野村不動産HD(3231)2026年3月期 ★★★★☆|6期連続最高益も来期は成長鈍化か
⚠️ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
総合評価:★★★★☆(4/5) 6期連続最高益を達成。売上・利益ともに大幅増で内容は良好でした。ただし来期の営業利益成長予想がわずか+1.3%にとどまっており、今期の高成長が一時的だった可能性もあります。指標面の割安感は維持しつつ、来期の踊り場を見極めたい局面です。
✅ 良かった点
・売上高9,425億円(前年同期比+24.4%)、営業利益1,382億円(+16.2%)と6期連続の最高益更新
・都市開発部門が3,248億円(+52.2%)と爆発的な伸び。大型物件の売却が寄与したとみられます
・住宅ブランド「プラウド」を擁する住宅部門も4,334億円(+17.6%)と安定した成長
・来期配当を40円→44円へ増配予定。株主還元の意識の高さが見えます
⚠️ 気になった点
・来期(2027年3月期)の営業利益予想は**1,400億円(+1.3%)と成長が急ブレーキ
・海外部門は37億円(-60.5%)**と大幅な落ち込み。海外戦略の立て直しが課題
・都市開発の+52%は大型案件の特殊要因が大きく、再現性に疑問符がつきます
📊 数字で見る業績進捗(2026年3月期 通期)
売上高 | 9,425億円(前期比 +24.4%)
営業利益 | 1,382億円(前期比 +16.2%)
経常利益 | 1,248億円(前期比 +16.9%)
純利益 | 829億円(前期比 +10.8%)
通期予想(2027年3月期)
売上高 | 10,800億円(前期比 +14.6%)
営業利益 | 1,400億円(前期比 +1.3%)
経常利益 | 1,250億円(前期比 +0.2%)
純利益 | 860億円(前期比 +3.8%)
💹 株価指標の同業他社比較
PER(予想) 野村不動産HD 11.4倍 / 住友不動産 20.5倍 / 東急不動産HD 10.5倍
PBR(実績) 野村不動産HD 1.14倍 / 住友不動産 1.79倍 / 東急不動産HD 1.12倍
PSR 野村不動産HD 0.98倍 / 住友不動産 — / 東急不動産HD —
配当利回り 野村不動産HD 3.98% / 住友不動産 0.91% / 東急不動産HD 3.34%
ROE(予想) 野村不動産HD 10.0% / 住友不動産 9.1% / 東急不動産HD 10.6%
(2026年4月24日時点・日経会社情報取得)
バリュエーション評価:適正〜やや割安
PER11.4倍・PBR1.14倍は住友不動産(PER20.5倍・PBR1.79倍)と比べると大幅に割安です。東急不動産HDとはほぼ同水準。配当利回り3.98%はセクター内でも高水準で、インカムゲイン狙いには魅力的な水準と言えます。
🔍 投資判断まとめ:様子見
懸念点
・来期の営業利益成長率+1.3%は現状維持に近く、成長ストーリーが弱い
・都市開発の大型案件剥落後の実力値がまだ見えていない
・金利上昇局面での住宅ローン需要への影響を確認したい
次の決算までに注目すること
・住宅部門の新規販売契約件数と価格帯の動向
・都市開発部門のパイプライン(保有物件の売却予定)
・海外部門の再建策と具体的な収益化時期
PER・PBRの水準だけ見れば割安感はあります。ただ来期の成長鈍化が確実視されている今は、無理に飛びつかず、1Q決算(7月)で実力値を確認してから判断したい銘柄です。配当利回り3.98%を受け取りながらじっくり待てる方には保有継続は悪くない選択肢かもしれません。
データ出典:野村不動産HD IR、日経会社情報(2026年4月24日)
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