見出し画像

2025年5月 レブンアツモリソウ

礼文島といえば、この花、レブンアツモリソウ。かつては、6月上旬が見頃だったが、次第に開花時期が早まり、今では5月下旬が見頃になっている。
さらに、いわゆる群生地と呼ばれるエリアも、時代と共に移ってきた。西海岸の鉄府、次は鉄府の西、内陸の場所、そして数年前から船泊の海岸。今年は船泊エリアに遊歩道が設けられ、昨年までのように自由に動き回れなくなった。今回、その3ヵ所すべてを回ったので、順に紹介したい。

まずは船泊の海岸。真新しい看板と、車数台分の駐車場が設けられた。バスなどの大型車両の駐車場はないので、団体ツアーはしばらくは来ないのかな。
海岸への階段も新設。昨年まではガソリンスタンドの南側に簡易ハシゴが置いてあった。

5月25日に観て回ったが、まだ咲き始めたばかりの非常にフレッシュな状態の花を観ることができた。

やや小ぶりな株。葉っぱも小さめ。黄色みが強め。
ロープが張り巡らされて、歩道部分しか歩くことができない。さらに一方通行。生育エリアのうちおよそ半分程度をめぐる感じになっている。
受け口のように膨らんでいるのが唇弁、両側に耳のように垂れているのが側花弁。唇弁に覆いかぶさるのが上蕚片。
これから開花するツボミ。
唇弁の最奥部に盛り上がるのが、蕊柱(ずいちゅう)。
これもずいぶん黄色みが強い。
基本的にすべての株の脇に黄色い標識が立てられている。
見事な咲きっぷり。
唇弁の底が黄色み強くなっている。
きゅっと窄んだツボミは開くことができるのだろうか。心配してしまう。
こぢんまりしたかたまり。
きゅっとつぼんだ状態がカワイイ。
歩いて回れる範囲内ではこれが最大の一群れだった。
美しいラインナップ。
ロープのすぐ近くにこんな大きな群れが咲いてくれていてありがたい。
よくよく見つめれば、花ごとに微妙な咲き方の違いがある。
地元の方々はここに咲いているのを知っている人もいたようで、大昔、ここから掘って自宅の庭に植えたことがあるけど、2、3年咲いただけで、その後は咲かなかったと話してくれたご老人もいた。
精悍な顔つき、まるで王宮を守る衛兵のような気品が満ちている。
島の人たちも子連れでたくさん見学に来ていた。この場所に咲いていることを知らなかった人も多いようだった。

次の日、西海岸の鉄府に行ってみた。岬めぐりコースのルートでもあるので、ぱらぱら歩いている人も見かけた。海岸沿いの斜面には、有刺鉄線で囲われた一角が今も残っている。咲いているレブンアツモリソウの数は多くはない。

監視人がいるわけでもないが、一応、有刺鉄線が張り巡らされている。
斜面の上の方に咲いている様子が見える。
縮れたような花が雨に打たれていた。
周囲の植物に囲まれて、はっきり見えづらい。
ここは早くから咲いたようで、すでにピークを過ぎたように見える花もあった。茶色いシミが出てくる。

鉄府海岸から、澄海岬経由で、いわゆる群生地へ寄った。ここはバスの駐車場もあるので、ツアー客たちも訪れる。監視人も常駐している。ただし、以前からの見学エリアにはあまり咲かなくなって、最近、そこから西、道路の反対側に見学エリアが設けられたばかり。

大勢の見学客が来ても対応可能な見学コース。
見学しやすいように周辺をきれいに整理してある。
比較的、近距離で観察できる株もある。
募金箱が設けられている。昨年も寄付をした。今年も1000円。寄付すると毎年異なるバッジをもらえる。昨年はオオバナノエンレイソウ、今年はチシマフウロだった。

一昔前の観察エリアの方は、半分はほとんどレブンアツモリソウはない。駐車場寄りの方は、まだ少しは生えている。

10年ほど前に山仲間と来た時には、木道周囲にたくさんレブンアツモリソウが咲いていた。今は数えるほどしか見えなかった。
木道のすぐ下に1輪、クリーム色した花が雨に濡れて咲いていた。

で、保護エリア内は減ってしまったのだが、その外にはけっこう多くのレブンアツモリソウが咲いている。溝を跳び越して、いつも写真を撮っている。

こんな贅沢な株も間近で見られる。一応、立ち入り禁止とは書かれていないが、本当は立ち入ってはいけない場所かも。
ここは木道もなければ、柵で囲われてもいないけど、花の株の脇にはしっかり黄色い標識が立てられていて、保護観察対象であることを示している。

これで、3ヵ所のレブンアツモリソウ観察エリアをすべて観て回ったことになる。
後はおまけ。本当はハイジの谷でも以前に自生のレブンアツモリソウを観たのだが、今年は見つけられなかった。その代わり、桃岩から知床へのルートで、遊歩道から少し離れた草むらの中に、3ヵ所、レブンアツモリソウを発見、というか見つけたのはJさん。本当に花目が利くのです。

これは写真を少し拡大したもの。肉眼ではこんなに大きくは見えない。あると分かっていれば、見つけようもあるが、素人目ではなかなか見つけるのは困難。あと他にも2ヵ所。同様の距離感。

で、これで終わりかと言うと、最後の最後は自生ではないのだけど、カナリアパークの花壇。これが最後の見納め。その後は船で利尻島に移動したからラストチャンスだった。まるで、また来てねと、お見送りしてもらったようだった。

カナリアパークの花壇。純白に近い鮮やかな白だった。お見送り、ありがとうね。


いいなと思ったら応援しよう!