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【婚活編4】憧れるのをやめましょう

(2026年1月18日 リライト)

新井(16歳)高校1年生

「わが最愛の妻よ、私の罪を許してくれ・・」

(まじかっ、キスシーンだ!)

新井の高校の文化祭は少し特殊だ。
クラス毎にテーマを決めて、
舞台で演劇を発表するのである。

自分達の出番が早々に終わっていた新井は、
他クラスの演劇を退屈な思いで見ていたが。
1年A組の完成度の高い劇には、
いつの間にか見入ってしまっていた。

「ロミオとジュリエット」で有名な、
シェイクスピアの四大悲劇が原作らしいけど。
はっきり言って、新井はその原作を知らない。

そんな作品のチョイス1つをとっても、
このクラスの本気度がうかがえた。

もちろん、高校の公式行事。
キスシーンなどは、やってるフリだけど。
真に迫った演技で会場全体が見入っている。

そして、この演劇の悲劇のヒロイン役。
新井はこの子に目を奪われていた。

「キレイな子だよな・・・」

文化祭のプログラムをめくって、
彼女の名前を探す。

1年A組 CAST
ヒロイン役 ・・・ 川相理恵
 

「川相理恵」さんか。
同じ1年生とは思えないなぁ・・・

そう思い、新井は自分の服装を見直す。
上下とも、真っ黒なシャツとズボンである。
自分のクラスでやった演劇で、
新井の配役は「世間の冷たい人A」

この真っ黒な衣装で、
黙って主人公に近づいていき、

「何だよお前ら、あっち行けよ!」

主役のそのセリフを聞いて、
黙って舞台裏に下がる役である。
まぁ「役」と言うのもおこがましいw

舞台上ではA組の劇が、
大きな拍手の中で大団円を迎えていた。

同じ学校の同級生の劇だと言うのに、
何だか遠い世界の人達のように思える。
あのキレイなヒロイン役の子、
あの子には、自分の姿はどう見えるだろう?

いや、そもそもが。
視界に入る事などないのだろうか・・・

この物語は「彼女いない歴=年齢」だった筆者が、
どーにか結婚にたどり着くまでの自伝です。
登場人物にモデルはいますが、
実在の人物とは関係ありません。

婚活勢力図(28歳時点)

E高で同級生の「川相理恵」さん。

どう考えても、あの川相理恵さんだろう。
高校時代の「憧れのあの子」だ。

とは言え、言葉一つ交わした事もない。
当然、あちらは新井の事など認識していない。

たまたま、同じ高校に通っていただけ。
卒業すれば、もう関わる可能性もない。

そんな「憧れのあの子」である。

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