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(短編小説)価値観、渋滞中

「あ、何か食べ物屋が出来てる!
 行ってみない?」

家族揃って外出中な休日の昼下がり。
偶然見かけた知らない店に、
思い付きで入る事にした。
入口は軽く渋滞中だ。
20分程度は待つかもしれない。
が、妻と娘は待つのが嫌いだ。
一方、自分は待つタイプである。

いくら「思い付き」であれ、
一度「行こう」となった時点で、
気持ちは「それ」に備えているのだ。
20分程度で、諦めようとは思えない。

幸い、今日は2人共待つ空気だ。
想定通り、席には20分ほどで通された。

狭いタイプの店内だ。
隣の席とは一応仕切りはあるが、結構近い。
話し声は普通に聞こえる。

隣の「2人席」に座っているのは、
小学生くらいの男の子と、
母親と思われる親子の2人連れだ。

「それ頼んで食べられるの?
 結構量あるよ?」

「肘付いて食べないの!」

「ご飯は左手で持って食べる!!」

厳しいお母さんのようだ。
言ってる事は正しいと思うけど。
休日、親子での外食。
細かい事言ってないで、
楽しく食べれば良いのでは?

・・などと、隣席に思われる狭い店内である。
声の程度は気を付けた方が良い。

その点、うちの家族は静かなものだ。
下手すれば隣と腕がぶつかるような、
こーいう狭い店内で、雑談の類はしない。
全員スマホを取り出して、
食事が来るのを待っている。

「ほらっ!お肉残ってるじゃない!
 だから、多いって言ったのに!」

「コレ、持って帰っても大丈夫ですか?」

「持って帰っていいみたいだから。
 晩御飯で食べようね!」

やっぱり厳しいお母さんだ。
まぁ、食べ残しの山を築くより、
持って帰ってくれた方が、
お店としても助かるか?

隣の母子は、早々に食事を済まし。
先に店から出て行った。
何気なく、そのテーブルに目をやると、、、

あっ、野菜丸残りw
(母親分も含め)

持って帰ったのは、お肉だけ。
しつけに厳しそうな、お母さんだったのに。
「食べ残し」はアウトではないのか?

自分の中では「食べ残し」
しかも、手すら付けてないようなのは。
結構、アウトだけどなぁ。

店からの帰り道。

「隣のお母さん、厳しかったよね!」
「それなー! 私も思ったぁ」

妻と娘も同じ感想を持ったようだ。

まぁ、価値観は人それぞれ。
公共の場で大きな声で子供を叱るのも、
料理が野菜だけとはいえ、丸残りなのも。
個人的にはアウトだけれど、
他所の家庭の事である。
まぁ、大きなお世話だろう。

自分の家庭は、こーして会話もあって。
休日に外食を楽しめてるのだから、
それで十分だ、、、

    ・
    ・
    ・

(同時刻 別の場所)

「ねぇ、お母さん。
 お店で隣にいた家族連れさ。
 全員、ずっと黙ってスマホ見てたよね」

「きっと、会話のない家族なのよ。
 食事も子どもの分、大人でシェアしてたし。
 あれ、マナー的にアウトだからね!」

「今日は晩御飯も、あのお肉食べれるね!」

「あんた、それ計算して多いの頼んだでしょ!」

「あっ、バレたw」


本当に、余計なお世話なようである。。。


今回の短編は、個人的なお試し企画です。
以前から触れてた、こちらの本。

こちらを、楽しく読了できたので。

「書かれてる事、多少はふまえたつもりで」

今回、書いてみました。

出来事は、この3連休の体験談です。
(最後の母子の会話はもちろん創作)
日常から小説が探せないか?
そんな試みでした。

いや、ね。

ずっと書いてる「自伝」の方が。
今、就職後10年くらいのところでして、、、

話が暗いんです、全体的にw

現実で暗い話が多い時なので、仕方ないけど。
書いててちょっと、
「うーん」ってなってきたので。
気分転換も兼ねての、別路線です。

けどこの本、
「言語化するための小説思考」(小川哲)

本当に面白かったです。
別にマニュアル本でもないので、
小説好きじゃなくても楽しめますよ。

色々、感想を頂けると喜びますw
(自伝も含め)

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くりす 日々の色々を面白おかしく書く事で、日常を楽しく色付けできればと思ってます。書く事はもとより好きなので「毎日更新」頑張ります。よろしければ応援お願いします!

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