見出し画像

(婚活編0話)マジになるのは1年後

先日完結した筆者の婚活自伝、
「人間、半数は女性だぞ!」のプレストーリー。
第1話から、1年前の出来事を書いてみました。
自伝全般と同じく、事実ベースではありますが、
登場する人物名・団体等は一切存在いたしません。

(登場人物)
新井 ・・ 26歳(独身)
岡本、田代、丸山 ・・ 新井の中学までの同級生



【婚活編0話 マジになるのは1年後】


「へぇ、2人揃って今年結婚するんだ?」

紆余曲折の末、前年よーやく就職できた新井。
失業時代はあまり会っていなかった、
中学までの同級生と良く会っていた。

田舎の学区だった為、
ずっと同じメンバーで育ってきた同級生達は、
概ね全員仲は良く、知らないヤツはいなかったが。
そうは言っても、仲良しグループはいくつかあった。

新井が仲良くしてたのは、
塾などが一緒で、好きな野球の話も出来た、
安部・菊池達のグループと。

おとなしい自分と、似たタイプで集まっていた、
岡本、田代、丸山達のグループだった。

そしてこの日、会っていたのは後者の方。
比較的、おとなしいタイプの集まりである。
その集まりで、田代と丸山が、
「今年結婚する」との話を聞いていた。

「で、2人はいつ式挙げるわけ?」

「それがさ、俺が5月16日。
 こいつが、5月23日なんよ」

「げっ、2週連続ってか?」

「そうなんよ、悪いなとは思うんだけど」

「まぁそれは、、、
 で、場所はどこでやる訳?」

「・・それがね、2人共同じ○△▢ホテル」

「へっ? 同じ場所??」

「そう、同じ場所・・・」

話を聞くと、こーなったのは本当に偶然らしく。
それぞれが、それぞれ動いた結果。
「同じ場所で、1週間違いで挙式」
そんな事になったようだw

けど、それ俺らを始め参列者も被るよな。
知らない仲じゃあるまいし、
上手い事ずらしてくれりゃ、良かったのに。

その程度の文句は言ってみたものの、
まー仕方がないか、めでたい事だし。
そうは思ってたんだけど、、、

「・・でさ、悪いついでにもう1つ。
 新井と岡本に頼みたい事があってさ、、」

   ・
   ・
   ・

(5月23日 2回目の結婚式当日)

「こちらに、ご記帳おねがいしまーす」

1週違いで同じ場所で行われた連続挙式。
この連続挙式にて、新井と岡本は続けて
「新郎側の受付担当」となっていた。

この2週目には、式場の人からも
「え、また君達?」的な目で見られていた。
受付は、変えても良かったのでは・・?
やってて、正直そー思った。

どーにか、2週目の結婚式も終わり。
後は、本日の2次会のみ。
それまでの時間を、どこで潰そうか・・?

そう思い、フラフラしてたのが悪かったのか。

この時、新井は人生において初めてのミスを、
犯している事に気づかなかった、、、

(2次会会場にて)

「では、丸山夫婦の門出を祝って、、、」

「かんぱーい!」

無事始まった2次会。
準備等、頼まれてた仕事も全て終わり、
すっかり気も緩んでいた新井は、
食事を楽しもうと決めて、のんびりしていた。

「まーたこんな隅っこで。
 何1人静かに食事しとんよ、新井君?」


2次会から参加の、同級生の安部だった。

「だって、頼まれてた仕事は全部したし。
 後は静かに会を楽しむだけだろ?」

この2次会で、自分の役割はもう済んだ。
そう思ってる新井としては、
のんびり、美味しい物でも食べてたい。

「お前はさぁ、、、
 友達の結婚式の2次会って言えば!
 これ以上ない、出会いのチャンスだろが。
 どーせ、彼女とかおらんのやろ?」

あーそういう話、、、
もっともらしい意見とは思うけど。
新井には、その欲求は余りなく。
正直、めんどくさかった。

「ほれ、あそこ見てみ。
 岡本だって、頑張ってるだろ?」

安部に促されて見た先では、
岡本が、知らない女の子と話をしていた。
てか、あの女の子誰?
えらく美人に見えるけど、、、

その時だった。

「皆さん、ちょっと聞いて下さーい」

参加者の男性1人が声をあげた。
新井の知らない人だ、新婦側の友人だろうか?

「ココに来る前、式場の駐車場で財布を拾いました!
 式の参加者の落とし物な気がするので、
 みなさん心当たりありませんか?
 なければ、交番にもってきまーす」

めでたい式で、財布を落としましたか。
そりゃ、まぬけな話だな。
そー思い、掲げられた財布を見ていると、、、

見ていると・・・

恐る恐る、ポッケを探る。

・・・・


「すいません、僕のですw」


こんな恥ずかしい事が、
かつてあっただろうかw

友人のめでたい席で、
財布を落とした、まぬけな新井。

「今時、落とした財布が返ってくるなんて。
 何だかんだお前、幸運じゃんw」

そんな同級生達の慰めに、
適当に返事をしながら。
それまで以上に隅っこで、
静かに時が過ぎるのを待つのであった。

この、2週連続挙式。
新井にとっては初めて参加する、
「友人の結婚式」だった。

彼女すらいない自分を思えば、
もっと感じる事があっても、
よさそうなもんなんだけど、、、

???
「私達は他の人と被らないとこ、
 探さないとね。」

「来年来年、連中には内緒だぞw」

当面、特に感じる事もなく。
恥ずかしい失敗が、
一刻も早く過去の物になって欲しい、
その程度の思いだけを募らせていた。

新井の心に火が付くのは、
これから、ちょーど1年後。

この時既に、野望の炎が燃え盛っていた、
岡本の結婚式の夜からである。。。

【婚活編本編はこちら】

いいなと思ったら応援しよう!

くりす 日々の色々を面白おかしく書く事で、日常を楽しく色付けできればと思ってます。書く事はもとより好きなので「毎日更新」頑張ります。よろしければ応援お願いします!