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「詐欺じゃん」と言われたプラ板アクセサリー 材料費だけでは見えない、ものづくりの時間のこと

はじめまして、Kurogoma.です。
漫画やイラストを描きながら、ハンドメイド作家としても活動しています。

ありがたいことに作品をたくさんの方に手に取っていただき、
minneの人気作家ランキングで1位になったこともあります。

でも、そこにたどり着くまでには、紆余曲折 さまざまなことがありました。

「100円のプラ板をそんな値段で売るなんて、詐欺じゃん」

そんなふうに言われたことがありました。

それも、知らない誰かからではなく、近しい人から言われた言葉でした。

気づけば私は周りから、
「なんだか詐欺みたいなことをしているやつ」
になっていました。

久しぶりに会った叔母に、
「詐欺みたいなことしてるらしいじゃん」
と言われた時は、少しとまどいました。

「そんなよくわからない事、やめたほうがいいよ」

叔母はきっと、本当に心配してくれていたのだと思います。

当時は、今ほどマルシェが身近だったわけでもなく、
ハンドメイド作家という働き方も、まだあまり知られていない頃でした。

ガラケーを使っている人も多くて、
Instagramも今ほど当たり前ではありませんでした。

叔母から見たら、家に引きこもって、
なんかよくわからない事に姪っ子が足を突っ込んでいる。

そう見えていたのだろうなぁと思います。

誤解はあとで解けたのですが、
それよりも、言葉のほうが残りました。

身近な人だからといって、
いつも味方でいてくれるとは限らない。

そのことを、はじめて実感しました。


一方で、作品は少しずつ知らない人のもとへ届き始めていました。

minneのアプリの目立つところに載せていただく機会が増えていた頃でした。
人気作家ランキングで1位になる、ほんの少し前のことです。

知らない方からDMをいただくことも増えていました。

でも、知らない人に何かを言われるよりも、
近い人の言葉のほうが、ずっと深く残りました。


材料費がいくらか。
どれくらいで作れるのか。

見えている部分だけで判断されて、
「詐欺」と言われることは、やっぱりつらいものでした。

それでも、手を動かすことはやめませんでした。

何度も試して、失敗して、作り直して。

焼いたら思ったより縮みすぎたり、
よれよれになったり、
ぐにゃぐにゃになったり。

うまくいかないことの方が多かったと思います。

それでも、どうしたら少しでも良くなるかを考えて、
手を動かし続けていました。

5分で読めるマンガが5分では作れないように、
3分で聴ける曲が3分では作れないように。

100円のプラ板で作っているからといって、
100円分のものを売っているわけではありません。

そこには、失敗した分の材料も、
試行錯誤した時間も、
少しでも良くしようと考えてきたことも入っています。

だからこそ、
見えている材料費だけで判断されるのは、悲しかったのだと思います。


そんなある日、マルシェに出たときのことです。

ひとりのお客様が、作品を手に取って、
少し驚いたような顔をしました。

「え、かわいい……」

そう言って、しばらく作品を見てから、

「安い。いいんですか?買います」

と、そのままレジに来てくださいました。


そのとき、
心の中にずっと残っていたものが、少しだけほどけた気がしました。

ちゃんと見てくれる人がいる。
ちゃんと受け取ってくれる人がいる。

そのことが、ただ嬉しかったです。


それから少しずつ、
すべての言葉を同じ重さで受け取らなくてもいいのだと思えるようになりました。

近くにいる人の言葉ほど、大きく聞こえてしまいます。

でも、その言葉だけが全部ではないのだと思います。

あのとき、言われたことを全部まともに受け取っていたら、
私はきっと、手を止めていたと思います。

やめなくてよかった。


もし今、誰かの言葉で手が止まりそうになっている人がいたら、
その言葉だけを、全部だと思わないでほしいです。

ちゃんと見てくれる人は、きっといます。

私も、あの日のお客様にそう教えてもらいました。


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