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enjiro
オレとお前の、マーブルなオーロラ|シロクマ文芸部
「──・・・シャボン玉の中から世界を見てさ」
ん? いまなんて言った?
「よく見ると、つるつるした表面を虹が蠢いてるだろ? あれあれ、あんな感じ」
うん、そうだな。曲がりくねったいろんな色が、オーロラみたいに動いて。シャボン玉ってそんな感じだ。
「それ! ああ、いいなぁ。あんなの、他にないだろ。え、あんのか? いや、ないだろ。それが ふわふわゆらゆら 漂う。もう戻ってこないんだぜ。なんか、いいよな」
あ、うん。で、中から……見るって?
「そうなんだよ。そういうシャボン玉の中から世界を見んの」
えーっと、同じことがないってこと、か?
「そうだね。そいでさ、うっすーいのな。薄いの。一瞬だぜ。一瞬でパチンだ」
ああ。ゆく河の流れは絶えずして、ふわふわ ゆらゆら パチン──、か。
「でもさ、それがいいっていうかさ。マーブルな虹がオーロラみたいに生きてるんだ」
──うん。
「たぶん、オレの乗ってるシャボン玉と、お前の乗ってるのは違うだろ?」
そうかもな。
「みんな別々のシャボン玉なんだよな」
ああ。
「だから、さっきはごめん。お前のシャボン玉からはそうやって見えてるって、気づいてなかったから」
そっか……。なんか、いいかもな。
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