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sodonder
あの頃を写真で見るように | シロクマ文芸部
「眠れない」
今日は、認知症がすすんでゆくりっちゃんと、お家で焼き肉をしたのさ。小学生の頃からの親友のお母さんでね。家にしょっちゅう遊びに行ってた。ホットプレートで焼そば作ってくれたり、餃子を包んだり……。真っ黒に日焼けした少女の頃も、大人になりかけた思春期も、たくさんのことを話したな。うちの人はりっちゃんの息子だから、ずいぶん大人になってからもずっと一緒。
りっちゃんは写真が好きでね。何かにつけて……つけなくても、写真を撮りたがるのさ。今日もそう。りっちゃんとうちの人とわたしと三人でのお家焼き肉を、写真に撮りたいんだって。困ったな。わたしは写真になりたくないの。待ってね、りっちゃん食べてからにしよう。待ってね、りっちゃん片付けしちゃうからね。待ってね、りっちゃんおトイレ行ってくるね。
りっちゃん、「写真、撮る」ってずっと言ってる。自分のスマホだけど、自分では写真は撮れないから、うちの人に撮ってもらうんだって。
「りっちゃん、撮った写真をたまに見返すことある?」って何気なく訊いたら
「うん。毎晩布団の中で見る」。そう言ってた。
今晩、布団の中で思い浮かぶのは、布団の中でわたしを見るりっちゃん。
【 お題:「眠れない」からはじまるnote 】
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