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書けない景色|立夏


アゲハがふわりと
山椒の緑に寄せてくる
丸い実があつまっている

エゴノキの花嫁のような白が
さらさらと揺れる

風が吹く

ベランダで陽に当てられている
コットンの薄い影が
ゆらぁゆらぁと
網戸のふちを波打つ

かちっ かちかち
庭のツグミが
水を張った器に飛び込み
ぶぶぶ ぶぶぶ
羽根をふるわせる
水飛沫

ゲゲッゲゲコッ
力強い蛙

ヂッヂッヂッ
低く鳴く鳥
チュイチュイ
遠く鳴く鳥

目も耳も 捨てて
奥の奥
深くへ潜りたい

けれど

頭は
ぱちんぱちぱちと
漏電中

切れては飛んで
立夏の景色に戻される

『書きたいことがないのに書きたいわたし』







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くろいるすけ ◇お読みいただきありがとうございます◇心の糧です◇記事の購入に使わせていただきます◇部屋を彩る花になるかもしれません◇犬のおいしいごはんやおもちゃになるかもしれません◇いただいたお気持ちを大切にいたします◇