「トレンド」なんて、もう存在しない。|30年以上服を着てきて、初めて感じた"異変"

「トレンド」なんて、もう存在しないのかもしれない。


最近、街を歩いていて
なんとなく、そう感じる。


インフルエンサーは毎日のように
「2026年はこれが流行る」
と発信しているし、

ブランドも、
シーズンごとに新しい提案を出している。


でも、それらを見ていても


"裏原"


"オーバーサイズ"


みたいな

「これが今のトレンドだ」

と言い切れるほどの強い


「一本軸」


のようなものを感じない。


確かに、
AURALEEやssstein、Graphpaperを代表とするベーシック寄りの流れはある。    

でも同時に、
ヴィンテージも普通に流行っているし、SALOMON、ARC'TERYX、Goldwinなどのテックも強い。

街を歩いていても、

スキニーもいれば、ストレートもいる。
サルエルなんかもたまに見る。


そして、面白い現象がある。
ここ数年、SNSを見ていると、

「今はこれが正解」

みたいな空気が流れてくる。

でも街へ出ると、ふと思う。


「あれ?全然そんな格好してる人いなくない?」


SNSの中では最先端でも、
現実の街ではごく一部。

この“乖離”が、
特に今のトレンドの特徴だと思う。


むしろ、
ここ数年のトレンドだと言われてきた、

"ワイド"

でさえも冷静に、
実はそこまで多くないように思う。



結局、
全部が並列で存在していて、
どれも"決定打"になっていない。



30年近く服を着てきて、


ここまで、


「トレンドが弱い」


と感じるのは、
正直初めてかもしれない。



いや、弱いというより



"ない"



に限りなく近い気がしているくらいだ。



もしそうだとしたら、
これは、悪いことではないと思っている。



むしろ、
ある意味でトレンドから

"自由になりつつある時代”

なのかもしれない。


「これを着ておけば間違いない」


という正解がない代わりに、

何を選ぶか、
どう着るかを自分で決められる。



ただ、その自由は同時に、


"誤魔化しが、効かない"


ということでもある。



今、売っている服って
だいたいは、かなり"シンプル"なものが多い。

だから、"シンプル"が基準になるのは大前提。

最近のドメブラは特にシンプル。
素材へのこだわりやシルエットの完成度は高い。

でも、
ファッション初心者から見れば、
どのブランドも服も同じように見える。

だからこそ、

その中で

“どう見せるか"

は、完全に"着る側"に委ねられている。



正直、
これが一番難しい。


シンプルな服でおしゃれに見せるのは、思っている以上にハードルが高い。

例えば、
何度も取り上げているUNIQLO。  

誰でも着れる"LifeWear"
なんていうのは幻想で、

実は逆に

“超玄人向け”

だったりする。

ベーシック過ぎて、
誤魔化しが効かないからこそ、
その人自身の体型、バランス感覚やセンスが、そのまま出る。



じゃあ、

 "シンプル"が主流になっているこの時代で、

僕はどうするか?



結論、
好き勝手までは言いすぎだけど、

あるようでない"トレンド"は基本無視。

“自分の色”を少しづつ出していくつもりだ。


例えば、
シンプルはベースだが、

無地✕無地

ではつまらないから、
ソックスにラインやラメ感のあるものを選んだり、  

フレームが大きめのサングラス
個性の強いアクセサリー
こなれ感が出せる帽子

なんかで、
ほんの少しだけ強めの主張を足す。


ここ数年は、
ワイドパンツに短丈のトップス。
いわゆる"Aライン"
でバランスを組んできた。


でも、
今年の夏は、あえて"Yライン"で組む。


正直、
Yラインはトレンドの主流ではないかもしれない。

でも、これだけ自由な時代なら、
縛られる必要もないと思っている。

ショーツは
膝下丈や極端なワイドではなく、
裾が少し広がるくらいで、膝上あたりに収める。

トップスも昔のデムナ期のような、
少しオーバーサイズのバランスを取り入れる。

それに、乗じて
たまに、スキニーも履こうかなとか思ったりさえもする。

そして、夏は
街に溢れ過ぎている
"全身オールブラック"は、なるべく控える。


これが正解かどうかはわからない。


ただ、自分の中でバランス的に
しっくりくるからそうする。


全体はシンプルでも、細部で崩す。


自分流のエッジを、
これまでより出していく。



「そんなの別に普通じゃない?」



服好きの皆さんからは、そんな声が聞こえる。


僕も、そう思っていた。


でも、街へ出るとわかる。


もちろん、全員とまでは言わないが、

意外や意外、

結構多くの人が"守りに入って"いるのか、
それすらもやっていない人が多い印象を受ける。

これこそが
"シンプルが前に出過ぎた"トレンドの力なのか。

最近は特に、街を歩いていても、
みんな同じような格好をしていると感じる。

それ自体が悪いわけではないけど、

その中でどう"差別化"するかは、

もう個人の感覚に委ねられている。


だからこそ、


今はトレンドを追う時代というよりも、

“どう着るか”

が問われる時代なんだと思う。



いや、もしかすると
いつの時代も変わらず、
そうだったのかもしれない。



振り返ると
トレンドという幻想に
"踊らされていただけ"なのかもしれない。



とは言え、
トレンドがゼロになるわけではないと思う。


ただ、少なくとも、
昔のように単純に


“乗ればいい"


という時代ではなくなったのは確かだ。



だから今は、
ある意味で一番


「個々の力量が表に出る時代」


なのかもしれない。



それが理由なのかは、
わからないけど、




最近、



"正解のない服"に挑戦していることが



「妙に楽しい」



同時に、



30年以上、服を着てきて、



また純粋に



「好きなものを着ればいい。」



服にハマり始めたあの頃のような感覚に、
戻ってきた気がしている。




面白い時代になってきたなぁ。




最近
ふと、そう感じる。




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