古事記と宇宙の話。
天地初發之時、於高天原成神名、天之御中主神訓高下天、云阿麻。下效此、次高御產巢日神、次神產巢日神。此三柱神者、並獨神成坐而、隱身也。
昔、この世界の一番始めの時に、天で御出現になつた神樣は、お名をアメノミナカヌシの神といいました。次の神樣はタカミムスビの神、次の神樣はカムムスビの神、この御お三方かたは皆お獨で御出現になつて、やがて形をお隱しなさいました。
古事記の冒頭、天地開闢です。
このシーンは、宇宙の始まりを記述しているとも考えられるので、ちょっと書いてみます。
*インフレーション
インフレーション理論では、宇宙は誕生直後の10-36(乗)秒後から10-³⁴秒後までの間に、エネルギーの高い真空(偽の真空)から低い真空(現在の真空)に相転移し、この過程で負の圧力を持つ偽の真空のエネルギー密度によって引き起こされた指数関数的な膨張(インフレーション)の時期を経たとなっています。

インフレーションが起きた真空の場とは、物質も光子も全部無い場所のだと言えます。玄語においても同じ理論が最初にきています。

真空には、光も無ければ、熱も無く、電荷もありません。そう言ってしまうと何も無いと思えますが、実際には全部があります。般若心経で云う所の色即是空 空即是色ですね。
アインシュタインによると、全てのエネルギーを取り除いても残ってしまうエネルギーがあります。それを零点エネルギーと言います。真空でもエネルギーが完全に0にはならないという事です。
E0=1/2hν(零点エネルギー)
プランク定数 h=6.62607015×10−³⁴
νは振動数です。
それでも、光子は、二つのhνで成り立っているのでE0では、生成できません。
そこに発生したのが、仮想光子です。存在はするけれど、観測も取り出す事も出来ない光子。エネルギー保存法則からすると無茶苦茶な話に聞こえますが、量子の不確定性原理を用いると可能になります。
ΛE·Λt≧h (少しの時間であれば、真空においても量子が存在できるという自然原理)
少しの時間しか、存在を認められて居ないので、この仮想光子は生成と消滅を繰り返します。この運動を量子ゆらぎと言います。

ここまでが、真空から量子ゆらぎまでの一瞬の出来事です。古事記の冒頭に戻ると、
天地初發之時、於高天原成神名、天之御中主神訓高下天、云阿麻。下效此、次高御產巢日神、次神產巢日神。此三柱神者、並獨神成坐而、隱身也。
となり、天之御中主神と高御產巢日神、神產巢日神が産まれてはお隠れになるという記述に繋がります。
ちなみに、この最初のインフレーションが起きたときは、玄語の一図に上らず。で表されるように平面でした。このあと、ビッグバンが始りどんどん宇宙は加速膨張していきます。
古事記ではその話が伊邪那岐、伊弉冉の惑星生成に続いていきます。また次回解説しますね。
