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空想科学日記:ゾフィーはSlackを返すだけ。僕らだけが毎週怪獣と戦ってる。

我々はヒーローに憧れる。
だがそれは「変身」や「勝利」の姿ばかりではない。
むしろ、日常の中で働きながら苦悩し続ける彼らに、
どこか“自分の姿”を重ねてしまっているのではないか。

そう──
ウルトラ兄弟たちは、戦ってばかりだ。
しかも、変身していない時ですら。


ウルトラ兄弟の仕事とは何か?

彼らは毎週のように怪獣と対峙し、街を守り、命を懸けて戦う。
だが、その任務は変身中に限られない。
人間体のときには防衛チームの一員として勤務し、
地球人としての労働も同時にこなしている。
いわば、常時ダブルワーク状態だ。

これはまさに現代社会における“プレイヤー層”の構造。
価値は低く、労働は重く、代替可能なリソースとして扱われる。
どれだけ戦っても、評価は上がらず、労働は終わらない。


ゾフィーとウルトラの父=管理職の構造

では、管理職はどうか。
ゾフィーやウルトラの父の登場頻度は極端に少ない。
しかも、ピンチの時だけ地球に降りてくる。

『ウルトラマンタロウ』第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」では、
タロウがバードンに敗れた後、ゾフィーが助けに現れるも無惨に敗北。
『ウルトラマンA』第27話「奇跡!ウルトラの父」では、
ヒッポリト星人にウルトラ兄弟ごとブロンズ像にされ、父も敗れる。
しかし、この責任は問われない。
彼らの任務は“顔を出す”ことであり、“勝つこと”は部下に任せればいいのだ。

基本はリモートワーク。
Slackに一言返信しておけば、Netflixを観ていても問題ない。
気の合う女性の家でおうちデートしていても、誰にも咎められない。
これが管理職という立場の“旨味”である。


現場にある唯一の“救い”

とはいえ、現場にも一つだけ“報酬”がある。
それは──恋愛である。

現場にいれば、現場ヒロインとの接触が増える。
セブンことモロボシ・ダンは、アンヌ隊員と共に戦い、
その接触頻度の多さから、やがて恋に落ちた。
これは心理学的にも、“単純接触効果”として証明されている。

現代で言えば、居酒屋バイトが近い。
キツい・汚い・キケンな3Kの代表だが、
なぜかバイトカップルが大量に生まれる。
苦しみを共有し、同じ場所で働き続けることで、
人は誰かに好意を抱いてしまうのだ。

ダンのようなプレイボーイにとって、現場は──
意外と天職だったのかもしれない。


変身をやめた日から、自由は始まる

我々は働いている。
毎日、戦っている。
それは正義のためではなく、ただ仕事だから。

だが、ウルトラマンだって変身をやめることがある。
戦いを終え、組織を離れ、自らの意思で別の道を選ぶ者もいる。

いつか、ゾフィーやウルトラの父のように指揮を執るか、
それとも自分の警備隊を立ち上げるか。
あるいは、セブンのように、ひとり自由に宇宙を巡るのもいい。

戦わない選択肢を持てること──それこそが、本当のヒーローの特権かもしれない。


※記録者:イズミ隊員
地上での観察はXでも継続中。
怪獣とソフビの動向、国家のエラー、社会という構造物のひび割れをポストで記録しています。
イズミ隊員 Xアカウント


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