薬局屋の独り言 第5回「それじゃあマンジャロ使っても痩せないよ、、、」
「マンジャロ使っても痩せないんですけど(怒)」
最近SNS中心に話題になっている
"マンジャロ"という薬
自己注射の薬で、「痩せ薬」として
話題に出ることがとても多いように感じますし、
実際に使っている方も多いように感じます
本来は病院へ受診しないと手に入らないものの
ネット診療+薬の配送サービスで
多少のお金はかかりますが、
入手がそこまで難しくなかったりします
また、"マンジャロ"と同じ成分で
"ゼップバウンド"という薬がありますが
ゼップバウンドには「肥満治療薬」としての適応があるので
ゼップバウンドと同じ成分のマンジャロも
「痩せる薬」なんだということでも
有名になりました
ただ、この有名になったマンジャロは
「使っていると将来、骨粗鬆症になる」
「使っていると筋肉が分解される」
という副作用も有名になり、現在SNSを賑わせておりますし、
そういった副作用も騒がれる一方で、
「マンジャロ使ってるのに痩せないんだけど怒」
というクレームも様々な医療機関、薬局を
悩ませております
そんな話題のマンジャロについて
今回書いてみようかなと思います
1.そもそもマンジャロはなんで痩せるの❓
そもそもでマンジャロという薬がどうして
痩せるのか❓といいますと
「食欲抑制」「胃の動きを抑える」「代謝改善」
の3つがポイントです
マンジャロの話題で必ずといって良いほど出てくるワードでGLP-1というものがあります
このGLP-1というものはホルモンでして、
様々な働きがあるのですが、その中で
「食事をしたことを脳に教えてくれる」
という働きがあります
GLP-1は、食後に小腸から分泌されるのですが
「食事をした=栄養が身体に入ってきた‼️
だから、もう食事をしなくて良いよ‼️」
ということを脳に教えて、満腹感を出してくれます
マンジャロという薬は、このGLP-1と同じような働きをしてくれる薬なので、
マンジャロを使うことで満腹感が出て、
食欲を出しにくくしてくれます
それと、このGLP-1には「胃の動きを遅くする」
という働きがあります
食事をした→じゃあもう栄養は身体に入ってる→腸が食事を吸収してるだろうから、胃から腸に食べ物をすぐ送ると、腸が疲れてしまう、、
→腸が働きすぎないように、胃から腸へ食べ物を送るのをゆっくりにしよう!
という働きをしてくれます
このため、マンジャロを使いますと
胃の動きがゆっくりになり、食べ物が胃の中に残りやすくなります
胃の中に食べ物が残っているので、
空腹感を感じにくくなります
その結果、食欲を抑える働きがあります
それとマンジャロにはGIP受容体作動という
GLP-1と別の部分への働きもしてくれます
このGIPへの働きには、
脂肪の代謝促進=脂肪をエネルギーに変える
サポートをしてくれるという働きがあります
よく「マンジャロは脂肪を減らす」とか
「マンジャロには脂肪燃焼効果がある」
と言われるのも、この脂肪の代謝促進があるからだったりします
胃の動きを抑える効果も食欲を抑える効果と同じと考えれば
「食欲を抑える」「脂肪をエネルギーへ」
という2点がマンジャロが痩せる薬と言われる
理由だったりします
2.最近騒がれる「マンジャロの副作用」はなぜ起こる❓
ここまで書いてきましたのは、マンジャロが
なぜ効くのか❓ということですが
最近SNSを中心にマンジャロの副作用も
話題になっております
よく騒がれる副作用は
・骨が弱くなり、骨粗鬆症リスクが上がる
・筋肉が分解されてしまう
といったところかなと
これらがなぜ起こるのか❓
も書かせていただきますと
起こる理由は主に二つ
「急激な体重減少」と「栄養失調」かなと
マンジャロを使い急激に体重が落ちますと
骨や筋肉の負荷が急に減ります
そうしますと、骨や筋肉としては、
「身体を維持するために骨や筋肉で身体を支えよう」とする働きがあるのですが、
体重が減ってしまうことで、急に負担が軽くなったことにより、
骨や筋肉を強くしようという刺激も弱まり、
骨や筋肉を作る力が衰えてしまったりします
特に女性の場合は、急激な体重減少により
女性ホルモンが乱れやすくなり、
ホルモンの問題からも骨が弱くなったりします
よくダイエットで理想の体重の減り方は
1カ月で体重の3-5%減少くらいと言われますのも
急激に体重減ることは、こういったリスクが
あるからだったりします
ただ、こういった急激に体重が減ることでの
リスクも怖いですが
「栄養失調」の方が危険度が高かったりします
マンジャロを使うことで
食欲を抑えすぎて、食事量が減りすぎる
それにより、骨や筋肉に栄養がいかず
骨や筋肉が弱くなる恐れがあります
特に、既に痩せている人はとても危険です
マンジャロは脂肪をエネルギーに変えると言いましても、身体の中の脂肪が少なければ脂肪を
エネルギーに変換できない
そのため、人間は筋肉の中にある糖をエネルギーにして活動をするようになり、
筋肉からエネルギー源が失われ、筋肉が弱くなります
筋肉を弱くしないためにも、
タンパク質を中心として、食事を摂る必要があるのですが
無理な食事制限をしてしまい、筋肉の分解を起こすケースがあります
マンジャロのことが話題になると
既に痩せていたり、決して太ってはいないというような方もマンジャロを使っているという
ニュースを見ますが、
ある程度脂肪がない方が使うのは
健康を損なうことになるので危険だったりします
3.マンジャロ使っても痩せないというクレーム
ここまでは、SNSやニュースでも話題になっているマンジャロの簡単な説明を書かせていただきましたが
ここからは様々な医療機関や薬局を苦しめている
マンジャロに対する効き目に関してのクレームも書いていこうかと
うちの薬局でもいらっしゃいますが
「マンジャロ使って痩せないんだけど(怒)」
と怒られる方、たまにいらっしゃいます
特に、うちの薬局の場合、
とある患者様に関しましては、
毎月クリニックや薬局に対して
「なぜ痩せないのか❓薬がおかしいんじゃないか❓」と話される方がいます
僕は、その患者様に毎月同じことを話すのですが
「マンジャロは魔法の薬じゃない。痩せるかどうかは自分次第。」
このことを重々承知していただきたいのです
そもそもで、マンジャロが痩せると言われるのは
「食欲を抑える」
「脂肪をエネルギーに変えやすい」
ということでして、これを言い換えれば
「食欲を抑えないと痩せない」
「運動しないと痩せない」
と言ってるのと同じことです
食欲を抑えると言っても、食べ過ぎれば当然太ります
また、脂肪をエネルギーへと言っても、
運動などでエネルギーを消費する場面がなければ
別に脂肪がエネルギーに変えられないので、
脂肪のままです
マンジャロを使ったら必ず痩せるなんて事はなく
あくまで、マンジャロという薬は
「食欲を抑えやすくしますよー」
「活動したら脂肪燃焼をサポートしますよー」
という本来の自分の努力をサポートしてくれる
ものであって
痩せるかどうかは自分の努力次第です
にもかかわらず「マンジャロ使えば痩せる‼️」
という正確ではない情報を鵜呑みにしてしまい
マンジャロを使って、爆食いして運動しないで
結局痩せない方がいらっしゃいます
また、そういった爆食いしたり運動しない方で
あるほど、マンジャロの副作用について気にされたりしますし、値段についても高い❗️
ともはや文句かな?というクレームを話される方もいます
(爆食いしていて運動してない貴方は、副作用
大丈夫だから食事制限と運動をしてくれ‼️)
(そもそもで、自分で食事管理や運動を頑張って
いれば、使う必要ない薬だよ❗️)
と心の中で思うことも多々ありますし、
思ったことをオブラートに包んで話をしております
マンジャロという薬
確かに良い薬だとは思いますが、
・あまり太っていない方が使って無理すると
将来の健康を損ねるリスクがあること
・食べすぎの方や運動不足の方では効果が
出ないだろうなーということ
・自分で食事や運動管理できている人なら、
マンジャロ代でジムにでも通った方が健康的
こういった情報も一緒に知られてほしいと
思いながら、日々薬局で働いております
