ご存知ですか?『報連相』の起源と陥りがちな不幸な事態
在宅勤務も4ヶ月目に。いろんな「あたりまえ」が崩壊中。今回は非対面で仕事を進める上で重要性が増している(と言われる)『報連相』についてのメモ
最後までお読みいただけると得られそうな情報は?
✔︎ 『報連相』の起源と狙い
✔︎ 現在陥りがちな不幸な事態
✔︎ ではどうすれば?
1、誕生は1982年、山種証券の山崎富治社長が生みの親
その後、1986年に『ほうれんそうが会社を強くする―報告・連絡・相談の経営学』(見出し画像はその一部)が出版され世に広まったようです(Wikipedia情報)。
すでに本がないようで私自身読んでおらず、以下はネットで調べて確からしいことを記載しています。ご了承ください。
• 「"ほうれんそう"が立派に育っているかどうかの一つの目安はイヤな情報、喜ばしくないデータなどが何の粉飾もされずに正しく上に伝えられることだと思っている。」
• 山崎社長の狙いは、風通しの良い組織を作るために重要なものとして『報連相』を唱えたもので、細かい定義は(少なくとも書籍には)ない
ということです。
つまり、当時急激に会社が大きくなって組織階層が増えたこと等で悪い情報が上がってこなくなったことに不安、不満を持った社長がそれを是正するために行ったキャンペーン(施策)という面もありそうです。
また、現在まことしやかに『報連相』はこうだ、こうすべきだ、という本やらなんやらが溢れていますが、元々はそういった細かい定義はなかった、ということのようです。
まぁ、すでに一般名詞として使われていますから、そこは原理主義になる必要もないとは思いますが。
調べてみてちょっと思ってたのと違いました。いやぁ、なんでも元を当たるというのは大事ですね。
2、一般名詞ほどに普及したことによる弊害
さて、起源はどうあれ、今となってはほとんどの社会人が聞いたことがあり、やっていると思われる『報連相』ですが、実際の現場ではその運用において上手く行ってないという話もよく聞きます。
私なりにその類型を3つに分けてみました。
① 上司が思う『報連相』と部下が思う『報連相』とが違うことによるすれ違い
② 『報連相』という一つの単語となっており、報告、連絡、相談のそれぞれの違いが意識されずに行われている
③ 上司は『報連相』を求めるが、部下にとっては『報連相』を行っても意味がないと感じることがあり、それが度重なると形式化、儀式化する
いかがですか?
弊害、というか、不幸、ですよね。もしこうだったら。
3、解決策〜実は、上司も分かっていない!?〜
もし、思い当たる節があれば、ということですが、それぞれ解決策は以下のようになるかと。
①はみんながあたりまえに知っている単語ほどその定義には気をつけなければならい、ということの典型的な例ですね。
これは上司がきちんと明示的に示さないといけないと思いますし、それで解決できますね。
ただ、『報連相』の報告、連絡、相談それぞれについて、具体的にどういう時にどんなふうに何をして欲しい、って、明確に部下に説明できますか?
②は①にも通じますね。こういう時は言葉の定義のままで良いかと。辞書大事。
報告:任務を与えられたものがその遂行の情況、結果について、主に文書で告げ、知らせること
連絡:相手に通報すること
相談:意見を述べ合うこと、他人に意見を求めること
辞書的な意味はこの通りとして、もう少し業務に落としてみましょう。
報告:最終的なアウトプットイメージとしては報告書や提案書など。最終的な結果だけでなく、「遂行の情況」も含みますので、作成途中で何度かチェックしてもらう、というのも報告になりますね。
連絡:「通報」ですから、速報性が重要。例としてはトラブルが起こった時に、原因とか調べる前にとにかく入れる一報のことですね。
相談:具体的に作業に取り掛かる前の段階(アイディア段階)で「こんなこと考えているのですが…」みたいな感じですね。この時はまだ書面はいらない、ということです。
いかがでしょう?
そんなのあたりまえって?
そのあたりまえが部下とも同じ認識であたりまえならOKです。そうでなければ①の問題になりますね。
さて、③ですが、これは問題ですね。やるためにやっている、ということですね。こんな無駄なことはありません。
解決策としてはまずは止めることを検討しても良いかもしれません。『報連相』が形骸化していても業務が回っているのならそもそも不必要であることが原因かもしれません。
そうじゃない、そのために困っている、ということであれば、②を参考に自社、自部門に落とした内容を定義し、それを部下にきちんとお願いすることです。
それで終わりではありません。大体の場合、作ったルールを最初にやぶるのはそれを作った上司です。
相談があったら「なんだ、手ぶらで。生煮えじゃないか。何を相談したいかはっきりまとめてから来い!」とか言わずに、きちんと作業の手を止めて目線を合わせ時間を作る、
連絡があったら「どうしてそうなったんだよ。原因はなんだ!」と言わず、早い第一報に礼を言う、
といったような、部下がお願いした通りしてくれている『報連相』を上司がぶち壊さないようにすることが最も重要です。
そうでないと、結局また、儀式、になってしまいます。
逆に、部下も最初は勝手が分からないと思いますので、特に初めのうちは、そういう場合はこうしたほうが目的にかなうよ、というフィードバックを通じて求める『報連相』に近づけて行ってください。
でないと、発案者である山崎社長が元々問題だと考えていた、「イヤな情報、喜ばしくないデータなどが上がってこない」組織になってしまいます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
読んでいただくのに使ったお時間分だけでも参考になったことがあれば嬉しいです。
