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ヨルダン川西岸からの報告㊦

 イスラエルはヨルダン川西岸の主要農産物オリーブの木を狙っているが、「パレスチナの農民にとって木を切られることは深い意味を持ち、それは尊厳、歴史の象徴であり、祖先が何千年も前から植えて育ててきた歴史の証人であり、この土地にパレスチナ人がいる権利の象徴でもあるのです」。
 こう語るのはアルリーフ社のサリーム代表だ。2024年12月19日(木)にオンラインで行われたセミナーでの発言だ。
 セミナーは特定非営利活動法人APLA(Alternative People's Linkage in Asia)とオルター・トレード・ジャパン(ATJ)の共催で開かれた。

サリーム代表


 「オリーブの木はパレスチナの歴史に深く根付いており、中東ではパレスチナはオリーブの国として知られています。5000年の樹齢のオリーブの木が見つかるなど、起源はパレスチナにあるといわれています」。
 サリーム代表によると、パレスチナの900以上の土地にオリーブの木が広がっており、表年には3万3000トンのオリーブオイルが生産されている。また、パレスチナには約1300万本のオリーブの木があり、世帯に直接的間接的に収入をもたらしている。
 だが、イスラエルによる支配下、農家はオリーブを植えている8000ヘクタールの農地に入ることが出来ず、今年の収穫の約15%が失われることになるとサリーム代表は憤慨する。
 それは農地がイスラエルが建設した分離壁の向こう側にあったりイスラエル人入植地の近くにあって近づくと危険があるからだという。入ることがイスラエル占領当局によって許されるのは限られた特定の時間だけだ。
 オリーブ畑は毎年5回は手入れをしなければならないのにだ。

パレスチナ民衆の闘争の結晶
 パレスチナ人は自分たちの土地や農地を守ることすら困難で、「皆さんが手にしている(パレスチナ産の)オリーブオイルの背景にはこうしたストーリーがあるということを知っていただきたいし、それにもかかわらず高い品質を維持しており、まさにパレスチナ民衆の闘争の結晶なのです」。

生産者の息子たちも収穫に参加


 そしてガザにおけるジェノサイドが激化するなか、西岸でもイスラエルは攻撃を強化しているという。例えば、今まで30分で行けた場所まで今は行けたとしても4-5時間かかるといった具合だ。
 サリーム代表は来年は更なる困難が待ち受けているとみている。
 「イスラエルの右派たちはヨルダン川西岸全体を併合する計画なんです。そしてアメリカではトランプ政権が実現するので、全く収穫がなくなってしまうかもしれない。西岸の人たちにとっては非常に大きな苦難が待ち受けていると予想をしています」とサリーム代表は語った。

 

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