2・4原子力規制委会見
中部電力が再稼働を目指していた浜岡原発(静岡県)の耐震設計で重要な基準地震動のデータを捏造していた不正で、原子力規制委員会の山中伸介委員長は2026年2月4日(水)の定例会見で、データの数値如何によって不正の深刻さが変わるわけではないとの認識を示した。
今回の不正の数値的な度合いは今回の調査の中で明らかになる部分もあるだろうし、また改めて規制委の内部研究部隊に評価してもらう可能性もあるが、「不正の大きさは変わらない」と山中委員長。
「規制当局を当初から欺こうとしてデータを捏造するということで、その行為そのものが重大な不正だという認識で、それが10%だろうが100%だろうが不正の重要度には変わりないと考えています」。
今年2月5日に浜岡原発3,4号機における不正が公表され、規制委が中部電力本店(名古屋)に立ち入り検査を始めた。
今後の検査について山中委員長は「全社的に事実確認をしていただいた上で規制委に報告してもらい、次のステップ、例えば根本原因とか安全文化の問題に入るが、まだだいぶ先の話になろうかと思います」と述べた。
柏崎刈羽原発の不具合の原因はまだ特定されず
東京電力は柏崎刈羽原発(新潟県)6号機を制御棒に関する警報の不具合で再稼働予定を一旦延期し、確認のうえで起動させたものの再度トラブルが生じて、現在、運転を停止している。
これまでのところ、制御棒の駆動系、インバーターの回路をメーカーに渡して試験をしたところで、まだ「原因は特定されていないと報告を受けている」と山中委員長は語った。
山中委員長はこれまでの「おそらく初期トラブルであろう」との推測に変わりはないとしながら、「これから事業者がメーカーと確認しながら根本原因を抑えていくことになるだろう」と話す。
「原因究明を事業者がきっちりとしたうえで、事業者の判断で今後の手続きを進めることになるだろう」とも述べた。
山中委員長は東電に対して「やはり安全第一で何か不具合があれば一度立ち止まってしっかりと原因究明して次に進むという慎重な姿勢をとって頂きたいと思います」と改めて注文をつけた。
浜岡原発がABWR(改良型沸騰水型軽水炉)であり、日本で主流のPWR(加圧水型原子炉)でないことからサンプル数が少なく、トラブルが生じやすいのではないかと記者からの問いがあった。
それに対して山中委員長は「特にABWRが基数が少ないとの認識ではなく、米国では一般的にBWRの中でもそれほど珍しい炉ではないのでABWRだから不具合が生じたという認識ではありません」と話した。
