意味の分からないメモ
ストーリー思いつかねー。
はぁ。
なんで周りの作家たちは、そんなにバンバンネタが出てくるんだよ。
知り合いの作家に聞いてみた。
「1日3案、プロットやあらすじを考えている」と言う。
1日3案。
「そこから一番良い1案を選んで、最適の話を作るんだよ」
マジか
でも、結果を出している人の言葉だ。
そういうやり方も正解なのかもしれない。
数を出して、良いものだけを選ぶ。
何も思いつかないと嘆いて何もしないよりはマシだ。
やったこともないし不安もあったが、背中を押されて、やってみることにした。
とはいえ、急に立派なプロットなんて出てこない。「短くても、面白くなくてもいい」という言葉を頼りに、まずは気楽に書き始めてみた
最初のネタはこんな感じだ
警察官はいるだけで緊張する、
つまり原稿作業中見張られると誘惑に惑わされずかけるのでは?
悪いこと何もやってないけど。これはコンビニで警察官がご飯を買っていた時に思いついたネタだ。意味がわからない。でも後で読み返すとこんなことあったなーと思い出せる。日記みたいなものだ。
次はこれだった。
遺産相続
葬式にやってきた親族達。
そこにいたのは死んだはずのお爺さん。
生きてるのか?それとも録画されていたもの?
バトルロワイヤル形式で一人だけ残る戦いが!
じつはメッセージが込められていたオチ今度はちゃんとネタっぽく書いてた。意識し始めてるところだ。友人と会話していた時に話の流れで閃いたものをメモしていたものだ。
こういうのでいい。
カードショップ強盗
よく閉店後に襲うやつらはいたが、彼らは違った。
営業中に盗む。帽子とマスクでバレないように。
方法はショーケースの鍵を持参。これはどのショーケースも同じ鍵で開くから。バレないよう高額のカードをすり、周りは見張りで通路を確保。これは趣味のカードゲームの事件を元に自分ならどうするのかと色々考えていた。ネタは意外と転がっている。
これで3ネタだ。なんか楽勝に思えてきた。
でもやはり、あらすじとかも入れたいと思い、次の日はこんな感じにしてみた。
違法管理局
ネットの闇に潜む犯罪者たち。
違法アップロード、情報商材詐欺、誹謗中傷代行、個人情報売買。
だが彼らは巧妙だった。
海外サーバーを経由し、身元を隠し、法律の隙間を利用することで、誰も裁くことができない。
そこで政府が密かに設立した組織――
違法管理局。
彼らに与えられた任務はただ一つ。
「違法者を違法で制圧せよ」
ハッキングにはハッキング。
情報漏洩には情報漏洩。
違法収益には違法な没収。
証拠がなくても構わない。
裁判も令状も必要ない。
相手が法を捨てたなら、こちらも法を捨てる。
主人公・九条アキラは、かつて自作漫画を違法サイトに転載され、人生を狂わされた元漫画家。
ある日、違法管理局へスカウトされた彼は、ネットの闇を狩る執行官となる。
しかし活動を続けるうちに気づく。
違法管理局こそが、この国で最も危険な犯罪組織であることに。
そして局長が語る。
「我々は正義ではない。」
「お前たちがやっていたことを返しているだけだ。」おお。
なんかそれっぽい。
だが問題がある。
こんなのを1日3本も考えたくない。
気づけばAIに丸投げしていた。
簡単なネタを投げて、
「プロット考えて」
「この設定であらすじ作って」
便利だ。
めちゃくちゃ便利だ。
世間で話題になった出来事も、
「これネタになるな」
と思ったら放り込む。
「推しは既婚者だった」
あらすじ
人気声優・天宮さくらの熱狂的ファンである佐藤誠(32)。
学生時代から十数年、CD、ライブ、グッズ、イベントに数百万円を注ぎ込んできた。
「恋人はいません」
「今は仕事が恋人です」
そんな言葉を信じていたわけではない。
だが、どこかで期待していた。
ある日、突然発表される結婚報告。
相手は一般男性。
しかも学生時代から交際していたという。
その瞬間、誠の中で何かが崩れ落ちる。
「つまり俺たちが応援していた十年間、
裏ではずっと彼氏とイチャイチャしてたってことじゃん……」
失意の中、誠は悟る。
可愛い女には最初から彼氏がいる。
アイドルも声優も配信者もそうだ。
恋愛感情を持つから苦しい。
ならば恋を捨てればいい。
そう決意した誠は、「推し活に恋愛感情を持たない同盟」を立ち上げる。
しかし世の中はそんなに単純ではない。
新しくハマった新人声優に、また少しずつ心を動かされていくのだった──。世間で話題になった出来事を見ると、「これは何かのネタになるかもしれない」と考えてしまう。
自分も当事者にはなりたくない。しかし創作をする人間としては、その感情や反応の構造そのものに興味がある。
だから面白いと思った話題は、すぐ使わなくてもアイデアとしてメモしておく。いつか別の形で作品になるかもしれない。
※ちなみにネタ帳は基本的に人に見せない。AIには見せるけどな。
そんなこんなで続けて数ヶ月。
ある日ふと、自分でネタを出そうとして、手が止まった。
今の時代、AIはますます発展していく。頼るに越したことはないはずだ。効率もいいし、数も出せる。でも、私の脳内にあったはずの、あの「意味のわからない、泥臭い初期衝動」はどこへ消えたのだろうか。
最初に書いた「警察官に見張られながら原稿を描く」という意味不明なネタ。
AIなら多分出てこない。
面白いかどうかは別として、あれは確かに自分の脳みそから出てきたものだった。
ネタ帳を見返してみる。
貧乳おねえちゃん、貧乳にろくな奴がいないから巨乳好き。オレは車だ
お前という鍵がないと動かない。貧乳おねえちゃん、貧乳にろくな奴がいないから巨乳好き。
友人と物語のネタ話をしていて出てきたメモだ。主人公が巨乳好きで、その理由は姉が貧乳でろくな奴がいないと思ったから—という設定だった。AIに「巨乳好きの主人公を考えて」と投げても、こういう歪んだ理由は絶対出てこない。
でも、その意味の分からなさこそが、自分だったのかもしれない。
もしかしてこの文章も...?
そう考えながら、今日もAIを開く。
#創作大賞2026 #エッセイ部門
いいなと思ったら応援しよう!
レガシーをもっと楽しむ為に書き始めました。
応援よろしくお願いします