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短文/披露宴乾杯挨拶での大失敗:古畑任三郎スタイルにリメイク

本文 約1,600字 

長すぎて大失敗した乾杯の挨拶を、古畑任三郎のオチを先に教えるスタイルに再構成してみました

十数年ほど前、友人の結婚式の披露宴で乾杯の挨拶の話が長すぎて撃沈しました
失敗を教訓に話の構成を大胆に変更してみます

コワモテの言い訳


これから始まるお話は、「とんかつ屋さんでおじいさんが歌い出す」場面がオチですので、途中で気付いたら答え合わせするつもりで残りをお楽しみください


あれは15年前の夏

職場近くの駅ビルにある
とんかつ屋さんにお昼ごはんを食べに行ったときのこと

平日のお昼どきを少し過ぎた頃だったでしょうか
お店はかなり空いていて
私がお店に入った時には、入り口近くのテーブルにおじいさんが二人座っていただけでした

少し奥の席に案内された私は
味噌カツ定食か何かを注文して、料理が出てくるのを待っていました

冷房がよく効いていて、少し肌寒かった印象が残っています


おじいさん達の話し声

待ってる間
おじいさん達の話し声がかすかに聞こえてきました

席も遠いし、BGMや駅ビルの通路から入ってくる音もあって
話の内容までは分からないけれど、雑音をかいくぐって来た単語が、ときどき聞き取れる感じです

どうも、お互いに歳をとったなぁ、というような話のように思えました
もうシジュウハチ(四十八)だとかなんとか

随分老けてるなぁと思いましたよ
どうみても二人とも60後半か70代くらいに見えましたから

それで少し興味が出てきて
二人の会話に聞き耳を立て始めたんです


古めかしい超大作

よく聞くと、どうも年齢の話ではなくて
最近教わっている唄の話みたいなんです

四十八の唄を練習しているとか、カラオケで孫娘に聞かせるだとか

「しじゅうはちのうた」…、昔っぽい響き
はは〜ん、分かったぞ
詩吟とか浪曲とかの教室に通って練習中か…

1年が12ヶ月で、ひと月はだいたい4週間だから…
さては、四季の移り変わりを週ごとの唄にした超大作だな!

いや、もしかすると「いろは唄」みたいに四十八文字を被りなく使った七五調の唄かもしれない!

なんて一人で妄想してたんです


江戸っ子の会話は喧嘩みたい

そうこうしてると、味噌カツ定食が出て来ました

お腹が空いてたので、食べる方に気が移ったんですけれど、しばらくすると
片方のおじいちゃんの大きな声で引き戻されました

「四十八の唄なんか覚えても、孫もすぐ聞き飽きちまうだろうよ!」
少しからかってる感じなんですよ

そしたらもう一人のおじいちゃんもムキになって
「いいじゃねぇか!せっかく練習したんだから、絶対孫に聞かせるからな!」
と言い返します

私は少し冷めた感じで聞いていたので
自分の好みを孫に押し付けるなんて、自己中なおじいさんだなぁ
とか、そもそもカラオケに入ってるのか?その超大作は!
なんて心の中で突っ込んでました


かくして、ついに歌い出す

からかってたおじいさんが
次第に煽るような口調になってきて
「じゃあ今ここで歌ってみろよ!聞いてやるからよう」
なんていうもんですから

もう一人のおじいさんも啖呵を切って
とうとう、とんかつ屋さんで歌い出したんです
「分かったよ!歌ってやるよ!ちゃんと聞いとけ!!」


情感たっぷりの良く通る声が聴こえてきました


♪あいうぉんちゅぅ〜
♫あいにぃ〜じゅぅ〜


無理やりにでも

なるほど、そういうことかと
そうですか、AKB48ですかと


オチはもう判明しましたが
元が披露宴の乾杯の挨拶なので
ここから何とかして人生の教訓みたいな
良い話に繋げていきます


サビから歌い始めたおじいさんの声は
内省中の私の耳には届いていませんでした
味噌カツ定食の味だって思い出せません


おじいちゃんは全然、自己中なんかじゃなかった

孫娘のために頑張って流行りの歌を覚えて
カラオケで一緒に歌おうとしてた

ただ表現が少し荒っぽいだけの
孫想いの優しいおじいちゃんだった


えー、誠に僭越ではございますが
私がこの出来事から学んだことを教訓としてお伝えして、乾杯のご挨拶を締めたいと思います


誰かのことを先入観で決めつけてしまったり、あるいは慣れから無意識に理解したつもりになっていたり

ちょっとした言葉選びの間違いから口喧嘩になってしまったり、素直に謝れなかったり

これからお二人はお互いにとって、一番長い時間を共に過ごす相手となります

一番身近な相手だからこそ 、互いの尊重と丁寧な会話を大切にしてください


長くなりましたが
お二人の輝かしい未来を願って乾杯!


後記

やっぱり長くなってしまいました


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