私にとって、旅は趣味ではなかった
秋田と北海道に行こうと決めたのは、たしか出発の3日前。
溜まっていたJALマイルを見て、「とりあえず、夏休み始めてみるか」と、冷やし中華を頼むように航空券を取った。
お盆に友達とオーストラリアに行く予定だったが、ジェットスターアジアが運行停止して行けなくなってしまったため、私の夏休みはどうしようかと悩んでいた。そこで持ち前の行動力と決断力で秋田・北海道旅行が確定した。
ギリギリまで悩みつつも、決めた瞬間からの行動の速さは誰にも負けない自信がある。
旅は私の趣味だと思っていた。なぜならこの旅に対する圧倒的な自信がついたのは、旅が好きだからだと思っていたから。
あなたの趣味はなんですかと聞かれたとき「お笑いやロックバンドのライブに行くこと」「美術館に行くこと」「温泉に入ること」「ドライブすること」「本を読むこと」「お酒を飲むこと」いろいろ答えは出てくるけど、すべてのベースは『旅』なのだ。
だから私は1番はじめに『旅です』と答えている。
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だが最近気づいたことがある。
なんとなく気が乗らないな、というときに旅に出ている。

明確に嫌なことがあった時はもちろん、なんかモヤモヤするなあという時に、まずはじめに『ああ旅に出たい。できれば遠くに行きたいし、誰にも会いたくないし話したくない。』という思考で、頭がいっぱいになる。
これはなんでだろうな、と思っていたら、昨今流行っているMBTIの心理機能が答えを教えてくれた。
MBTIの16タイプは「16種類の性格」みたいなイメージがあるが、実はその土台になってるのが 「心理機能」=考え方や感じ方のクセである。
ちなみに私のMBTI(私が診断したのは16personalities)は、何度やっても『ENFJ(主人公)』が出る。


主人公タイプはFe(外向的感情)という心理機能をよく使っている(主機能という)。
どんな機能なのかというと、脳のリソースを他人・周囲の気持ち・ポジティブな空気づくりのために使っている機能。自分の感情を外に出し、とにかく調和第一!みんなの幸せが、私の幸せ!と本気で願っている性格である。
で、MBTIはこの第1機能を中心に目を向けられがちだが、最近は第2,3,4機能を深ぼっていくと自分の性格の輪郭がはっきりしてくると知った。
主人公タイプの、2番目によく使う機能(第2機能・補助機能)はNi(内向的直感)で、自分の心の中で未来・意味・目的を考え、予測する機能。
なので主人公タイプは「人との関係性(Fe)」と「今の流れがどこに向かうか(Ni)」を常に考えている。このFe×Niのバランスで、相手や周囲の感情に仮説を立てて行動するのがめちゃくちゃ得意である。
書いてて思ったが、すごくデザイナーっぽい考え方だなあと思うし、実際これが私の職業であるUIデザイナーに生きている。

しかし仮説が間違っていたときにストレス状態になりやすい。過度に他人の感情を分析して、変な未来予測をしてしまい感情迷子になる。
『LINEの返信が遅い!何か私悪いことしたかな?』のような、他人の行動と自分の感情が紐づいて不安定になりやすいのだ。
だが、1と2の機能がうまく使えないときに使う機能(第3機能・代替機能)がある。主人公の第3機能であるSe(外向的感覚)という機能に注目してみるとおもしろい。
これは「今この瞬間を楽しむ」という機能なのだが、発動させると『今この瞬間』に意識を引き戻せるので、不安定な未来予測を止めることができる。

つまり旅に出るということは、私にとってSeを最大に使った未来予測暴走OFFの時間。ひとり旅だとなおさら、NiをOFFにしつつ、何もかも自分のペースで楽しめるので、Fe疲労を休ませることができる。
趣味の範囲を超えた神アクションであることがわかった。
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旅ほど壮大にしなくても、料理や掃除も、未来予測暴走OFFの時間だなと気づいた。この2つのタスクは、やっていると落ち着くなとは思っていた。これらの時間も『未来予測暴走OFFの時間だ』と言語化し、納得ができて心がすこぶる軽い。
あとは『書く』という時間も、私にとって未来予測暴走OFFの時間。
『好き!!』という感情が先行しがちなENFJ主人公タイプは、『なぜ好きか』『なぜこの時間が大切なのか』と論理を分析していくと、大人びた主人公になるのかなあと思ったひとり旅帰りの夏、でした。

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