「本当に大切なもの」迷子の嘆き-ドラマやまとなでしこを見てフルボッコされた女の話-
「今夜はたった一人の人に巡り合えた気がする」
この台詞にハッとなったそこのあなたは
私と同年代もしくは少し上の方ではないか。
この少しむず痒くなるような台詞。
2000年に放送されたドラマ「やまとなでしこ」で
たびたび登場するフレーズだ。
今日は懐かしのドラマを振り返りつつ、
恋愛について少しだけ語ってみたい日。
婚活ドラマの王道「やまとなでしこ」
放送からもう25年経つの?正気ですか?
とおばはん特有の恐ろしさを感じたわけだが
そうなると作品自体を知らない人がこの記事に辿り着くといったこともあるかもしれない。
ジェネレーションギャップに若干酔いそうだが
簡単に作品紹介だけしておこう。
ドラマ「やまとなでしこ」は2000年10月~12月まで
フジ系の“月9”で放送されたロマンチックラブコメディーだ。
最終回の平均世帯視聴率は……34.2%を記録。
(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
日本のドラマ史に残る不朽の名作である。

主人公は、絶世の美貌を持つ客室乗務員・神野桜子。
周りが羨むほどのスペックを持つのだが
「この世で一番嫌いなものは貧乏!幸せにしてくれるのはお金だけ」
と恋愛に対して若干の“癖”を感じる信条の持ち主。
玉の輿を目指し連日合コンに勤しむ27歳の女性だ。
演じたのは、松嶋菜々子。とにかく美!美に次ぐ美!
調べると結婚直前の放送だったようだ。
そりゃあね。プライベートで幸せの絶頂ですもの。
もうオーラから美よね……と納得するほど美しい。

さてそんな桜子のロマンスの相手は……中原欧介。
代官山で鮮魚店「魚春」を営む。そうまさかの魚屋。
例の“信条”にはお世辞にもマッチしているとは思えない・・・そんな経営状況の魚屋の主である。
演じたのは、堤真一。
「生き方が不器用ないい人」を演じさせたら
天下一品な俳優の一人だと思う。
不器用すぎて要領の悪さに若干イラつくのだが、
いい人だから気づけば応援している。そんな役柄だ。
完全に余談だが欧介のイメージがあったので、
ドラマ「SP」の際は頭の整理に時間がかかった。
すげぇよ、堤さん。さすがっす←

普通なら恐らく交わらないであろう世界線の二人。
ただひょんなことをきっかけに出会い――
勘違いから距離は急接近――
互いの考え方の相違から犬猿の仲へ――
(正体がバレる…とも言う)
少しずつ互いの“核”の部分を知り惹かれ合い――
まぁ王道のラブコメディーの流れではある。
(突然ザックリすな)
ただその展開が本当に秀逸。
多勢の男性は「嫌な女」としか思わないであろう
“銭ゲバ”桜子の心の内や闇、愛情や葛藤が、
話を重ねるごとに垣間見えていくのだが
それを解きほぐしているのは、基本的に欧介なのだ。
そして優柔不断で不器用ないい人・欧介の
「男らしさスイッチ」を入れるのは、
なぜか不思議と桜子なのである。

互いがいい塩梅で刺激し合って高めていく感じが
見ている側を飽きさせないし、つかず離れずで
少しまどろっこしい関係もキュンキュン要素として
興奮させる。(え?あってるよね?私だけ?)
マッチングアプリでの出会いが普通になった近年。
条件を入れ、相手を検索し、アプローチする……
桜子の恋愛に対する信念に若干近しいものを感じる。
そういった意味でも一周回って現代の「婚活ドラマ」として、改めて共感できる人も多いのではなかろうか。
桜子が繰り出す鋭い“カウンターパンチ”
なぜ突然25年前のドラマの話をしているかと言うと
先日配信が解禁され、久々に視聴したからだ。
(少し前までは再放送の筆頭作品だったけど……
ねぇ?色々あったので……ねぇ?ゴニョゴニョ)
そしてあるセリフに大きく心をえぐられたのだ。
ガッツリと。バッサリと。
だからその思いをまずnoteにしたためて
自身を慰めることにした←
さて、件のセリフはというと……
「女の高値は27歳。それを超えると値崩れする」
ズコーッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
齢3○歳。独身会社員、カウンターパァァンチ🤛
既に瀕死の中、この作品が何年のものかを確認し、
更には当時の自身の年齢と重ね合わせてみる。
あぁ……この頃はまさかこんな年まで独身だなんて
想像もしていなかった……。素敵な旦那さんと
可愛い子供たちに恵まれて、休日はアップルパイ
なんか焼いてる30代だろうなと思っていた……
と当時を回顧🤛🤛
と同時に、自身の27歳を思い返してみた。
最高に楽しかったのだが、とても他人様にお話
できない生き方をしていた。内々では笑い話に
できるものの親には言えねぇと口を結ぶレベル。
高値の27の生き方間違ってますやん…!🤛🤛🤛
リングサイドからはタオルが投げられた。
フルボッコの上、試合終了です。

人間の“仕組み”が変わらない限りは・・・
こんな台詞今の時代のドラマに差し込まれるもんなら
炎上不可避だろうが、実際芯をついていると思う。
女性の社会進出だの、何だの言われているが、女性“特有”のライフイベントは、人生を大きく変える。
どんなに社会進出しようと、男性の働き方が変わろうとも、根本については変わらないし、変えられない。
それは女性が一番分かっている。
だからそのジレンマやストレスで色んな議論が
巻き起こっているのだろう。
そしてそのライフイベント諸々を見越した結果
算出された高値が27歳なのだ……と思う。
んなこた分かっている。
自身が値崩れどころの騒ぎではないことだって百も承知だ。
皆まで言わすな、こんちくしょうめ。
「年の功」
この言葉はあまり好きではないが、今こそこの言葉を掲げて、闘いの場にはせ参じるしかなさそうだ。
一本鎗にならないか不安でしかないけど。
「大切なもの」とは何かしら?
ドラマの話に戻るが、作中お金に執着する桜子に
周りが「本当に大切なもの」を見つけたほうがいい
と諭すシーンが何度も出てくる。
本当に大切なものとは何か?作中で名言はされていないが、桜子は欧介と一緒になるという道を選んだことでどういうことかは分かるだろう。
なんて綺麗な着地。さすが不朽の名作である。
さて・・・
一方で「年の功」の一本鎗で戦場に乗り込んだ私。
「本当に大切なもの」を見失った状態で走り続けて絶賛スタミナ切れ、一旦あずまや避難中、、、という体たらくをかましている。
仕方ない。年を重ねるにつれ、大切なものが増えてきたのだ。
仕事(キャリア)、夢、友達、家族、趣味・・・。
とても幸せなことだし、生き方は間違ってなかったんだ!と、自分の人生を誇れるし、自信があるほどだ。
ただ一方でこと「婚活」においては、
それが難点となるというのはどういう了見なのだ。
選択肢が増えてしまった女の悲劇ってか。

なんて生きづらい世の中!!!!
(責任転嫁ムーブ開始のお知らせ)
大切なものはどれも諦めたくない。
でも愛する人と一生添い遂げ、出来ることなら子供を授かる……という「希望」だって諦めたくない。
「たった一人の人」とは?いずこ?
時代と共に価値観もどんどん変化していく。
今の時代、結婚も出産もマストではない。
そんなご時世に全てをかなぐり捨てられるような
ドラマでいうところの「たった一人の人」に
巡り合う日が、果たして訪れるのだろうか。
「本当に大切なもの」
私にとってそれが何なのかまだ分からない。
スロースターターということにしておこう。
「うさぎとかめ」だって最後に笑ったのは亀だし。
おや?
絶望や焦りを通り越し、開き直ってきたかも。
まさに「年の功」による所業ではないか。
