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映画/AIのことなど

株式会社WEBBの木村 響/Kyo Kimuraです。
基本的に自分の主張はXの140字で収まってしまうのですが、映画制作やAIとの向き合い方などを色々書きます。

まず映画についてですが、2024年に撮影、2025年に公開した「マビト」がSSFFにノミネートしていました。
自分はそもそも映画祭の知識がないので、入選の報告を受けた時はよくある学生映画祭と同じノリかなと思っていました。
ところがどすこい。よく調べたら、アジア最大のドッチャリ映画祭であることが発覚しました。自分たち以外の作品はかなりベテランの監督さんや俳優さんが撮られているものばかりで、ふざけたプロフィール写真を送ってしまったのを少し後悔しました。

送ってしまったプロフィール写真
左から矢崎、吉岡、木村
太りすぎて持っているスーツが着れなかったのでレンタルしました。

実感のないままオープニングセレモニーに参戦しまして、監督二人より目立つ色のスーツを着た矢崎が一番面白かったなという感じでした。
マビトの再生回数伸びているのもSSFFに入選したのも、この作品に関わってくれた方々全員のお陰なので、これに関しては本当に感謝です。
映画は一旦そんな感じですが、次回作についても色々考え中です。

次にAIです。
最近はローカルとクラウドサービスを使ってそれぞれの良いとこどりをして作品を作ったりしてます。

直近だとこの3つですかね。
他にも色々作ってるんですが、諸事情によりまだ情報など出せないので、これが最新というわけではありません。

honeybee」に関しては自分の想定よりもインプレッションが多く、突然フォロワーさんも増えて結構びっくりしてます。これをきっかけに色々な国の方からワークフローだとかを細かく知りたいといったメッセージをいただきます。自分が作っているものは全て特殊なことは一切やっていないので、誰にでもできるとは思います。「AI Movie Workflow」で調べれば山ほどチュートリアルが出てくるので、それを参考にしたら?と返しています。一つ特徴があるとすれば、自分の場合はローカルでも生成が可能なので、上記の「2000」という作品のような強烈なゴア描写に関しては、半分くらいがローカル生成です。クラウドだとどうしても越えられない規制の壁を越えることくらいですかね。あとは自分だけのLoRA(追加学習モデル)を作れるので、そういったところでしょうか。

個人的に、こうした映像に関してはAIだけで作り上げる、というより、既存の映像制作のワークフローの一部行程だけをAIで置き換える、という方が適切かなと思ってます。例えば、2Dのモーショングラフィックスに一部だけ3Dのアニメーションを混ぜ込む、といった表現が良くあるように、一部だけAIで生成した画像や映像を混ぜ込んで、今までだったら大掛かりなVFXが必要だった箇所を一気に短縮できたりします。AIを上手く使えば効率よく映像全体のレベルを数段上げられるわけですね(安くはありません)。
上記の作品の「Squad」なんかはまさにそうです。AIで生成した映像にモーショングラフィックスやエフェクトを重ねまくって作ってます。本来であれば実写映像の素材を撮ったり3DCGで作ったりしないといけないんですが、素材を全てAIで作ったお陰で何十時間も節約できていると思います。

とりあえず、AIはPDCAをバンバン回せるので良いです。今までは0→1のアイデアが出せても、2→10が重い作業でかなりの時間を食います。この作業の部分を短縮してくれるお陰で創作の純度が上がりました。多分、我々のライバルはこうしたAIツールを使いこなす世界中の10代の子達になってくるんじゃないかなと思います。自分が高校生だったら確実に使ってました。

とは言っても、結局便利になったのは作業だけです。最終的な方向性や作品の形を決めるのは常に人間なので、そういった本来の創造性や独自性がより重要になる時代が来たと思ってます。
今までのように、付け焼き刃の技術でそれっぽい映像を作れるだけではクリエイターを名乗れないわけです。
創造性や独自性がある人はクオリティが上がり、そうでない人はAIに全てを奪われていく。格差の広がる未来がすぐそこまで来ている気がします。
一方で技術をしっかり身につけた人はAIを活用して更に高みを目指せると思っています。なんとなくで最終的なアウトプットがAIでできるようになっても、成果物の細かい矛盾点を発見したり、トラブルシューティングなんかはモノづくりの原理を知っている人が一番強いです。AIで映像を作っていても、自分の技術的な視点はかなり役に立っています。

余談ですが、AIが進化したら勉強の必要がなくなるとか、便利な技術があるからそのまま使いまくれば良いとか、そんな事を言っている人もいますが、自分としては全く逆で、技術が便利になってきたからこそ、人間には主体性や独自性が求められ、沢山勉強して、沢山色々なものを見て、沢山検証することが重要な気がしています。
まぁ、自分が今も色々勉強をしている分、勉強を怠ける人が増えると競争が減って助かるのですが。

そんな感じで色々考えています。以上。

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