「場面緘黙」特化セラピー
共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
場面緘黙。
もしくは緘黙症。
家の中なら話すことはできるのだが、
学校という場所だと一切話すことができない。
スーパーやレストランなど、
知人がいない場所でならば
見知らぬ人に話せる人もいる。
一切話せないというレベルではなく、
か細い声で意思を伝えることが
できるレベルの子もいる。
そのような多様性を含めて、
「場面緘黙」と呼ばれたりします。
以前も記事にしたことがありますが、
特性や気質面について触れ、
行動面からアプローチする方法をまとめました。
ただ、行動面だけでは
根本的な治癒には至らないかもしれない。
なぜなら、
場面緘黙症自体が主訴なのではなく、
場面緘黙という手段を使って
何を守ろうとしているのかが大切だからです。
それには、
無意識の部分まで含めたアプローチである
心理的な治療が必要になります。
今回は、
場面緘黙に特化したセラピーについて
まとめていきます。
何か気づきある内容になれば幸いです。
緘黙の背景にある共通項

筆者は、
これまで10人前後
場面緘黙の子どもに会ったことがあります。
その内、
4~5人は自身が担任を受け持っていました。
受け持っている間に発話した子もいましたが、
そうではない子の方が多数だった。
そして、
周囲も緘黙症のことを受け入れて、
生活が成り立っていたからこそ
治療の必要性に迫られる雰囲気でもなかった。
それでも、
「緘黙症」とは何なのか、
その裏側では何が蠢いているのかが
ずっと気になっていました。
そして、
場面緘黙に関するセラピーの
数々の事例をみていく内に、
「共通項」が分かるようになってきました。
例えば、
緘黙症の子どもの家庭では、
寡黙な母親と支配的な父親、
加えて言語面の低さという傾向が
よくみられたりするそうです。
(必ずそうというわけではありません)
例えば、
寡黙である母親が
実は外界からの刺激に過敏に反応しやすく
脅威を感じやすいから寡黙になっていた場合。
外に向かっていく「自律」が弱い分
内に向かっていく「依存」が強くなるので、
母親と子どもの距離が近くなり、
一体化、融合、母子密着の度合いが
強くなります。
ちなみに、
場面緘黙になる子どもは、
女の子の方が多いです。
それは、
女の子の方が
母親と子が一体化しやすい要因が
関係していると言えます。
そうなると、
母親の都合の悪いことは
黙って通り過ぎるのを待つという対処法が
子どもに内在化される可能性がある。
加えて、
自由気ままな子どもよりも、
内気で寡黙気味な子どもの方が
母親は親和性を感じて
そちらの方が愛されるかもしれません。
子どもはそれを感じ取り、
無意識に寡黙な方に寄せていくこともあり得ます。
ではなぜ、
母親も子どもも、
そこまで外界からの刺激に
過敏に脅威を感じてしまうのか。
そこに焦点を当てていきます。
「コンテイナー」という名の囲い

場面緘黙の事例をみていると
「コンテイナー」という言葉が
頻繁に出てきます。
この言葉は言わば、
「囲い」のようなイメージです。
まず、
脅威を感じやすい背景には、
遺伝的気質もありますが、
乳児期に形成される
基本的信頼感も関係があります。
場面緘黙症に
よくみられる成育歴では、
乳児期に入院等の何らかの理由で、
母親と子どもが分断される歴史が
これまであったりすることがあります。
乳児期は母親と一体化し、
2人で1つの精神体である中で、
母親の抱える力を子どもに移し、
内在化させて自己のコアをつくる時期です。
その時期に、
強制的に分断される、
もしくは母子関係が希薄である場合は
不安や葛藤を抱えて
耐えて調整していくような
抱える力が十分に育まれません。
この抱える力があると、
ヴェールのような囲いが形成され
外界の脅威から自分を守ってくれるような
「囲い=コンテイナー」の役目を果たしてくれることになります。
場面緘黙症の子どもは、
その囲いがヒビ割れている、
もしくは極端に薄くなっているイメージと
言える気がします。
また、
基本的信頼感が未熟であるということは、
安心した状態で
自分の気持ちを出したりすることに
課題を抱えることにもなります。
そのような
「出す・出さない」というテーマが
緘黙症の背景に流れている場合が多いです。
だからこそ、
「気持ちを出す」
「排泄を出す」
という部分にも課題を抱えている場合が多い。
それが連動して
「言葉を出す」部分にまで
影響を与えていると考えることができます。
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
