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松屋は六厘舎のなにが欲しかったのか

こんばんナマステ💛🖤Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨

牛丼(牛めしと呼んでいるけれど)の松屋で知られる松屋フーズホールディングスによるつけ麺ラーメン六厘舎で知られる松富士食品M&Aした話、

最近増えているラーメン店のM&Aニュースのなかでも大きく話題になっているのは、両店ともとくに関東ではとてもよく知られた店だからだよね。

六厘舎って別に松富士食品の主力業態じゃなく、主力業態は出店店舗全体の7割近くにのぼる舎鈴のはずなんだけども、知名度では圧倒的に六厘舎だし、なんなら舎鈴についても六厘舎のセカンドブランド、あるいは汎用版というイメージで語られることが多いわけで。

六厘舎は恐らく東池袋大勝軒、とみ田と並んで日本で一番有名なつけ麺店だろうし、現在つけ麺といってイメージされる濃厚豚骨魚介スープに魚粉が載り、太麺で食すスタイルは六厘舎が完成させたもの。

大崎で創業した店は行列が凄すぎて閉店、東京駅地下の六厘舎TOKYOも朝から常に行列ができている。

松富士食品は既に120近い店舗数を抱えているうえに、ヴェンチャーキャピタルファンドが4割出資していて、これだけ見れば独自の上場を狙う準備をしているかのように思えた。

それが何故松屋なのかというと、松富士食品の創業者かつ実質的に経営感を握っていると思われる三田遼斉氏が元々松屋フーズ(現在の松屋フーズホールディングスの前身、2018年より持株会社の松屋フーズホールディングスとその傘下で飲食事業を行なう松屋フーズという体制に移行)にいた人で、現在も古巣へのリスペクトを忘れず良好な関係を築いているからだろうというのがラーメン業界からの読み。

これは偶然というより三田氏が松屋へのオマージュでつけた社名と思われる。

これに対して一般ユーザーからはせたが屋や宝産業をはじめラーメン関係のM&Aを積極的に続ける牛丼業界のライバル店である吉野家への対抗ではないのか、という反応が多い。

松屋が今夏新宿小滝橋通りで松太郎というラーメン業態を始めたことからもそう思うのは無理もない。

あまり知られていないけど松屋の祖業は中華料理店で、鳴かず飛ばずだったところで、吉野家の牛丼に感動して牛めしの店を出したところ軌道に乗り、すぐに祖業の中華料理店からは撤退している。

実はその後も何度もラーメンには挑戦していて、その度に失敗し続けている。

2017年に始めた松軒中華食堂という中華ブランドもあり、もう9年近く続いているわけだから失敗とは言い切れないけど、店がそこまで増えているわけでもなく成功ともいえない。

松富士食品が松太郎や松軒中華食堂のテコ入れに入る可能性はなくはないけど、吉野家のようにラーメンを新たな成長の柱と位置付けるようなことまでは考えていないような気がする。

松屋で六厘舎のつけ麺を食べれるのか、みたいなのも多いけど、吉野家でせたが屋のラーメンやはなまるうどん食えないんだから、それはどうかなぁと。

ただし、松屋フーズの得意技として松屋・松のや(とんかつ業態)・マイカリー食堂(カレー業界)のなかで3つのうち2つを組み合わせた併設店舗というものがあり、

六厘舎はないにしても舎鈴やタンメントナリジャンクガレッジ(まぜそば業態)と上記の松屋系の併設店舗はありえなくはないのかなと。

重要なのは松富士食品は六厘舎などの事業を売却したわけではなく、会社として傘下に入ったので、松屋フーズと松富士食品はあくまで別法人なのね。

実のことをいうとこれは松屋フーズの歴史のなかでは異例のこと。

松屋フーズは基本的に自前でなんでもやり、事業毎に法人を分けたりもしないし、M&Aもしてこなかった。

松屋フーズホールディングスの傘下には松屋フーズ以外に国内の飲食事業を行なう会社はなく、ここまで登場したブランドはすべて松屋フーズ直営。

飲食店舗を支える物流、ランドリー、厨房機器や内装工事を行なう会社があるだけ。これらは松屋フーズ以外の店にも販路を拡大したいから別会社にしているというのが正直なところだろう。

唯一回転寿司だけは2006年に倒産したコバヤシフーズインターナショナルから事業譲渡されており、今はすし松になっている。本当にそれだけだし、それだって松屋フーズの直営なのよ。

なので吉野家が新しい会社をM&Aしたってふーん、って感じなんだけど、松屋が飲食事業の会社を子会社にすること自体が異例中の異例で、青天の霹靂。

その理由としては勿論松屋の卒業生だから、ではあるだろうけど、それだけなら単に業務提携でいいでしょ。

今回松富士食品を買い取ったことにはなにか目論見がある。自前主義を棄ててでも欲しいなにかが。

これは当然そうなんだろうけど、自前主義を棄ててまでやる話だろうか。

松屋フーズホールディングスが松富士食品を通じて本当に買いたかったもの、それは販路ではないだろうかと。

松屋フーズの店ってイオンモールは多少あるけど、それ以外の商業施設に入りこめているイメージがない。

松富士食品の方が結構色んなディベロッパーと付き合えていて、松屋フーズとしては欲しくてたまらないものだったんじゃないか。

だって東京の2大玄関口である東京駅と羽田空港抑えているんだよ。日本全国から、世界から東京に来たら六厘舎があるんだよ。

今すぐショッピングモールの舎鈴を松屋フーズのなにかに転換したりはしないだろうけど、ディベロッパーが新しい施設を開けばそこに他の業態をねじ込むことはできそう。

プレスリリースのなかで白楽くり山も松富士食品のいちブランドとして紹介されているのが密かに話題になっている。

くり山は六厘舎出身の店で、栗山食品という会社がやっているというのが一般的な認識だった。

ちなみに店主の栗山卓也氏は東池袋大勝軒出身でもあり、旧店舗の閉店までいたことから山岸一雄氏の最後の弟子ともいわれ、跡目争いに敗北するも店舗の製麺機を譲り受けているとされる。

東池袋大勝軒閉店後、六厘舎に入って最先端のつけ麺を学び、そして横浜ン白楽に仁鍛という店を出すも、これは松富士食品の内部ヴェンチャー。

そこから独立して(恐らくは仁鍛を買い取って)くり山となり、師匠には遠く及ばないものの白楽栗山製麺というネクストブランドを2店舗ほど神奈川県内で展開している。

それがいつの間に師匠の傘下に入ったのか。

元から松富士食品の子会社だった可能性もあるし(アストラーレ的に本当の意味で独立なんてしてなかった)、例えばパンデミック期に救済的措置であるとかで傘下に入った可能性もある。

でも恐らくはM&Aにあたり、先行して松富士食品と事業を統合したのだと思う。

なぜかというと、白楽栗山製麺は2店とも三井系のショッピングモールに入っており、松富士食品もダイバーシティ東京に久臨というブランドがあるけれど、それでも明らかに三井系とのパイプは師匠より強い。

松屋フーズホールディングスとしてはそれが魅力的に映ったんじゃないかな。

松富士食品にしてみたら店舗数を増やすことでM&Aの売却額に直接的な影響を与えるEBITDA(償却前・税引前利益)を引き上げられるし、

栗山食品としてみたら松屋フーズホールディングスの流通網に加わったり、売却益の分け前をある程度もらえるのはいい話。信頼のおける師匠とその師匠が敬愛する松屋フーズと一緒になるのは安心だろうし。

ただ、白楽栗山製麺の3号店でありやはり三井のららテラスHARUMI FLAGに入っていた店は今年5月に約1年で撤退している。

将来は人口が増えるだろうHARUMI FLAGではあるけど、現在でいえばEBITDAを引き下げてM&Aに悪影響を与えるレヴェルの赤字だったんだろうね。

白楽栗山製麺は舎鈴からの転換も含めて今後急激に増えそうな気がする。とくに神奈川県内でね。

六厘舎だけでなくくり山まで巻き込んだM&A劇。

つけ麺だけに限っていえばつけめんTETSU、つじ田と並ぶ三大売却案件ということになるんじゃないかなと。

それじゃあバイバイナマステ💛🖤暑寒煮切でしたっ✨







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