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『「滅び」と生きる:宮崎県椎葉村における種間関係の動態』 合原織部 著【2025/5/27】

新たな種の交渉。それが示すのは滅びか?希望か?

A5上製・280頁(予定)・ISBN 9784814005918・税込 3740円

荒廃していく農山村。高齢化と過疎化によって存続が危ぶまれるが、一方でただ「滅び」るだけが農山村の今なのだろうか? 人間によって環境が破壊された土地に生じる新な種間関係。それに伴って変容する人間の生業。ヒトもまた動植物と新たに出会い、関係を結びなおす……宮崎県椎葉村。かつては狩猟採集や焼畑を生業とした「秘境」にも、大きな変化が訪れている。国の植林政策や保護政策が山を変え、養蜂が衰退する一方、シカ肉の商品化に乗りだす。環境破壊と生業変容は、滅びなのか、あるいは新たな種間関係を示す希望なのか? さまざまな種の交渉をミクロに見つめながら、この不安定な世界をたくましく生き抜く知恵と技をつむぎだす。

目次

序章
第 Ⅰ 部 変わりゆく山村、生業、人々と土地の関係性
第1章 椎葉村の生活世界
第2章 「先祖の田」の生成:限界集落における稲作の動態

第 Ⅱ 部 獣害:野生動物と人々との関わり合いの諸相
第3章「害獣」を仕留め山の神に捧げる――イノシシ・シカの狩猟と有害鳥獣捕獲の関連をめぐる考察
第4章 猿害から生成される「サルの祟り」の多層性
第5章 大型囲いワナが椎葉村に設置されるとき――-サル捕獲機具の開発と利用をめぐる考察

第 Ⅲ 部 家畜化:複数種間の協働をめぐって
第6章 猟犬の「変身」:猟師と猟犬の接触領域に着目して
第7章 養蜂をめぐるハイブリッド・コミュニティの生成――知覚を通じた複数種間の交渉
第8章 ニホンミツバチの減少と養蜂の変容

第 Ⅳ 部 シカ肉の商品化:ジビエ事業の導入とシカ-人関係の変容
第9章 シカ肉のジビエ利用をめぐる考察――宮崎県の山間部におけるシカ肉生産の過程に着目して
第10章 考察と結論

参考文献

著者プロフィール

合原織部(ごうはら おりべ)
法政大学人間環境学部人間環境学科講師。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了、博士(文化人類学)。

主な著作に、「『先祖の田』の生成——宮崎県椎葉村における住民——景観間の動態に着目して」(『社会人類学年報』第47号、pp. 83-114、2021年)、「猟犬の死をめぐる考察——宮崎県椎葉村における猟師と猟犬の接触領域に着目して」(大石高典・近藤祉秋・池田光穂(編)『犬からみた人類史』pp. 198-214、勉誠出版、2019年)などがある。

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